ぶら~り相模の国

信州生まれの勘太郎、のんびり人生

フィリピン地域開発に日本の自治体が協力

2016年03月09日 | Luzon島
一昨日(3月7日)の現地で発行する『まにら新聞』に、
日本のNPO法人と地方自治体が協力して、現地での
地域開発事業で成果を上げている記事が掲載されていた・・・




地域開発事業が行われているのはルソン島南部のアルバイ州の州都レガスピ市である。
ここで日本のNPO法人と長野県飯田市が協力して、地域開発を勧め成功している!!!





右端がレガスピ市タイサンの事業地で飯田市の経験を
伝える飯田市公民館の木下巨一副館長



以下まにら新聞の記事の一部を転載します・・・

レガスピ市で、日本人研究者開発の新手法による地域開発。日本の自治体も協力

 ルソン地方アルバイ州レガスピ市で実施されている日本の非営利法人(NPO)による
地域開発事業が、かつてないほどの成功を収めている。
事業成功の鍵は、日本人研究者が開発した新しい開発手法と、先進的な住民自治を
実現している日本の自治体の協力にあった。
 
 事業が実施されているレガスピ市タイサンには、2006年のマヨン火山噴火と台風レミンで
被災した避難民が定住している。

日本のNPO法人「ふるさと南信州緑の基金」は、国際協力機構(JICA)の草の根
技術協力事業を利用して2013年からこの区域で事業を開始。

タイサンを構成する六つの再定住地の住民を集めて住民組織を立ち上げ、地域の課題を
話し合った。
会員は次第に増え、16年1月現在で159人。今や組織の運営は住民自身で行われている。
15年3月ごろに完成した地域の公民館も住民がすべて管理運営し、講師を呼んで
マッサージやダンス教室などのレクリエーション活動が行われている。

当初、この区域に存在しなかった各世帯への水道供給も市と住民組織の連携で少しずつ
行われ、組織による水道料金徴収も始まった。
 
組織立ち上げ時に掲げられた11の課題のほとんどが、事業開始からわずか2年半で
すでに解決済み。
これまで、日本の政府開発援助(ODA)など地域開発事業の多くが住民の組織化に
失敗したり、事業終了後に長続きせず自然消滅していた中、タイサン事業の成功は驚きだ。
緑の基金のプロジェクトマネジャー、織部資永さんも「想定を超える」と驚きを隠せない。

 ここまで事業が活発に進んでいる理由は、緑の基金が導入した「参加型地域社会開発」
(PLSD)という開発手法にある。日本福祉大の大濱裕、余語トシヒロ両教授によって
1980年代後半に開発されたこの手法は、支援地域に入り込み住民主導の組織作りを
目指すという従来の方法に加え、「地域固有の社会システムの分析」と「行政を巻き込む」と
いう点に力点を置いている。

 実際に、タイサンでは半年間、緑の基金のスタッフが住み込み、事前調査を行った。
その結果、違う地域から来た避難民同士では関係が希薄だったが、六つの再定住地ごとに
住民団体が構成されていることが分かり、これを土台として組織作りが行われた。

 一方で、レガスピ市職員や地元のビコール大、関係バランガイ(最小行政区)役員らで
構成されるワーキンググループを作り、住民だけでは解決できない課題に対し、行政が
資源や技術提供という形で側面から支援できる仕組みを作った。
これにより、地域開発に対する住民、行政双方の意識が高まり、持続的な事業運営が
可能になったという。
 
 タイサンの事業を後押しするもう一つの要因として、長野県飯田市による全面的な
協力がある。
同市は、地区ごとにある20の公民館を拠点にして住民が率先して地域の課題を話し合い、
解決する土壌ができあがっていた。
これに対し、市側は各公民館に教育委員会から「公民館主事」を置き、住民自治を
側面から支援している。
飯田市はPLSD手法を体現しているという。タイサンの事業では、毎年レガスピ市の
職員や住民リーダーを飯田市に招いている。また、同市からもタイサンに人を派遣し、
視察を行っている。
 
 飯田市公民館の木下巨一副館長によると、これまでは飯田市がタイサン地区の事業を
支援する形だったが、最近、そこに変化が生じ始めた。
「飯田も見習わにゃいかんな、という声が視察した市民から上がっている」と木下副館長。
今では、目的意識をはっきりと持ち、プロセスが見えるタイサン住民の活動を飯田市側が
参考にしているという。支援側と受益側の立場を超えて互いに刺激し合う関係が生まれ
つつある。
(以上マニラ新聞から抜粋)









コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 高田橋下流広場の拡張整備工... | トップ | 押し花展(グリーンハウス) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿