Vanteyのアース線(もしくは枯れた資料帳)

怠け者のウィキメディアン・Vanteyの、脳内が帯電してきた時のはけ口。非百科事典的。過度な期待はしないでください。

それでもまだ君は何にも知らないけれど♪

2009-12-31 21:09:43 | イベントレポート
はい、この時期恒例の聖杯戦争の報告です。

帰途、 "聖杯" の下からの2009年最後の夕陽です。



近年の小生は目当てのジャンルやサークルもなく、完全白紙の状態で一期一会のみを目的に出かけるのですが、必ず意外な収穫があります。
それはコンテンツの入手ばかりではなく、話のネタであったり、ウィンドウショッピングの眼福であったり。
そしてそこでは、自分自身の微妙な価値観とも向き合うことになり、自分のダメさを再認識して鬱になって帰ってくるのでした。


私的に今回一番の衝撃だったのは、「リアルパンツ付きそらおと本」の存在でした。
同人誌に実物のパンツ(のようなもの)を被せて売られているというもの。
正確にはパンツ形の包装布、だそうです。パンツじゃないから恥ずかしくないもん、ってかww(それ作品違う
人間・動物もしくはドールによる実際の着用に耐える仕様であるかどうかはわかりません。あと空を飛ぶかどうかもw
まあ買わなかったのですが。てか手を出すには勇気を要するwww

今回はジャンル配置にかなり変更があったらしく、いつも辿り着いていたジャンルの場所が以前と全然違ったり、他の日に回されていたっぽかったりしました。
おかげで違った出会いがありました。
(報告ここまで)



さて、2000年代にはウィキペディアの誕生はもちろん、高性能な情報機器や参加型情報サービスの普及等による多くの文化的変革がありました。
多くの人々に知を広めるという面では人類史上もっとも進歩を遂げた十年紀であったように思います。
このブログというメディアもその恩恵の一端だったりします。拙稿は大して知的でもないですが。

来たる次の十年紀が、人類の知がさらに豊かになる時代となることを期待します。



2009年も多くの方々にお世話になりました。改めて御礼申し上げます。
皆様もよい2010年をお迎えください。

お気に入りのねこちゃん抱いて今夜もオヤスミ☆

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Summary of images:
Description = 東京・有明の夕空
Date = 2009-12-31
Source/Author = Vantey
License = PD-self
Public domain

続・とある名言の維基語録(ウィキクォート)

2009-12-29 01:08:37 | 作品ネタ
最初におことわりしておきますが、前エントリとほとんど同じ内容です。
いやむしろ劣化してます。

前回、ウィキペディアンっぽい内輪ネタをあまり作ってなかったな、と思いまして。 (それでこのエントリを立ち上げる辺りからしてもう…









ところでさっきこれの生成サイトを見たら、右上隅に新たに「らきすた風 画像生成」というリンクが出現していました。

がぞ☆つく
らきすた風 画像生成(ジェネレーター)
http://raki.st/

内容はリンク先を見ての通りです。
ていうか世間的には年末進行のこの時期に、この上場企業の社長さんは何やってるんすかwwww

早速1点試作。


ダメダメだ、いまの漏れのセンス......orzorz

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とある櫻花の画像生成
http://to-a.ru/
がぞ☆つく 画像生成
http://raki.st/

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Summary of images:
Description = 『とある魔術の禁書目録』『らき☆すた』っぽいロゴ
Source = http://to-a.ru/ , http://raki.st/
Date = 2009-12
Permission = PD-textlogo

とあるネットの百科事典(ウィキペディア)

2009-12-27 05:54:33 | 作品ネタ
「とある魔術の禁書目録」っぽいロゴ画像を簡単に生成してくれる「とある櫻花の画像生成(ジェネレータ)」
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20091224_toaru_generator/
 (GIGAZINE 2009年12月24日 10:00:43)

アニメや漫画の作品ロゴは見た瞬間にそれとわかる特徴的なものが使われていますが、時にはその言葉を入れ替えて遊んでみたくなるもの。しかし、ロゴの大きさや色、フォントを似せて自分で作るとなると結構めんどくさいので、あまり手軽に遊べるものではありません。

そんな悩みを解決してくれるのが「とある櫻花の画像生成」。アニメ化もされた人気ライトノベル「とある魔術の禁書目録」にそっくりなロゴを簡単に生成してくれます。色も「とある魔術の禁書目録」の青色ロゴと、「とある科学の超電磁砲」の赤色ロゴが選べ、非常にいい感じです。

とある櫻花の画像生成
http://to-a.ru/


作り方はカンタンで、「とある」と「の」が固定されており、その間の言葉を自由に入力し、ロゴが縦か横か、色合いは赤か青かを決めて作成するだけ。

作ったのはさくらインターネットの代表取締役社長・田中邦裕氏。作成の顛末がブログに書かれています。

とある櫻花の画像生成(ジェネレーター) (さくらインターネット創業日記)

今回はウィキとかとは全然無関係なネタです。

実は昨晩(26日未明)これにハマってしまい、朝まで一晩遊び倒してました。(何やってんだ漏れ

インタフェースは至ってシンプルで、ジェネレータ機能の他には「あなたが作成した画像一覧」・「面白い画像に投票する」・「最近作成された画像の一覧」だけ。
でもこの機能で他の人の作品を延々と見てるだけでも感心したりダメ出ししたり、そしてたまにアイデアを思いついたら自作したりと、これだけで結構暇潰しになります。
他の人の作品は、サブカルネタが多いのは当然として、今は政治ネタと毒男クリスマスネタが多いようです。

ある時他の人のにこんなのが出てきました。



そこで早速対抗して自作してみました。
==〈以下は作例集、ていうか延々と拙作の開陳なので、あまり見る価値はないです。はっきり言って。〉==





禁書目録・超電磁砲ネタで。ここまでは誰もが思いつくところ。



アニメ等のネタで。






なんつーかアレなほうのネタで。




その他ポップカルチャーネタで。





(以下自重)

よみの部分は、5~7音節の言葉を置くとしっくりくるようです。

お粗末さまでした。

次エントリもほとんど同内容です)

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とある櫻花の画像生成
http://to-a.ru/

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Summary of images:
Description = 『とある魔術の禁書目録』っぽいロゴ
Source = http://to-a.ru/
Date = 2009-12
Permission = PD-textlogo

英語版アンサイクロペディアが "Santapedia" に

2009-12-27 00:32:47 | 他ウィキ
さっきふと英語版アンサイクロペディアを訪れたら、こんなことになっていました。



メインページがクリスマスバージョンになって、サイト名まで "Santapedia" に変えられてる。。。

原寸で仔細に見てみましょう。まずページの左側。



2段目の利用案内メニューとかもこの通り。

"jolly old" は(英語圏で)有名なクリスマスソングの『聖ニコラスおじいさん Jolly Old Saint Nicholas』のことです。この Santapedia ではここにリンクしていましたwww
"Macy's Catalogue" というのは米国の大手百貨店メイシーズの商品カタログのこと。メイシーズのカタログでクリスマスのプレゼント選びをするのが米国の家庭における定番なのでしょう。
"The Big Nine" というのは調べてもよくわかりませんでした。何のことで、クリスマスとどう関係あるのか、読者諸氏にご教示を賜れれば幸いです(こんな駄ブログ誰も読んでないでしょうが)。
"Santa Outfits" は語義通りサンタの身支度ですね。

続いてページの右側。



Naughty list 行儀の悪い子一覧 、 Reindeer Games トナカイのゲーム 、 Coal 石炭 、 Milk and Cookies ミルクとクッキー 、 Snowmen 雪だるま 、 Elves 妖精 ……

芸が細かいなぁ。

その下の嘘ニュースも面白いのですが、いちいち解説しませんので、簡単な英文読解でお楽しみください。


時節のイベント毎に特別のサイトデザインに衣替えするようなことは、有名な Google をはじめ幾つかのポータルサイトでやっていますが、
アンサイクロペディアは流石もともとジョークサイトなだけに、表に現れる文言なども全部特別バージョンに改めることができる点で、余所のサイトのクリスマスバージョンを凌駕しています。

いやはや、クオリティの高さに感心しました。

   *  *  *  *

一方その頃、日本語版アンサイはというと……

日本語アンサイの名物、鯖落ち中ですたwwwww

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Uncyclopedia
http://uncyclopedia.wikia.com/wiki/Main_Page

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日本語版アンサイのライセンスは CC-BY-NC-SA-2.5 ですが、英語版は 3.0 なんですね。
Summary of images:
Description = 英語版アンサイクロペディアのメインページ・ Santapedia バージョン
Source = http://uncyclopedia.wikia.com/wiki/Main_Page
Date = 2009-12-26
License = CC-BY-NC-SA-3.0
Creative Commons License

ウィキペディア丸写し、町側事実誤認 奈良妊婦死亡訴訟

2009-12-26 21:30:54 | ウィキペディア記事
ウィキペディア丸写し、町側事実誤認 奈良妊婦死亡訴訟
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200912220003.html
 (asahi.com 関西 2009年12月22日)

奈良県大淀町の町立大淀病院で2006年8月、出産中の妊婦が19の病院に転院の受け入れを断られた末に死亡した問題で、遺族が町と担当医師に約8800万円の損害賠償を求めた訴訟で、被告の大淀町側の代理人が事実と異なる経緯を準備書面に記載していたことがわかった。
誰でも書き込みができるインターネット上の百科事典「ウィキペディア」からそのまま引用していた。今後、大阪地裁に上申書を提出し、この部分を訂正するという。
長男の出産後に脳内出血で亡くなった女性(当時32)の夫の原告(27)が、大阪地裁で21日にあった陳述で明らかにした。

被告側の第7準備書面は訴訟に至る経緯を「07年2月に検察が立件を断念すると、検察審査会に不服申し立てをし、不起訴不当議決を得て検察が再捜査を始める中で、当初民事訴訟はしないと言っていた原告らは07年5月に本訴を提起した」とした。
しかし、立件を断念したのは奈良県警で、検察審査会にはかかっていなかった。被告側代理人の米田泰邦弁護士は「書面作成にあたってウィキペディアを参照した。具体的な日付まで書いてあったので、間違いがあるとは思わなかった。争点に関係ないので、被告の大淀町に刑事告訴の有無などの事実経過は確認していない」と話した。
(後略、原文の一部氏名伏せる)

またですか。
ネットリテラシーのなってないゆとり学生と同レベルじゃないですか。www
> 被告側代理人の米田泰邦弁護士


えーと、ウィキペディアを参考にしてくれるのは一向に構わないです。
しかしウィキペディアは「既存の研究を集成した」だけのサイトですから、記述内容には必ず出典があるはずなのです。
ウィキペディアの公式方針には「検証可能性の担保」というのがあり、そして実際、出典を明記することは、ウィキペディア内の全記事において全執筆者に対し、事あるごとに口を酸っぱくして要求されています。

ですから、何かの研究の参考にウィキペディアをご利用される際は、必ずその文章に付された出典を確認し、その出典をこそご自分の研究にてご利用されるべきなのです。
(まれに虚偽の出典が付されている悪質な事例もありますが、それも出典をご自分で再確認される作業を経ていれば、容易に見破れるものです)

ですが現実問題として、現在のウィキペディアには適切な出典が付されていない記事や記述がまだまだ多数存在します。
これはウィキペディア黎明期から少し前まで、執筆者に対する書誌学的な知識・素養の普及が遅れていたことが一因であろうと私は考えています{{独自研究}}。
ともかく、出典の付されていない記述については鵜呑みにすべきではない……というのは、ウィキペディア情報の利用の仕方の基本であります。

「ウィキペディアは俄かには信用できない」というのは、残念ながら事実です。
しかしその信用できない理由は、「まだまだ未完成であるから」であり(ウィキペディアは永遠に未完成だ…とも言いますが)、具体的には出典明記や検証可能性担保の基本方針の遵守が未了の部分が多いからであります。
決して(上記新聞記事にある)「誰でも書き込みができる」からではないことをご理解ください。
細かい部分まで多くの出典が付されたまともな記事も、最近では徐々に増えてきています。


それと、ウィキペディアから「そのまま引用していた」件の是非ですが、
これも一向に構いません。但し「ライセンス要件に従っていれば」ですが。
具体的には CC-BY-SA-3.0GFDL の両ライセンスを満たす形であれば、ウィキペディアのコンテンツを二次利用することは自由です。

本件における被告代理人の準備書面の記載書式はこの報道からはわかりませんが、
もし「参考資料: 大淀町立大淀病院事件 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/大淀町立大淀病院事件」などと書いていたのであれば、(→本エントリの冒頭文言へ戻る
もしそれさえも記していなかったのであれば、それはもはや著作権法32条1項に基づく適法引用ではなく、剽窃となります。

なお、ウィキ・システムを利用しているウィキペディアの記事内容は静的なものではありませんので、編集が入れば時々刻々変わってゆくものです。
ですので、ご自分の研究においてウィキペディアを出典としてご利用される際は、ご自分が参考にされた特定の版を指定して明記されることを強くお勧めします(書誌学的に考えて)。
ページのサイドバーにある「この版への固定リンク」という所の URI がそれで、ここを踏みますと、ページタイトルの下に版の日時(と最終編集者の利用者名)が表示されます。


ところで、ウィキペディアの記述がたとえ誤っていたとしても、それを利用したことによる責任はすべて利用した側にあり、ウィキメディア財団およびウィキペディアの各執筆者が責を負うことはありません。情報内容は無保証であり、利用は自己責任です。
このことは、全ページのフッタからリンクされているウィキペディアの免責事項に明記されているとおりです。

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Wikipedia:出典を明記する - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:出典を明記する
Wikipedia:検証可能性 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:検証可能性
Wikipedia:免責事項 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:免責事項

笑い飯のM-1ネタ「鳥人」、Wikipediaパロディサイトで詳しい記述?

2009-12-26 03:20:54 | ウィキペディア記事
「M-1」にネットわく Wikipedia「鳥人」編集合戦、pixivにイラスト続々
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0912/20/news003.html
 (ITmedia News 2009年12月20日 23:41)

12月20日午後6時半~9時にテレビ朝日系列で放送された漫才コンテスト「M-1グランプリ」がネット上でも盛り上がった。視聴しながら Twitterに感想を書き込むユーザーも多く、漫才のネタで登場した「鳥人」(とりじん)という生物の解説がWikipediaに登場、すぐに削除されるという事態も起きた。



漫才コンビ「笑い飯」のネタに登場した、「鳥人」(顔が鳥で体が人間の生物)について、審査員の松本人志さんが「Wikipediaで調べる」と発言したことを受け、Wikipediaには鳥人の項目が登場。URLがTwitterなどで広がって話題になり、編集合戦も起きていたようだが、数分後には「度重なる荒らし」などを理由に削除された。

20日の夜以降、「鳥人」の2度以外にも「とりじん」「ノート:鳥人」「ノート:とりじん」「鳥人 笑い飯」「人鳥 笑い飯」「鶏人」「鳥人 (架空の生物)」「鳥人 (架空の生き物)」「鳥人(とりじん)」「鳥人 (とりじん)」の削除記録があり、お笑い系の悪戯投稿が数日間続いていました。


マスメディアの側から記述をけしかけていた訳です。生放送で。

全く以って、迷惑この上ありません。

マスメディアで発言している者なら誰しも、社会的影響力のある立場にある者としての当然のマナーとして、自己の発言が他者に対してあらぬ迷惑をかけてしまう危険については常時留意すべきです。
ウィキペディアがそういうサイト(ネタ保管庫)ではないことくらい、ウィキペディアを見たことがある者なら普通誰でもわかるでしょうが。
ウィキペディアが道を外れないようにしていくための活動にも、日夜マンパワーが使われているのです。

松本人志は、特定のサイトに対し、明らかにサイトポリシーに合致しない内容を求めたのです。
この松本人志なる芸人は、公共に対して生放送で、「サイトを特定しての荒らし教唆」を行ったに等しいのです。

サイバースペースでの出来事ですから、被害が見えにくく、ネットの向こうに確実にいるはずの生身の人間の存在およびその活動については、ついつい見過ごされがちです。
ですが、これは明らかに、他者ないし社会に対し迷惑をかける行為です。
よく芸能人などが自己の犯歴を自慢げに語ったり、赤信号無視やスピード違反のような脱法・違法行為を是認・推奨したり、また特定の属性の人間すべてを傷つけるような発言をすることがありますが、それらと同一線上にある行為ということができます。
ひとことで言ってしまえば、DQN。 そう、DQNです。


「サイトポリシーに合わないならそう判断した奴が除去すればいいじゃん」は、書いていい理由にはなりません。
入口に禁煙と書いてある場所で、面と向かって注意を受けるまでは室内で吸い放題吸っていてもいいのですか?
ネットとかリアルとか成人とか未成年とか以前に、基本的な社会人としてのマナーがなっていません。書いた奴は。
ネットも社会の一部なのです。そんなこともわからないままネットをやってるのですか? と。

「たかが芸人のネタとして言ったものだから」などと問題を矮小化するのは、松本擁護の理由にはなりません。
ウィキペディアを芸人が揶揄の対象とするのは勝手ですが、ネタなら「あくまでもネタだ」と万人にわかる形で、他者に迷惑がかからない形でやるべきです。
すべからく芸人の発言は全てがネタである…との考え方もありますが、大体この問題発言は「芸人の所謂 "ネタ" (狭義の)としてちゃんと構築された」ものではなく、寧ろ「即興で不用意なことを言ってしまった」という状態のものです。

「松本は堅苦しいウィキペディア(のルール)自体を風刺したのだ」などというようなのは本末転倒です。本件のようなことが起こってしまってこそ逆に、ウィキペディアの堅苦しさが初めて世間的に明らかになったのであって。
ウィキペディアの堅苦しさを風刺したいなら、「ウィキペディアで調べる」ではなく、「これ、ウィキペディアに書いたら削除されんねんで」と発言すべきだったのです。これでこそが "ちゃんと構築された芸人のネタ" ってもんです。


そもそもこの問題発言は、ウィキペディア(のようなウィキサイト)が「一応書くだけなら誰でも書ける」場所であるという、ウィキの本質的部分を突いている点に、その悪質さがあるということができます。
どこのウィキサイトでも、本来、書くからにはサイトポリシーなりエチケットなり書式なりに則ったことだけしか書いてはいけないのですが、とにかくシステム上はこのような悪戯を事前に防げるようにはなっていません。本件はそこに付け込んでいるのです。

影響力のある芸能人が、しかも生放送で「特定のウィキサイトで調べる」なんて発言したら、そのウィキサイトではすぐに編集合戦が始まるに決まっています。もしも「ウィキペディアで調べる」ではなく「アンサイクロペディアで調べる」と発言していたとしても、同じことが起こるのです。
ましてや今回は、明らかにサイトポリシーに合わないウィキサイトの名を口にしたのです。
これを荒らし教唆と言わずしてなんというのでしょう。

尤も今の日本では、その最も偉いとされている人物が『「私腹を肥やす気はなかった」ないし「ルールを知らなかった」ならば、犯してしまった罪が「消える」ないし「赦される」』などとお考えのようですから、『どんな悪事でも知らなければ無罪』なのかもしれませんがwwwwww
だったら過失致死罪は要らねぇよ。


それにしても ITmedia 記者によるこのスクリーンショット、即時削除の方針を確かめるくらいならまだしも、削除した管理者の利用者ページ・会話ページや投稿記録も踏んでて、どんだけ執念深いんだよ。
ヘッダを見ればログイン利用者ですが、利用者ページも会話ページも赤リンクで、時刻表示が UTC のまま(タイムゾーンの個人設定をしていない)ですから、アカウント取りたてなのが見えみえですな。

なお「鳥人」は1ヶ月の作成保護になっており、現在は獣人の一種としての「鳥人」(ちょうじん)のまともな百科事典記事としての再構築が有志で検討されているようです。

   *  *  *  *

本件については、別ソースでこんなのも。

笑い飯のM-1ネタ「鳥人」、Wikipediaパロディサイトで詳しい記述?
http://b.hatena.ne.jp/articles/200912/666
 (はてなブックマークニュース 2009年12月21日 18:57)

漫才No.1決定戦「オートバックスM-1グランプリ2009」が12月20日(日)に開催され、満場一致でパンクブーブーが第9代チャンピオンとなりました。8年連続で決勝に進出した笑い飯は、優勝を逃したものの、決勝で1回目に披露したネタ「鳥人(とりじん)」は大会委員長の島田紳助さんが100点をつける完成度の高いもので、ネット上でも大きな話題を呼びました。

審査員の松本人志さんが笑い飯の漫才を受け「Wikipediaで調べる」と口にしたことから、さっそくネット上の百科事典「Wikipedia」には「鳥人」の項目が登場。Twitterなどを介してURLが広まったものの、削除されました。Wikipediaのパロディサイトである「アンサイクロペディア」にも「鳥人」の項目が作られ、こちらは一時削除された後復活しています。

鳥人 - アンサイクロペディア


アンサイクロペディアの「鳥人」が一時削除されたことについて、はてなブックマークのコメント欄ではWikipediaでの削除のパロディではないかと指摘する人も。「鳥人」の項目は21日18時現在、加筆され、記述が増えています。

いいぞアンサイ。

つーか「アンサイでも一度削除された」のは、ただ単に定義未満の悪戯書きだったからじゃねぇの?
WPでの削除のパロとか、穿ち過ぎの妄想だろ常考。


まあいずれにせよ、ウィキペディアなどというユーモア欠落症患者の巣窟を話のネタに使ってる時点で、この松本人志とかいう自称芸人は二流だなwwwwwwwwwwwww


(と、一ユーモア欠落症患者がほざいております

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Wikipedia:ウィキペディアは何ではないか - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:ウィキペディアは何ではないか
鳥人 - アンサイクロペディア
http://ja.uncyclopedia.info/wiki/鳥人

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Summary of images:
Description = ウィキペディアの「鳥人」に表示される削除記録
Source of image = http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0912/20/news003.html
Date = 2009-12-20
Permission of Wikipedia logo = Copyright by Wikimedia / 日本国著作権法32条1項に基づく引用
License of Wikipedia page = CC-BY-SA-3.0, GFDL
Creative Commons LicenseGNU Free Documentation License

Description = アンサイクロペディアの「鳥人」
Source of article = http://ja.uncyclopedia.info/wiki/鳥人
Source of image = http://b.hatena.ne.jp/articles/200912/666
Date = 2009-12-21
License = CC-BY-NC-SA-2.5
Creative Commons License

年末恒例の「無駄な事業」

2009-12-25 04:25:08 | 他ウィキ
受注していた賀状を全部納品してきました。



近頃はカラー化した無地はがきも50円で売られているんですね。

また、郵便事業株式会社自らが年賀状制作ソフト『はがきデザインキット』をなんと無料配布していたり。
昨2008年末辺りから提供を始めたらしいです。

郵便事業の大収益源たる年賀状の国民習慣を守るべく、日本郵政も必死です。

   *  *  *  *

最近はTVも、欺瞞と不正義と茶番で満ち溢れたニュースを見てしまうのは精神衛生に悪いので、気分転換になりません。
アニメもほとんどのストーリーが「ビリッと解決」してしまいました。

そんな折、この冗談記事が個人的にツボでした。

UnNews:年賀はがきも「仕分け」の対象に - アンサイクロペディア
http://ja.uncyclopedia.info/wiki/UnNews:年賀はがきも「仕分け」の対象に

政府の行政刷新会議は27日、年賀はがきを「仕分け」作業の対象に追加すると発表した。

今まで各郵便局で内容を確認せず、住所だけを基に専用の設備やアルバイトを雇って行っていた年賀はがきの「仕分け」を、仕分け人と呼ばれる有識者などの専門家に内容を確認しながら一通一通仕分けを行わせるという。

民主党は通年送られる年賀はがきのうち約30%が年に一度年賀はがきでしか交流のない無駄な事業とみており、これらの無駄を省くことにより約10億枚分の無駄が省けるとしている。また日本郵政グループの郵便事業においてもこれまで年末年始に偏ってた無駄な業務を減らすことができ、完全民営化にむけてさらに業務の効率が上がるものとみている。

一方で無駄が省ける反面、全年賀状の「仕分け」を行うことから本来1月に届くべき年賀はがきが2月以降に届くことも予想され反対意見もあるが、これについて「仕分け人」を務める民主党の蓮舫参院議員は「なぜ1月でなければならない理由はあるのか。2月ではだめなのか。」と厳しい口調で切り捨てた。(後略)

Creative Commons License

> 年に一度年賀はがきでしか交流のない無駄な事業
> 無駄な事業
wwww

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関連リンク
郵便年賀.jp
http://www.yubin-nenga.jp/

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Summary of image:
Description = 平成22年お年玉付き年賀はがき
Date = 2009-12-25
Source/Author of photograph = Vantey
Author of postcard = 郵便事業株式会社
Permission of postcard = Copyright (c) 2009 郵便事業株式会社 / 日本国著作権法32条1項に基づく引用
Permission of photograph = Copyright (c) 2009 Vantey / Copyrighted free use

「Gaijin 4koma」の記事がある MediaWiki サイト―訂正

2009-12-15 23:15:44 | 他ウィキ
以前のエントリで、『ザ☆ネットスター!』12月号で映っていた「Gaijin 4Koma」の記事がある MediaWiki サイトは Encyclopædia Dramatica と書きましたが、再放送の録画を見直したら、実は違っていました。
映っていたのは Encyclopædia Dramatica ではなくて、 The LURKMORE Wiki という別の MediaWiki サイトにある「Gaijin 4koma」の記事でした。

お詫びして訂正いたします。

Gaijin 4koma - The LURKMORE Wiki


こちらの記事では、記事名の「4」の後の「k」が小文字です。

Encyclopædia Dramatica の記事と見比べると、 The LURKMORE Wiki の方が、主題についてきちんと百科事典的に説明されているのがわかります。

Gaijin 4Koma - Encyclopedia Dramatica (再掲)



この The LURKMORE Wiki というサイトは、インターネット上のミーム(要するに流行語・隠語の類)を収集しているウィキサイトです。
扱っているテーマはいささかアレゲですが、 Encyclopædia Dramatica のような見るからにおふざけサイトという訳でもなく、もう少し "まとも" っぽいスタンスのように私には見受けられました。

enwp には大抵の有名ウェブサイトについて百科事典的に説明している記事があり、 Encyclopædia Dramatica についての記事もありますが、 The LURKMORE Wiki の記事はまだありませんでした。
その代わり、 Encyclopædia Dramatica に、 The LURKMORE Wiki についての記事がありました。

The LURKMORE wiki - Encyclopedia Dramatica
http://www.encyclopediadramatica.com/The_LURKMORE_wiki


ひとつ驚いたのは、 Encyclopædia Dramatica は英語のみの展開であるのに対し、 The LURKMORE Wiki は多言語展開しており(と言っても2言語のみですが)、英語版の本家の他にロシア語版のサイト「Луркоморье (Lurkmore.ru)」が存在することです。
尤も言語間リンクというシステムは導入されておらず、コンテンツや管理等も独自運営であるようです。
ライセンスは英語版が copyrighted なのに対し、ロシア語版は GFDL を採用しています。

そして ruwp には、この Lurkmore.ru について説明している記事があります。

Луркоморье - Википеди
http://ru.wikipedia.org/wiki/Луркоморье

英語圏発祥の事物で且つ enwp が得意としている記事分野で、 enwp が他言語版WPに先を越されている例は、最近ではちょっと珍しいかもしれません。

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Gaijin 4koma - The LURKMORE Wiki
http://www.lurkmore.com/wiki/Gaijin_4koma
Gaijin 4Koma - Encyclopedia Dramatica
http://encyclopediadramatica.com/index.php/Gaijin_4Koma

The LURKMORE Wiki
http://www.lurkmore.com/wiki/
Заглавная страница ― Lurkmore
http://lurkmore.ru/

----
Summary of image:
Description = Gaijin 4koma - The LURKMORE Wiki
Source = http://www.lurkmore.com/wiki/Gaijin_4koma
Date = 2009-12
Author = The LURKMORE Group
Permission = Copyright (c) The LURKMORE Group / 日本国著作権法32条1項に基づく引用

WCJ2009報告(5) ウィキメディアの各種統計を見てみる

2009-12-05 21:30:44 | 統計・ランキング
さていよいよ、 Wikimedia Conference Japan 2009 におけるウィキメディア財団ジェイ・ウォルシュ氏の基調講演1のうち、参加者の関心が最も高かった部分の紹介です。
ウィキの現状と現下の到達点について、豊富なデータとともに解説したセクションです。

なお、以下のグラフのフルサイズ版を、元の PowerPoint ファイルからページごとに切り出して各々1枚画にしてコモンズに上げてあります。ページ番号のところから各ファイルページへリンクしています。必要に応じてご利用ください。


(p.10)
世界中で5番目に人気のあるウェブサイト
月間3億2500万ユニークビジター


(p.11)
日本で7番目に人気のあるウェブサイト
月間3050万ユニークビジター

いずれも2009年9月のデータ。サイトのオーナー毎にまとめた集計で、「ウィキメディア財団のサイト」として諸プロジェクト合計の数値で他者と比較されています。

上位にいる Microsoft (世界2位・日本5位)、 Yahoo! (世界3位・日本1位)、 AOL (世界6位)、楽天(日本3位)、NTTグループ(日本6位)、ライブドア(日本8位)などは、ポータル・検索・コミュニティサイト・メール・ブログ・ウェブスペースなどの多彩なコンテンツメニューを合計してのこの順位です。
その点、 Facebook (世界4位)やウィキメディア(ほとんどはウィキペディアであろう)のような "コンテンツメニューの少ない巨人" の特異性が際立っていると感じます。個人的には、 Facebook が AOL や eBay をぶっちぎっているのに驚きました。
Google (世界1位・日本2位)はやはり別格ですね。検索での世界シェア圧倒に加えて動画サイトでも世界を圧倒、メール等の個人向けサービスでも強みを発揮していますし。


(p.12)
世界的に見たウィキペディアのトラフィック
 代表的な情報サイトの月間ユニークビジター

2006年5月から2009年3月までの変遷です。
ニュースサイト大手のニューヨーク・タイムズ、 CNN 、 BBC などを3年前の時点で既にダブルスコアで圧倒しつつ、それら情報サイト群のユニークビジター数がいずれも横這い・微増であるのに対し、ウィキペディアは凄まじい勢いで増え続けています。

ユニークビジター数でこれだとリピーターの数も相当増えているでしょうから、鯖代や回線代の膨張は物凄いだろうなと思います。


(p.13)
ウィキメディア・プロジェクトは合衆国外で大きな成長を遂げ、グローバルな現象となった。―しかし今のところ、英語、ヨーロッパ言語、日本語が優位
 (左)ウィキメディアサイトの月間ユニークビジター数
 (右)記事数(公式な計数)

記事数については先日も触れましたが、日本語版は健闘していますね。


(p.14)
アクティブな貢献者の数はウィキペディアの成長につれて横ばいになったようだ:
これは将来の健全性と成長にとって脅威だろうか?
 月に5回以上編集を行った編集者数


(p.42)
月ごとの新規編集者数(2008年9月を 100 とした指数)

   *  *  *  *

そして次にご紹介するのが会場でも諸氏の聴講録でも一番の波紋を呼んだ、ある意味衝撃のグラフです。


(p.15)
いくつかのウィキペディアでは百科事典的な基本からよりトピック的・現在の出来事に関する内容へと移行しているようだ
 上位100ページのページヒット内訳


ja は他言語版に比べてサブカル分野の勢いが滅法強いとは従来からいろいろな場で言われ続けてきましたが、なんとこのグラフ、 ja はポップカルチャーが8割超です!!
ポップカルチャーに限らず、こんなにも記事分野の傾向が偏った言語版は他にはありませんので、これはかなり特異というか異常な現象であるといえます(他言語版が "正常" だという意味ではありません)。
日本の大衆文化史を世界のそれと比較しつつ振り返れば、それこそ封建時代の昔から世界の遥か先を行くポップカルチャー大国でしたので、これが日本人の底力の一端だとすればこれはこれでありだと私は思います。


なお注意しておいてもらいたいのは、このデータは(記事の)ページヒットの上位100位のみに集計対象を限定したうえで作成されたデータである、ということです。

「ページヒット」ということは一般閲覧者(+編集者)に人気の記事という意味であり、編集者において人気の記事(編集が集中している記事)という意味ではありません。
ページヒットのランキングからは、一般閲覧者に人気のページ、即ち一般のネットユーザーがウィキペディアに求めているものの傾向がわかるものであって、それらページの編集状況などはわかりません。基本的に編集行為には関わってこないデータです。例え対象記事が全保護されていても、閲覧者が多ければ上位にランクインが可能なものです。

また、集計対象が「上位100位」である点にも注意しておくべきです。
過去には上位20位とかの著しく限られたデータをもとに語られたこともありました。それに比べれば上位100位というのは統計のサンプル数をある程度増やした点で評価できます。
ただ数十万の記事がある中でのたったの100ですから、やはり物足りなさは残ります。少なくとも200とか300とかのサンプル数は欲しいところではあります。
ただそうやってサンプル数を増やすと、どうしても多様な分野の記事がバランスよく入ってきて、結果がどれも平準化する可能性があります。
各言語版の「特に人気の記事」における分野傾向を探るという、集計結果にある程度のいびつさを(話のネタとして潜在的に)求める向きには、あるいはこの程度の(集計対象数を絞るという)乱暴さも許容されるのかもしれない、と思ったりもします。


表題の「百科事典的な基本からよりトピック的・現在の出来事に関する内容へと移行しているようだ」ということについて言えば、これはその言語圏におけるネットユーザーがウィキペディアに求めるものが変化してきた、ということを示すものではないかと私は考えます。
調べ物の起点として利用されるのですから、しばしば抽象的であったりする上位概念の言葉なんかよりは具体的な事物・人物・事象の言葉のほうが現実のシーンにおける需要が多いであろうことは想像できます。
このことは上位概念そっちのけで些事の記述ばかりが肥大化してゆく懸念とも隣り合わせなのですが、ともかく個別の事象等についての情報もある程度ウィキペディアに頼れるようになってきたからこそのことだろうとは薄々思います。

この主題については奥が深そうですし、私も考えがよくまとまっていません。人によっていろいろな解釈や考え方があるかと思います。

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Wikimedia Conference Japan 2009
http://www.wcj2009.info/
プログラム:KEY-1 - Wikimedia Conference Japan 2009
http://www.wcj2009.info/プログラム:KEY-1
Wmf Present Wikiconference Japan Nov 2009
http://www.slideshare.net/jayawalsh/wmf-present-wikiconference-japan-nov-2009

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Summary of images:
Description = 基調講演1 発表資料
Source = http://www.slideshare.net/jayawalsh/wmf-present-wikiconference-japan-nov-2009
Date = 2009-11
Author = Jay Walsh
Permission = CC-BY-SA-2.5
Creative Commons License

WCJ2009報告(4) ウィキペディアなどのプロジェクトの歩みと展望を復習

2009-12-05 15:36:34 | ウィキメディア
前々エントリに続き、 Wikimedia Conference Japan 2009基調講演1 "Helping you build Wikipedia: How the Wikimedia Foundation supports the growth of Wikipedia and our free knowledge projects around the world" 『ウィキペディアを築くお手伝い: どうやってウィキペディアなど自由な知識のプロジェクトの成長を世界中で支えていくか』の紹介です。

まずは前々回の補足。
en:Enthusiasm の言語間リンクは ja:マニア と結ばれていることを書きましたが、
では en:Mania はどうなっているのかというと、こちらは ja:躁病 と結ばれています。
つまり英語と日本語で「マニア」の意味合い・ニュアンスがやや違っているという背景があるんですね。
……じゃあウィキマニアの語義は「ウィキ信者」じゃなくて「ウィキ躁病」だったのか、と言われても私にはそこまではなんともww


この講演は既に書いたように、ウィキペディアをはじめとするウィキメディア・プロジェクトの歩みと現状と課題を概観したものですので、話の大半はウィキメディアンにとって目新しいものではありませんでした。
ですが折角の初心者向けの紹介の機会でもありますので、ネットに上がっている英語の資料に公式和訳を付けながら、駆け足で内容を紹介してゆきます。
なお英語による発表資料は Slideshare に上がっていて、 Flash が入っていればブラウザで見れます。


まずはウィキペディアについて。


ウィキペディアは史上最大の百科事典
20億語以上
記事 1400万件以上
画像 400万点以上
250言語以上


ウィキペディアの歴史
ウィキペディア以前―ヌーペディア
2001年1月15日 ウィキペディア誕生
ウィキペディアに続く諸プロジェクト
 (なにもかも百科事典に入れる必要はない)
初期は重かった
編集の増加、方針の発展
草の根プロジェクトが軌道に乗る
「善意に取る」と「大胆に」が基本理念に
ジミーはアイディアを万人のものにしたかった―営利事業にはしなかった

この後に紹介された諸統計図表については稿を改めます。(まだ引っ張るのかよ


ウィキメディアのプロジェクト

ウィキメディア財団とその中の人については省略。
今後の課題と展望についてに飛びます。


挑戦と未来
質と信頼性を感じられるようにする
継続的な参加
長期的な資金源の確保
インターネットの複雑性と進化
障害を減らし、協力関係を築く
世界に自由な知識を広める


質と信頼性を感じられるようにする
Flagged revisions
ユーザビリティ提議


メディアは未だ質への疑問を投げかけている
オンラインにおける信用や信頼性の概念のうつりかわり
他の人々がこの運動について理解してもらえるようにもっと努力する必要がある


長期的な資金源の確保
広告を載せないのは理由がある
数十年で最悪の不況といわれている中での、非営利活動。
「ウィキペディアを永遠に」を達成するためにはどのモデルがよいだろう?


インターネットの複雑性と進化
ウィキペディアはこの8年間で少し変わった
ウェブの指導者たちと対峙していかなければならない、しかしオープンソース系であり続けなければならない
モバイルからの接続が、デスクトップからの接続より重要になりつつある

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Wikimedia Conference Japan 2009
http://www.wcj2009.info/
プログラム:KEY-1 - Wikimedia Conference Japan 2009
http://www.wcj2009.info/プログラム:KEY-1
Wmf Present Wikiconference Japan Nov 2009
http://www.slideshare.net/jayawalsh/wmf-present-wikiconference-japan-nov-2009

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Summary of images:
Description = 基調講演1 発表資料
Source = http://www.slideshare.net/jayawalsh/wmf-present-wikiconference-japan-nov-2009
Date = 2009-11
Author = Jay Walsh
Permission = CC-BY-SA-2.5
Creative Commons License

「Gaijin 4Koma」の記事がある MediaWiki サイト

2009-12-05 13:59:53 | 他ウィキ
おはようございます。
こんな駄文を書いてる暇があったら書きかけの WCJ2009 のレポートさっさと仕上げれって話なんですが。

ゆうべ私は、2009年12月5日0時から放映のNHK-BS『ザ☆ネットスター!』を観ていました。いえ正確には0時からBS11で『そらのおとしもの』3話を観ていたのでw、ねとすたは0:29から観始めました。
で、白石稔が無茶しないコーナーの今月のテーマは「仕掛人を追え」ってことで、「外人4コマ」の元ネタを探ることに。
2004年より2chで流行した、あのネタ画像です。

     ,=::;;;,
     l,ェ`l l
     ←、,r'ヽ、        ,r―-、、      r''"`''''ー--、
      /,rニニ=-、     /;゛゜゛゛゛`> `''i     lr'゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛l  `'l
     r=,レ゛゛゛゛゛l   l    > ェ‐  〉  l    ム     l
     ζ=`>`エヽ,r-,l    < 、   l_r‐-, l   〈ェ `ェ‐  〉
    i-、 〉-、  _ノ 、   ├、    、ノ     K´    し'´`,
    ,r'-、,r'l、_,r'" /´ \  <、    ,r、      l<_    _,/
  //l´  >、_/    \__,>、,r'''"  ヽ、   〉      /l、
  'llll' l   l /      /〈 ー'      ヽ  ``ヽー    ,)\
     l   ノ l .l    / /        l,r‐';"´〉  ,r'",r''"
    l,--、l / l     ,l     /     / 〈 /'-'フ" <
_,r=='  ノ`〉 l   / /    /      l   ヽl/"''''''''"
_,r‐'"  / 〈  l''''''フ´ l    /      ノ   l/ /
‐‐''''フ"  ,r''l_,.ノ/  .(    ./     /   / /
‐<ニ--‐‐''" /   /   /`''ヽ、,_ ノ   / /
_r=ニ>-==‐'フ   /  ,..ノ     >'   ,-ム、'
/;'/`>=`ヽ'  ,r'" >-'"  _,..r―-'´`ヽ /  /
l、/lc'`‐'`l__,.r'",r'"  ,rーl", 、     ヽ'ー''



      ,r=ヽ、            r';;;:;:;;:::;;;;;;;;;;;;ヽ、
     j。 。゛L゛i     rニ二`ヽ.   Y",,..、ーt;;;;;;;;;;;)
 r-=、 l≦ ノ6)_   l_,.、ヾ;r、゛t   lヲ '・=  )rテ-┴- 、
 `゛ゝヽ、`ー! ノ::::::`ヽ、 L、゜゛ tノ`ゾ`ー ゛iー'  ,r"彡彡三ミミ`ヽ
  にー `ヾヽ'":::::::::::: ィ"^゛iフ  _,,ノ ,  ゛tフ ゛ゞ''"´   ゛ifrミソヘ,
 ,.、 `~iヽ、. `~`''"´ ゛t (,, ̄, frノ   ゝ-‐,i ,,.,...、  ヾミく::::::l
 ゝヽ、__l::::ヽ`iー- '''"´゛i, ヽ ヽ,/   /  lヲ ェ。、   〉:,r-、::リ
 W..,,」:::::::::,->ヽi''"´::::ノ-ゝ ヽ、_ノー‐テ-/ i / ,, 、   '"fっ)ノ::l
   ̄r==ミ__ィ'{-‐ニ二...,-ゝ、'″ /,/`ヽl : :`i- 、ヽ  ,.:゛''" )'^`''ー- :、
    lミ、  / f´  r''/'´ミ)ゝ^),ノ>''"  ,:イ`i /i、ヲ゛i .:" ,,. /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`゛
    ! ヾ .il  l  l;;;ト、つノ,ノ /   /:ト-"ノ゛i  ,,.:ィ'" /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.    l   ハ. l  l;;;;i _,,.:イ /   /  ,レ''";;;;`゛゛" ヽ_,,ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
   人 ヾニ゛i ヽ.l  yt,;ヽ  ゛v'′ ,:ィ"  /;;;;;;;;;;;;;;r-'"´`i,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
  r'"::::ゝ、_ノ  ゛i_,/  l ヽ  ゛':く´ _,,.〃_;;;;;;;;;;;;f´'     ll;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
  ` ̄´     /  l  ヽ   ヾ"/  `゛''ーハ.     l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
        /    l  ゛t    `'     /^t;\  ,,.ゝ;;;;;;;;;;;;;;;i;;;;;;;;;;;;



結論としてはディレクターが渡米して難なく探り当てていましたが、白石は外人4コマの取材に関わってはおらず、今月も全然無茶していませんでした。



仕掛人は米国のゲーム&エンタテインメント情報サイト IGNPeer Schneider 副社長(一番手前)ほかのスタッフでした、と。
手前から3人目の Craig Harris 氏が禿げてしまっていたことに、5年の時の流れを感じますw

このネタは英語圏では、 "Reaction guys", "IGN guys" などの呼称もありますが、流行は日本発であったことから、日本語の "Gaijin 4Koma" の呼称がかなり一般的であるようです。
Peer 副社長が2008年1月の自ブログエントリで回顧して、全員の名前などを示しています。
このエントリの下の方には応用例の一つとしてこんな画像が。

...and anime girls:


君が望む永遠』の3人のヒロイン(左から涼宮茜・涼宮遙・速瀬水月)ですが、見るからに非日本人が描いた画だ... かわいくねーwww

   *  *  *  *

ところで番組で流れた映像の中に、ニコニコ大百科の記事などとともに、一見WPのような MediaWiki サイトで記事タイトルに「Gaijin 4Koma」となっているものが映っていたのを、私は見逃しませんでした。

そのサイトは、捜したらすぐに見つかりました。
Encyclopædia Dramatica というサイトで、WPに似せたコメディサイトの一つとされているようです。

Gaijin 4Koma - Encyclopedia Dramatica



『ザ☆ネットスター!』12月号は12月5日(日)深夜1:00(日付は6日月曜)と12月11日(金)11:00にBShiで再放送予定です。

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ザ☆ネットスター!
http://www.nhk.or.jp/netstar/

外人4コマのガイドライン まとめサイト (2005年11月19日最終更新)
http://dempa.s18.xrea.com/g4k/index3.html
外人4コマとは (ガイジンヨンコマとは) - ニコニコ大百科
http://dic.nicovideo.jp/a/外人4コマ

IGN.com: Video Games, Cheats, Movies and More
http://www.ign.com/
IGN - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/IGN

Gaijin 4Koma - Encyclopedia Dramatica
http://encyclopediadramatica.com/index.php/Gaijin_4Koma

Peer's Blog - Confessions of a Reaction Guy
http://blogs.ign.com/Peer-IGN/2008/01/23/78041/
 (Peer-IGN's Blog - Peer's Blog 2008年1月23日 18:48 (PST))
「外人4コマ」の4人組がNHK「ザ☆ネットスター!」に出演
http://yutori2ch.blog67.fc2.com/blog-entry-861.html
 ((´A`)<咳をしてもゆとり 2009年12月4日)

『とらドラ!』#18のツリーが倒れるシーンで外国人4コマ
http://www.syu-ta.com/blog/2009/02/05/070611.shtml
 (Syu's quiz blog 2009年2月5日 07:06)
アニメ「化物語」第9話であの"外人4コマ"のパロディがあったらしい
http://shakediary.blog93.fc2.com/blog-entry-1684.html
 (カオスな情報置場 2009年9月5日 16:54)

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Summary of images:
Description = 外人4コマの素材
Source = http://blogs.ign.com/Peer-IGN/2008/01/23/78041/
Date = 2003 / 2004
Author = IGN Entertainment, Inc.
Permission = 日本国著作権法32条1項に基づく引用, Personality rights

Description = 『ザ☆ネットスター!』12月号 予告
Date = 2009-12-04
Author = 日本放送協会
Permission = Copyright (c) 2009 日本放送協会 / 日本国著作権法32条1項に基づく引用, Personality rights

Description = Gaijin 4Koma - Encyclopedia Dramatica
Source = http://encyclopediadramatica.com/index.php/Gaijin_4Koma
Date = 2009-12-05
Author = Encyclopedia Dramatica
Permission = Copyright (c) Encyclopedia Dramatica / 日本国著作権法32条1項に基づく引用

WCJ2009報告(3) ジンボの言葉の "バージョン違い"

2009-12-03 04:12:30 | ウィキメディア
遅筆でほんとすみません。
今更ですが、 Wikimedia Conference Japan 2009 の報告は少しずつ書いてゆきます。


基調講演1は、ウィキメディア財団 Head of Communications のジェイ・ウォルシュ氏による "Helping you build Wikipedia: How the Wikimedia Foundation supports the growth of Wikipedia and our free knowledge projects around the world" 『ウィキペディアを築くお手伝い: どうやってウィキペディアなど自由な知識のプロジェクトの成長を世界中で支えていくか』(WCJ2009 公式訳、以下同じ)。

ウィキメディア・プロジェクトの歩みと現状と課題の概観で、ウィキメディアンにとっては内容の多くが既知のものであったためか、聴講者のブログ等での反応は今ひとつ薄いようでした。
当日のプレゼンテーション資料(英語版)の .ppt ファイルがスライドホスティングサービスSlideshare上がっていて、 CC-BY-SA で利用できます。
資料の内容については次回にご紹介の予定。
今回は、私がちょっと気になったスクリーンショットから。


まずはこれ。資料では p.5 にあります。




"Imagine a world in which every single human being can freely share in the sum of all knowledge.
That's what we're doing."
――Jimmy Wales, founder of Wikipedia

すべての人間が、知識の集積を自由に共有できる世界を想像してみてください。
それが私たちのやっていることなのです。
――ジミー・ウェールズ、ウィキペディア創設者

この言葉の出典はと探ってみたら、ウィキクォート英語版q:en:Jimmy Wales にちょっと違うバージョンがオリジナルとして載っていました。

Imagine a world in which every single person on the planet is given free access to the sum of all human knowledge. That's what we're doing.

元はスラッシュドット2004年7月のインタビューにて語った言葉とのことです。

ひろゆきの「うそはうそと見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」(←これがオリジナル)と同様、流布するうちにこのような微妙な "バージョン違い" が生じたのかもしれません。
そういえば、ウィキクォート日本語版には「ジミー・ウェールズ」も「西村博之」もまだありませんでした。


お次はこれ。資料では p.35 、ウィキマニアを紹介したものです。



The annual, global gathering of Supporters and enthusiasts of the Wikimedia projects.

毎年開催。ウィキメディアの支援者と信奉者の世界的な集会。

なるほど、 enthusiasts か……と。
en:Enthusiasm の言語間リンクは ja:エンスージアズム ではなく ja:マニア と結ばれていますので、集会名のウィキ "マニア" と合わせて考えると、日本語圏では「誰が上手いことを(ry」ということになるのです。
因みに ja:エンスージアズム は和製略語の「エンスー」(主に自動車趣味用語だそうです)へのリダイレクトとなっています。

ja:エンスー の、「用語自体は中立であり、尊敬も蔑視の意味もそこにはなく、それは使用する文脈や使用する人によって変わる。つまり、ある人は尊敬の意味だけ、ある人は蔑視だけの意味に使うことがある。」という解説も上手いこと的を射ています。
ある意味、マック・エヴァンジェリストに対する当人と周囲の意識差に似た落差がそこにはあったりして。w
因みに enwp には technology evangelist とか evangelism marketing なんて言葉も載っています。

日本語圏外のウィキ・エンスージアストって、どの程度ウィキペディアを "信じている" のかな、とふと思います。

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Wikimedia Conference Japan 2009
http://www.wcj2009.info/
プログラム:KEY-1 - Wikimedia Conference Japan 2009
http://www.wcj2009.info/プログラム:KEY-1
Wmf Present Wikiconference Japan Nov 2009
http://www.slideshare.net/jayawalsh/wmf-present-wikiconference-japan-nov-2009

Jimmy Wales - Wikiquote
http://en.wikiquote.org/wiki/Jimmy_Wales
Slashdot | Wikipedia Founder Jimmy Wales Responds
http://interviews.slashdot.org/article.pl?sid=04/07/28/1351230
YouTube - Hiroyuki speech about 2ch
http://www.youtube.com/watch?gl=JP&v=vbo5rODUg6c

マニア - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/マニア
エンスー - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/エンスー
Enthusiasm - Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Enthusiasm
Apple evangelist - Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Apple_evangelist

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Summary of images:
Description = 基調講演1 発表資料
Source of presentation = http://www.slideshare.net/jayawalsh/wmf-present-wikiconference-japan-nov-2009
Date = 2009-11-22
Source/Author of photograph = Vantey
Full resolution of photograph = http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Introducing_the_words_of_Jimbo_on_WCJ2009.jpg
Author of presentation = Jay Walsh
Permission = CC-BY-SA-3.0,2.5, Personality rights
Creative Commons License