花は桜木・山は富士

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「日本アニメの大発明」

2007-05-17 23:32:57 | 日本の良い話
日本のアニメにしてもマンガにしても、まずキャラクターたちがいる。
当然のことながら、このキャラクターたちには性格や個性の違いがあり、
それぞれ生い立ちに背景が設定されている。

作品中で語られない部分までも徹底的に作り込んでいるのである。
そうしてキャラクターが複数登場して、その中で話が構築されてくる。

しかも日本では、一話完結だけでなく、大河ドラマのように
物語の中の時間が流れていくことが多いので、その中でキャラクターの個性や
背景が絡み合って、事件が起きたりエピソードが語られたりするわけだ。

それに対して、とくにアメリカのアニメに健顕著なのだが、
海外のアニメではストーリーに重きが置かれている、主人公が置かれた状況の面白さや
突飛さを生かすために、ストーリーが作られている所があるので、
キャラクター自身がそれほど緻密に描かれない。なおかつ通常は一話完結なのである。

(略)

日本のアニメは「成長ロマン」なのである。

(略)

日本人は、マンガとはそういうものだと思って読んでいるのだが、
海外のファンや研究者はキャラクターの魅力を指摘する。

(略)

たとえば宇宙空間を蒸気機関車が走るような物語でも、
違和感なく登場人物に共感したり成長を見守ることが可能になる。
実像を持たないキャラクターに、徹底した性格設定と個性を与えたこと、
これは大発明だったのだ。


「クール・ジャパン 世界が買いたがる日本」杉山知之 著
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マンガ好きの私としましては、「なるほど」と読んでしまいます。
日本マンガも「設定」に力を入れている作品は多数あると思いますが、
それ以上、というか全てのマンガがキャラクターを作り上げているものですね。
作中の架空キャラクターの「葬式」で行なうほど、
リアルな人間性を描き出す日本マンガが、世界に受け入れられる魅力なんでしょうね。

ハリウッドが好きそうな、派手なSFアクション、ファンタジーから
フランス映画のような哲学を語り、人生の指針ともなるメッセージを内服する
内容があるのも日本マンガです。
私自身、娯楽として以外に多くのことを学びましたし、振り返ると自分の行動理念の
根本はマンガに起因することはとても多いです。
みなさんも、そういった事は多くないですか?

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