オレンジ色のカリメロ.

美甘の新たなる旅立ちのために・・・

お答えします その1

2010-07-03 16:20:17 | CADにまつわるエトセトラ
tahhyさんの
ジグとか設備関係って「DWG」とか「DXL」形式が多くて
自動車関係は「CATIA」が多い気がしません?
という質問についてお答えいたします。

簡単に言ってしまえば、実際にその通りですので、そう感じてあたり前です。(爆)

でもそれじゃお答えになっておりませんので、なぜそのようになっているのかということについてご説明いたしましょう。
正確にご説明するためには、小冊子が一冊できてしまうくらいの内容が必要になりますので、ここではかいつまんでご説明いたします。それでもかなり長くなりますので、あらかじめご了承ください。
また、何事にも例外はございますので、あくまで基本的な考え方ということでご理解ください。

それでは、まずはじめに、CADの基礎知識として
DWG、DXLとは、2D CADで使われる中間ファイルの事を指します。(中間ファイルについては前の記事を呼んでね。) 
実際は、3D DWG、3D DXLというのも存在しますが、あまり一般的では有りませんので、今回は除外します。
ですので、質問の最初の部分は、
「治具、設備設計には、2D CADが使われることが多い」と読み替えることにします。
実際の業務としては、3D CADにて設計されたものでも、部品製作時の寸法指示のためや、今までの習慣等いろいろな理由から2D図面を起こすことが常ですが、それは又別の問題となります。

CADがよくわからない人は、今までの内容でもチンプンカンプンだと思いますが、
要するに、2D CADとは、CAD界の、二輪車(オートバイ)のような存在とお考えください。

そして3DCADとは、CAD界の四輪車(自動車)のような存在となりますが、
特に、CATIAとは、3D CADの中でも非常に高度で、上級クラスのものになります。
車で言えば、F1のようなものです。 
CAD業界では、ハイレンジCADなんて呼ばれております。
CATIA以外にも、Pro-Eや、ケーラム、ユニグラフィックスなどもハイレンジCADになります。

また、3D CADには、車で言うところのF1にあたるハイレンジCAD以外にも、
その他のレースカーに相当する、ミドルレンジCAD、
そして乗用車に相当する、ローレンジCADが存在します。
実際は、2D CADでも同じことが言えるのですが、今回の質問には大きく影響いたしませんので、省略いたします。

さて、ローレンジCADについては、乗用車といいました。
乗用車は、レースカーと違い免許をとれば一般の人でも乗ることができますね。
逆にレースカーは、プロライセンスが必要になります。
要するにレースカーは、プロ向け、乗用車は、アマチュア向け言うことですね。
CADの使用には特別なライセンスは必要ありませんが、
CADでも同じことが言え、プロデザイナーは少なくともミドルレンジ以上のCADを使用しています。
もちろん乗用車で出場できるレースも有るのと同じように、ローレンジCADでも行える業務は存在いたしますし、気軽に使用できるという面で、美甘も、業務の内容によってはあえてこちらを使用することもありますが、
はばからずもプロデザイナーであれば、ローレンジCADをメインCADにすることは考えられません。
プロのデザイナーが、メインCADとして使用するのであれば、少なくともミドルレンジCADか、ハイレンジCADということになります。
ですので、今回質問のお答えとしてローレンジCADについては省略させていただきます。

ここで、あえて3D CADのレンジについてお話したのには訳があります。
今回の質問のように業務内容で使用されるCADの違いは、
2Dと3Dの違いだけではなく、
3D CADの中でも、ハイレンジと、ミドルレンジで違いがあるからです。

ですので今回のご質問にお答えするにためは、
「治具、設備設計には、2D CADが使われていることが多く、
商品設計には、3D CAD、が使われていることが多いのは何故なのか?」
という問題と、
「商品設計には、3D CADでも特にハイレンジのものが使用されることが多いですが、
ミドルレンジとはどう違いがあるのか?」
という二つの問題にお答えする必要があります。

やっぱり結構長くなってしまいますね。ここいらで一休み入れましょうか。

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