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百年前の米発掘に返還要求 マチュピチュ遺跡でペルー

2005年12月26日 | 国際
百年前の米発掘に返還要求 マチュピチュ遺跡でペルー (共同通信) - goo ニュース
【リマ25日共同】ペルー政府は25日までに、同国南部にあるインカ帝国時代(15-16世紀)の代表的な都市遺跡マチュピチュから、100年近く前に米国の考古学者が発掘して持ち帰ったミイラや人骨、陶器類など約5000点の文化財を返還するよう、米エール大学に文書で通告した。受け入れられなければ提訴するとしている。
マチュピチュ遺跡はスペイン人の侵略でインカ帝国が滅びた1532年以降、存在が忘れられていたが、同大のビンガム氏が1911年に発見した。
ペルー外務省によると、当時の政府は11-14年にビンガム氏に対し、マチュピチュで見つかった文化財を一時的に国外へ持ち出す許可を与えた。文化財はエール大に運ばれたが、返還されなかった。AP通信によると、同大の広報担当者は「双方が満足できる解決策を話し合っている」としている。 →情報源

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…それを言い出すと、大英博物館なんて世界中から訴えられそうなイメージがありますが。
こういうのって難しい問題ではありますよね。もっとも、「ちょっと借りるね」って言っておいてずっと返さないってのは詐欺ですけども。
多分、アメリカがごねる部分があるとすれば、ペルーの政情じゃないでしょうか。返したとしても、政変や何やに巻き込まれて破損されるのならば、うちで預かって保管しておきましょう、みたいな感じで。
実際にあった話でうろ覚えなんですけども、韓国でどこぞの門に掲げられている書が、とある大家のものだそうで。ところが最近になって、その大家が『親日派』であるということで、その書を下ろして破棄しろ、という声があがったそうなんですね。…で、実際におろされたんじゃなかったかなぁ…。
デリケートな問題と、そういう芸術とを、一緒くたにしちゃうと問題があると思うんですよね。できれば、でっち上げでもなんでもいいから「故郷と日本との狭間に置かれた苦悩こそが、彼を芸術たらしめた試練だったのです!」とかぶち上げちゃって、それはそれ・これはこれという形にもっていけばいいのに。そうじゃなければ、日本に貸せ、と。うちで大事に展示しておくから、と素で思ってしまいました。
まぁ、そこまででなくても、政情が変わった際に博物館などが破壊されるということも、無いわけではないですからねぇ…。とはいえ、一番いいのは、やはり発掘された地元で展示ないし研究されるというのが一番でしょうから。エール大は快く返してほしいものです。

…エール大ってイギリスじゃなかったのか…。