関越道高速ツアーバス事故 第5回公判 被告の持病 研究者が証人
(2013年10月17日 18時59分)
高岡市の女性3人を含む7人が死亡した関越道の高速ツアーバス事故の裁判のニュースです。
自動車運転過失致死傷などの罪に問われた河野化山(こうの・かざん)被告に対する第5回公判が開かれています。
17日の公判には睡眠時無呼吸症候群を研究する医師が出廷し、眠気を感じないで突然眠りに落ちるのはありえることだと述べました。
この事故は去年4月、群馬県の関越道で高速ツアーバスが防音壁に衝突、乗客45人が死傷したもので、事故当時、バスを運転していた河野化山被告が自動車運転過失致死傷などの罪に問われています。
裁判で検察側は、河野被告が眠気を感じ、事故を予見できたとしている一方、弁護側は重症の睡眠時無呼吸症候群により突然眠ってしまったため、事故は予見できなかったと主張していて、河野被告が運転中、
眠気を感じていたどうかが最大の争点となっています。
前橋地裁で17日開かれた第5回公判には睡眠時無呼吸症候群の研究者で医師の愛媛大学大学院・谷川武(たにがわ・たけし)教授が証人として出廷しました。
谷川教授は日本睡眠学会理事でもあり、この裁判では弁護側が教授の論文を証拠として裁判所に提出しています法廷ではまず弁護側の質問がおこなわれ、「眠気を感じないまま、瞬間的に眠りに落ちる」ことは
医学的に起こりうるかとの質問に対し、谷川教授は、「一般に眠気を感じる人もいれば、感じない人もいる。本人が感じなかったというのであれば、非常識なことではないと思う」と答えました。
また、事故の原因についてどう考えるかという質問には、「ひとつは慢性的な睡眠不足、2つ目は睡眠不足の原因である睡眠時無呼吸症候群、3つ目は人間のリズムがもっとも低下する夜明けに起きた事故」
の3つを挙げ、飲酒によって睡眠時無呼吸症候群は重症化するとも述べました。
また、睡眠不足の人が1秒以下から長くても30秒程度の短い眠りに落ちるマイクロスリープという言葉をだして、「眠気を感じずにマイクロスリープに落ちることがあるということですね」と質問したのに対し、
「気付いたらガクッとなって起こったという事故の場合、そういうことが多いと思う」と述べました。
http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/?TID_DT03=20131017190057
関越道バス公判 弁護側医師が証言
藤岡市の関越自動車道ツアーバス事故で、自動車運転過失致死傷罪などに問われた運転手河野化山被告(45)の第5回公判が17日、前橋地裁(高山光明裁判長)であった。
弁護側証人として睡眠時無呼吸症候群(SAS)に詳しい医師が出廷。中等症のSASと診断された河野被告が事故前に予兆なく眠りに陥ったと主張している点について「不思議ではない」と証言した。
医師は、愛媛大大学院の谷川武教授で、証人尋問で弁護側、検察側双方の質問に答えた。
谷川教授は河野被告が居眠りした原因について、乗務前の睡眠不足に、慢性的な睡眠不足を引き起こすSASが重なった点などを指摘。
慢性的な睡眠不足の状態では、瞬間的に眠る「マイクロスリープ」に眠気を感じないまま陥る場合もあるとした。
弁護側はこれまでの公判で、「河野被告は疲れを感じたことはあったが、眠気を感じたことはなかった」と主張。
谷川教授も「だるさや疲れはあっても、眠気がないということは起こりうる」と証言した。
また、事故当時のSASは、それまでの睡眠不足や飲酒の影響で、診断当時よりも重かった可能性も指摘した。
閉廷後、弁護人は記者会見で、「検察だけでなく、一般の人も眠気を我慢して事故を起こすと考えているが、必ずしもそうではない」と述べた。
妻の直美さん(当時44歳)を亡くした石川県能登町の山瀬哲夫さん(47)は閉廷後、「(証人の)話を聞いても何を言っているのか、何を伝えたいのか全くわからない」と怒りをあらわにした。
(2013年10月18日)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20131017-OYT8T01437.htm
「突然眠りに…」被告の主張を否定 関越道バス事故(2013/11/05 19:29)
群馬県の関越自動車道で乗客45人が死傷したバス事故で、自動車運転過失致死傷の罪に問われている元運転手の裁判が開かれ、取り調べを担当した警察官らが「突然、眠りに落ちた」とする被告の主張を否定しました。
河野化山被告(45)は去年4月、高速ツアーバスを運転中、居眠りをして防音壁に衝突し、石川県や富山県の乗客7人を死亡させ、38人に重軽傷を負わせたとして自動車運転過失致死傷などの罪に問われています。
河野被告は鑑定留置で睡眠時無呼吸症候群と診断され、裁判では、眠気を感じたまま運転していたかどうかが焦点となっています。
被告側はこれまで「事故直前まで眠くなかったのに、突然、睡眠に陥った」と主張しています。
5日の裁判では、取り調べを担当した警察官と検察官が出廷し、「事故当時の取り調べでは、そのような供述はなかった」と証言し、被告の主張を否定しました。
関越道高速ツアーバス事故 第7回公判 検察側の証人「眠気を感じていた」と主張
(2013年11月05日 19時05分)
高岡市の女性3人を含む7人が死亡した関越道・高速ツアーバス事故の裁判です。
5日の第7回公判では、事故当時、被告を取り調べた警察官が証人として出廷し、「被告は『事故直前に眠気を感じた』と供述していた」と証言しました。
この事故は去年4月、群馬県の関越道で高速ツアーバスが防音壁に衝突、高岡市の女性3人を含む乗客45人が死傷したもので、バスを運転していた河野化山(こうの・かざん)被告が
自動車運転過失致死傷などの罪に問われています。
5日の公判では、検察側の証人として河野被告の取り調べを担当した警察官が出廷。
供述調書に「事故の前に眠気を感じていた」との記載があることについて根拠を尋ねられると、「河野被告が『渋川伊香保インター(しぶかわ・いかほ・インター)より新潟県寄りで、眠気を感じた』と
供述したのにもとづいたものと述べました。続いて、河野被告を取り調べた検察官が証言台に立ちました。河野被告が裁判で「『サービスエリアで休めばよかった』と供述したのは」眠気を感じたからではなく、
「トイレに行きたかったからだ」と主張していることについて、検察官は「取り調べの中でトイレに行きたかったという話は出なかった」、「眠気があったことを否定したいがために、
トイレの話にすり替えたのではないか」と述べました。
これまでの裁判で弁護側は、河野被告は重度の睡眠無呼吸症候群のため、眠気を感じないまま突然眠りに落ちたとして、事故は予見できなかったと主張。
さらに供述調書の「河野被告が眠気を感じていた」との記載は、不当な取り調べに基づくものだと主張していて、5日の2人の証言は、これら弁護側の主張に真っ向から反論するものとなりました。
次回公判は今月14日で、事故後の実況見分に立ち会った警察官が出廷する予定です。
関越道バス事故 「眠気あったと供述」 被告取り調べの検察官ら
2013年11月6日
藤岡市の関越自動車道で石川、富山県の乗客七人が死亡した高速ツアーバス事故で、自動車運転過失致死傷などの罪に問われた運転手河野化山(かざん)被告(45)の公判が五日、前橋地裁であった。
取り調べをした警察官と検察官が証人尋問で「被告は眠気を感じたと供述した」と述べ、事故前に眠気を感じなかったとの被告の主張を否定した。
二人は、河野被告が「(事故現場約三十キロ手前の)渋川伊香保インターチェンジ付近で直線になり眠気を感じた」と供述したと証言。被告が予兆なく眠りに陥ったと訴えていることに、
警察官は「取り調べでそのような供述は一度もなかった。意に反する調書であれば、署名しないはず」と主張した。
検察官は、被告が「眠くなった」ため、予定していた事故現場先での休憩を手前に変更しようとしていたと供述したと説明。公判で被告が「トイレに行きたかった」としたことに対し、
「トイレに行きたいという話は取り調べで一度も出ていない」と反論した。
被告は公判で、取り調べ中に「運転中に眠気を感じたことはない」と説明しても認めてもらえなかったと主張。検察官は「非常に意外。被告や弁護人から不当と言われたことはない」と話した。
遺族ら三人は前橋市内で記者会見。長女胡桃(くるみ)さん=当時(17)=を亡くした石川県白山市の岩上剛さん(42)が「被告が眠気を感じていたという真実に近づいた」と話すなど、
取り調べ状況が明らかになったことに、一定の手応えを感じている様子だった。
ただ、長女(20)が軽傷を負った茨城県の男性(58)は「被告の態度が歯がゆい」と話し、被告へのいら立ちも口にしていた。
バス事故公判 聴取に「眠気認めてた」
藤岡市の関越自動車道で昨年4月、乗客45人が死傷したツアーバス事故で、自動車運転過失致死傷罪などに問われた運転手河野化山被告(45)の第7回公判が5日、前橋地裁(高山光明裁判長)であった。
河野被告を取り調べた警察官と検察官が証人として出廷し、いずれも河野被告が捜査段階で事故前の眠気を認めていたと証言。眠気を感じることなく突然眠ったとする弁護側の主張を否定した。
警察官は昨年5月の逮捕直後の調べで、河野被告が事故数十分前からの眠気を認めたと証言。
「事故直前に急に眠ったとの供述はなかった」と指摘した。供述調書の作成手順も示し、調書の内容は河野被告も確認しているとした。
また、第4回公判で河野被告は、事故前にサービスエリアでの休憩予定を前倒しした理由を、「トイレに行きたかったから」と説明していたが、警察官は「被告から眠くなったので、
休憩場所を手前にしようとの供述があった」と述べた。
証人の検察官も、河野被告が事故の10分程前に眠くなったと供述していたと証言。
一方、瞬間的に眠る「マイクロスリープ」や、睡眠時無呼吸症候群のことは考えていなかったと説明。
弁護側から、「眠くなるという前提で調べたか」と問われると、「そうです」などと答えた。
公判で弁護側が、眠気を認めたとする調書の任意性を争っている点について、証人の検察官は「弁護人からも被告からも、取り調べが不当とは一度も言われていない。取り調べをしているときに言うのが筋ではないか」とした。
長女を亡くした石川県白山市の岩上剛さん(42)は閉廷後、記者会見に応じ、「眠気を感じて寝たという事実が信頼ある2人の証人から明らかになったのは良かった」と話した。
(2013年11月6日)
バス事故運転手 逮捕後に眠気認める供述か
(石川県)
去年4月、関越道で石川などの乗客が死傷した高速バス事故の運転手の裁判で、取り調べを担当した警察官らが5日、被告の運転手が逮捕後に眠気を認める供述をしていたと証言した。
自動車運転過失致死傷などの罪に問われている河野化山被告(45)は、これまでの裁判で、「事前に眠気を感じることなく突然眠りに陥った」として起訴内容の一部を否認している。
この日の裁判では、取り調べを担当した警察官と検察官が証人として出廷。
河野被告が逮捕後「事故現場の約25キロ手前から眠気を感じた」と眠気について認める供述をしていたと証言した。
さらに、「トイレに行きたくて、休憩場所を変更しようと思った」という裁判段階での主張についても、逮捕後の取り調べではそのようなことは話しておらず、「眠くなったので早めに休憩しようと思った」と供述していたと述べた。
次回の裁判は、今月14日に開かれる。
[ 2013/11/5 20:07]
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