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南アのキリスト教会、聖職者たちに伝統的呪術を禁止

2006年08月18日 | 国際
南アのキリスト教会、聖職者たちに伝統的呪術を禁止
[ヨハネスブルク 16日 ロイター] 南アフリカ共和国のカトリックの司教評議会は聖職者たちに祈祷師、占い師、伝統治療師などの副業をやめるよう命じた。
南アフリカ、スワジランド、ボツワナの司教を統括する南アフリカ・カトリック評議会は、その公式サイトで、祖先を降霊させて治療を行うアフリカの伝統的な治療を行う聖職者がいると指摘した。
同評議会は聖職者たちに「霊魂を利用する行為をやめ」、魔術、占い、霊的パワーや魔法薬などの販売に関わらないように命じた。
今月始めに公表された司教教書には「祖先に超自然的力が付与されていると信じることは、偶像崇拝とほぼ同じである。全能の存在は神だけである。祖先たちは神に創造されたのだ」と書かれている。
病気になったとき、南アの多くの人々は「サンゴマス」と呼ばれる伝統的な祈祷師のもとを訪れる。治療や助言のために祖先の霊を呼び出す祈祷師は悪霊を退散させ、時にはセックスライフを向上させると信じられている。サンゴマスは、地方共同体で中心的な役割を果たしており、都市部でも尊敬されている。
南アに拠点を持つザイオン・キリスト教会のように、祖先の霊の力に対する信仰と正統なキリスト教の教義を融合している宗派もある。
同評議会は、カトリックの聖職者は、イエス・キリストの名において治癒を行い、肉体ではなく精神を重視すべきだとしている。 →情報源
[日本語訳:ラプター]

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原始的といい野蛮であると禁じるのは簡単ですが、果たしてそう上手くいくかどうか。精神的というか、文化レベルにまで染み付いているものは、なかなか変えられないでしょうし、無理に変えるものでもないと思うんですけどね。
日本に置き換えてみれば簡単な話ですけれども、仏教徒であれキリスト教徒であれイスラム教徒であれ、初詣…は少ないかもしれませんが、物には神様が宿っているから使い古されたものを粗末に扱わないとか、山には神様がいるとか、もっとぼんやりしたものであれば山や神社の境内にある古い巨木に静かな畏敬の念を覚えるとか。そういうのは、神道がどうのと細かい定義を持ち出すよりも前に、割合自然とあると思うんですね。…もっともそれは、厳格な仏教徒である猫西の母が、初詣は微妙な顔をするくせに、どうも九十九神は割合信じている風だったというのがあるんですけど。
アフリカの「伝統的な治療」に関しても、それが気持ち的に「宗教」に分類されておらず、「おばあちゃんの知恵袋」に類するような知識として扱われていれば、人々の中で違和感無く溶け込み共存しているだけに排除は難しいと思います。

……キリスト教の立場として、お盆の墓参りはどうなんだろう?