Vanteyのアース線(もしくは枯れた資料帳)

怠け者のウィキメディアン・Vanteyの、脳内が帯電してきた時のはけ口。非百科事典的。過度な期待はしないでください。

臨時快速「両毛線120周年号」偶然乗車記

2009-11-02 03:24:09 | 陸上交通
深谷駅の橋上駅舎に上るエスカレーターに乗っていると、上下線の旅客列車がほぼ同時に入線してきました。
下りは定刻1604発の893M高崎行き、上りは1559発が5分遅れの942M上野行きです。

高崎線上りは籠原始発の列車が半分近くあるため、本数が減る深谷以北では1本逃すと下手をすると30分近く待たされます。
なので上り方向へ向かう私は、この942Mにはもう乗れないので待つ覚悟をして、改札口を抜けて電光板を見上げると
 「臨時 15:56 上尾 10分遅れ」
の表示が。
上越線だかの入口辺りの区間で数十分前に事故があったらしく、上りの遅れはその影響だとか。



そういえば朝に上尾駅を通ったとき、2番線で115系が扉を開けていたのを思い出しました。
首都圏のJRはいつしか新しいステンレス車ばかりになり、それに見慣れてしまっていたせいか、少し前まであれほど走り回っていた湘南色の鋼製近郊型電車が却って新鮮に見えてしまい、そんな自分に驚くことしきり。


ホームに下りるとほどなくして、件の臨時列車として何やらヘッドマークを付けた115系が入ってきました。



駅の案内では「4両」とのことでしたが、上尾方4連 + 高崎方3連を繋いだ7両編成でした。
先発列車が出た直後のうえ大宮以南へ行かないので乗ってくる客もほとんどおらず、車内は行楽帰りの人と鉄ヲタとがマターリしています。
とりあえず乗り込むと、12分遅れで出発。



乗ってから車内放送を聞くと、この列車は臨時「快速」の由。
そしていきなり籠原を通過しやがります。因みに定期列車の高崎線快速は熊谷以北は各駅停車です。

右から寄り添ってくる新幹線の高架と秩父鉄道の単線を眺めていたら、上熊谷駅を過ぎて減速しだした辺りで、
秩父鉄道線をゆっくり走る深緑色をした12系客車のテールに追い着きました。
12分遅れの余得でなんと、1618熊谷着の蒸気機関車牽引列車「パレオエクスプレス」と熊谷に同時進入です。


それにしてもこの列車、車窓から沿線を見ていると、望遠レンズを構えた鉄ヲタをそこここで見かけます。
列車正面を撮り終えてレンズを降ろしつつ列車を眺めている人、後打ち狙いのために体の向きを変えて構え直している人。
空は午後になると曇ってきて、日は沈む寸前で、列車遅れのためにますます周囲は暗いはずなのに。

中にはコンデジを手にした(おそらく地元の)小学生と思しき少年もちらほら見かけます。
その姿は微笑ましいのですが、この光線状態では十中八九低速シャッターのために、列車は流れてしまい、画面全体もぶれて、何がなんだかな写真になってしまったことでしょう。


上尾到着前の車内放送でようやく、この列車の列車名が「両毛線120周年号」だったと判明。
2009年11月1日のみ運転の単発臨でした。
なお、一部のブログ等にみられる「両毛線120周年記念号」は誤りのようです。



しかしこれまた一段とヲタの多いホームだこと。
いくらヘッドマーク付きとはいえ、こんな光線状態下で、115系ごときがスター扱いですよ。
お前ら今まで毎日嫌というほど走ってた115系を撮ってなかったのか? とツッコミたくなりますw

筆者も一緒になってこれを撮ってるじゃないかって?
私はほら、こういう一歩引いたネタ写真専門だからw (とか言い訳してみる





帰ってから調べたら、ヘッドマークは足利市観光協会謹製だそうです。
開業当時に思いはせ JR両毛線120周年記念 ヘッドマーク寄贈
http://www.shimotsuke.co.jp/town/region/south/ashikaga/news/20091027/226156
 (下野新聞SOON 2009年10月28日 05:00)

 JR両毛線開業120周年を記念して、足利市観光協会(新里元二会長)は27日、列車の前後部を飾るヘッドマーク3枚をJR東日本高崎支社に贈呈した。JRは、来月走る「両毛線120周年号」などに取り付ける。
 マークは直径50センチの円形で鉄製。開業当時、足利の織物製品などの輸送を担ったことにちなんで、緑色のクワの葉と白い繭玉をあしらった。中央には「両毛線開業120周年」の文字。
 贈呈式は27日、JR足利駅のホームで午後4時10分発の高崎発-小山行きの前で行われ、新里会長と大豆生田実足利市長が、ヘッドマークを足利駅の小林良康駅長らに手渡した。観光協会の新里会長が「今後も足利の魅力発信に努めたい」としたのに対し、小林駅長も「味のある素晴らしいデザインですね」。
 両毛線は1889(明治22)年12月26日の高崎-小山間の全線開通から今年で120周年。ヘッドマークは11月1日に上尾駅-桐生駅間を走る「両毛線120周年号」などに取り付けられ、足利駅での展示も予定されている。



珍しい機会に当たり、久々に115系に乗れて(もしかすると個人的に乗り納めかもしれない)、ある意味ラッキーでした。

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秋の臨時列車運転のお知らせ (PDF)
http://jres.jp/jres/information/09autumn_rinji/info.pdf
 (JR東日本 高崎支社 2009年8月21日)

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Summary of images:
Description = 快速「両毛線120周年号」
Date = 2009-11-01
Source/Author of photographs = Vantey
Author of headmark = 足利市観光協会
Permission of photographs = PD-self
Public domain


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