最前線の子育て論byはやし浩司(2)

子育て最前線で活躍する、お父さん、お母さんのためのBLOG

1/2 母親離れできない娘、子離れできない母親

2010-11-10 10:24:15 | 日記
●11月10日(隠れマザコン、マザコン女性と、子離れできない母親の問題)

●iPad

 昨日、ワイフと2人で駅前のBカメラへ行ってきた。
iPadが置いてあった。
手にとってながめていると、店員が寄ってきて、あれこれ説明してくれた。

 iPad……わかりやすく言えば、キーボードがないミニパソコン。
画面がタッチパネルになっている。
画面にタッチして、操作する。
もちろんワープロにもなる。
で、デザインの斬新さに、改めて驚く。
バッテリーも10時間近くもつという。
値段は、5万円弱。
「ほしいなあ~」と思ったが、そこまで。
オプションとして、携帯用のキーボードが付けられるという。
それを知ってワイフが、「だったら、ミニパソコンを買えばいい」と。

 同感!
とたんに頭の中から、「欲しい」という思いが、スーッと萎(な)えていった。

●iPhone

 似たような製品に、iPhoneがある。
こちらはiPadを、小型化したもの。
携帯電話としても使える。

 しかし……。
今まで、私は何度新製品に飛びついてきたことか。
が、そのつど、数週間もすると、飽きてしまったことか。
ここでiPhoneに飛びついたら、同じ愚を犯すことになる。

 ここはグイとがまんのとき。
iPadにせよ、iPhoneにせよ、すぐまた飽きるに決まっている。

 で、今度、M社から、新しいデスクトップパソコンが発売になった。
OSは、SDカードに格納。
そのほかはハードディスクに格納。
それによってパソコンの起動が格段に速くなる、とか。

 で、いろいろなオプションをつけて概算を出してもらったら、21万円弱。
買うなら、こちら。
来年の夏までには、新型パソコンに乗り換えたい。

●帰り道

 Bカメラからの帰り道。
ワイフと、こんな会話をした。

ワ「でも、iPadってかっこいいわね」
私「そうなんだよな。60歳を過ぎたジーさんが、バッグからiPadを取り出して、
おもむろにネットに接続する。……なっ、想像するだけもかっこいいだろ?」
ワ「そうよ、何も若い人たちに遠慮することは、ないわよ」と。

 若い人たちは、老人というのは、そういうものと思い込んでいる。
つまり「老人にiPadは、似合わない」と。

 一方、老人は、自分でそういうものと思い込んでいる。
つまり「iPadのようなものは、若い人たちのもの」と。

 しかしこれはとんでもない、誤解。
まちがい。
日本人は、古来、「型」が好き。
何でも型に押し込めたがる。
またその型に入ることによって、安心感を覚える。
若い人には若い人の「型」があり、老人には老人の「型」がある、と。
しかし人間には、「型」はない。
老いも若きもない。

 むしろ逆。
老人になればなるほど、新しいものに興味をもち、自分のものにしていく。
そういう「力」で若い人たちを、圧倒していく。
言い替えると、老人の存在感を、もっと高める。

 ……と、少し力(りき)んで書いてみた。
偉そうなことを書いたが、私は結局は、iPadを買わなかった。
雑誌などによると、当初のiPad人気は、現在急速に色あせてきているという。
在庫もかなりたまっているらしい。
「おとなのおもちゃに過ぎない」と書いた記事を、どこかで読んだこともある。
「そういうものだろうな」と思ったところで、この話は、おしまい。

 その夜は、枕元にミニパソコンを2台、並べて寝た。


Hiroshi Hayashi++++Nov. 2010++++++はやし浩司・林浩司

【R天へのコメントより】

●隠れマザコン(=女性のマザコン)

++++++++++++++++++

マザコンというと、男性だけの問題と
考える人は多い。
しかし女性にも、同じくらい、あるいは
それ以上に多い。
称して「隠れマザコン」(=はやし浩司の造語)。

R天BLOGにこんなコメントが寄せられて
いた。

いわく、

『……ここしばらく「親離れ子離れ」ということについてチト頭をとられています。

カミサンとカミサンの母親がその関係で、どうもこの先よからぬ・・・ と杞憂しております。

カミサンはそのあたりを少しわかってきたのか上手に離れるようにしているので、まぁこちらは時間をかければうまくいきそう。 ・・だといいな。

が、カミサンの母親がいけない。
40年近くも娘を手元に置いていたから完全に頼り切ってしまっている。
実家に遊びにいくと分かるのだが、手より口が動くタイプなんですな。
カミサンの身の回りトラブルで話し合いにいくと毎回娘(カミサン)をかばうことばかりなんで、こりゃマズイなぁ~と思っておりました。

もっともこんなハナシはアダムとイヴのころからあるでしょうから別にワタクシだけってことでもないかと思います。

問題は「親離れ子離れ」の先にある子供を育てていくということを気にしています。

「子供の手本をみせられない」
「叱ることのできない」

等々、親として「それはどうよっ」と思うのです。
もっともなるようにしかならないんでしょうが』と。

●隠れマザコン

 隠れマザコン(マザコン女性)については、たびたび書いてきた。
いくつか原稿をさがしてみる。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

【マザーコンプレックス】

●依存と愛情(Mother Complex)

+++++++++++++++++

「マザコン」というと、男性だけにある
特異な現象と思っている人は多い。

しかし女性にも、マザコンの人は
いくらでもいる。
同性というだけで、目立たない。

これについては、何度も書いてきた。
ここでは、さらにもう一歩、話を進めて
みたい。

これには男性も女性も関係ないが、
母親にベタベタと甘えているからといって、
それだけ、母親への愛情が深いかという
と、そういうことはない。

マザコン性というのは、母親への依存性を
いう。
依存性イコール、愛情の深さではない。

よくあるケースは、それまではマザコンで
あった女性が、母親が認知症になったとたん、
母親への虐待し始めるというもの。

依存できなくなったときが、縁の切れ目(?)
ということか。

もちろん、中には、そのままの状態で、見た目には
良好な(?)人間関係をつづける親子もいる。
しかしそういうケースは、少ない。

つまりマザコンタイプの人は、常に「理想の
女性像(マドンナ)」を、母親に求める。
母親は、常に、その理想の女性でなければ
ならない。

が、母親がその期待(?)に応えられなく
なったとき、マザコンタイプの人は、それを
すなおに受け入れることができない。
あるいはそれを許すことができない。

たいてい、その段階で、はげしく葛藤する。

ある女性(60歳くらい)は、自分の母親が
認知症になりつつある段階で、そのつど、
パニック状態になってしまった。

母親が、就寝中に尿を漏らしただけで、親戚中に
電話をかけたりした。

「お母さんが、オシッコを漏らしたア~!」と。

が、先にも書いたように、依存性イコール、愛情の
深さではない。

たとえば夫婦についても、そうで、配偶者に
強い依存性があるからといって、つまり見た目には
ベタベタに仲のよい夫婦に見えたとしても、
たがいに深い愛情があるとはかぎらない。

言うまでもなく、「愛」というのは、どこまで
相手を「許して忘れるか」、その度量の深さで決まる。
つまりその分だけ、愛には、常に孤独と苦しみが
ともなう。

さらに言えば、愛には熟成期間が必要。
たがいに困苦を乗り越え、その結果として、
人は「愛」を自覚することができるようになる。

一方、依存性は、その人自身の情緒的欠陥、精神的
未熟性に起因する。
情緒的欠陥、精神的未熟性をカバーするために、
相手、つまり母親(父親、配偶者)に依存する。

「母親に依存する」ということと、「母親を愛する」
ということは、まったく異質なものである。

このことは子どもの世界を見れば、よくわかる。

親に依存している子どもは多いが、親を愛している
子どもというのは、皆無とみてよい。
あっても、「思いやり」程度。
たとえば病気になった親を、看病するとか、など。
年少の子どもであれば、なおさらである。

子どもが「愛」を自覚するのは、思春期前夜から
思春期にかけてである。

また話は少しそれるが、よく「マザコン男性ほど、
離婚率が高い」と、言われる。
それもそのはずで、つまりその分だけ、マザコン男性は、
配偶者に、理想の女性(マドンナ)像を求めすぎる。
あるいは押しつけすぎる。
それが夫婦の間に、キレツを入れる。

さらにマザコンタイプの人ほど、自分がマザコン的で
あることを正当化したり、ごまかすため、
母親を、ことさら美化する傾向が強い。

(ファザコンも同じように考えてよい。)

「私の親を批判したり、悪口言ったりするヤツは、
たとえ女房、子どもでも許せない」と息巻くのは、
たいていこのタイプの男性と考えてよい。
(男性にかぎらない。女性でもよい。)

話をもどす。

人間関係、とくに親子関係、夫婦関係を見るときは、
この(依存)と(愛情)に焦点をあてて考えて
みるとよい。

また別の人間関係が見えてくるはず。

+++++++++++++++++++

以前書いた原稿を添付します。

+++++++++++++++++++

2/2

2010-11-10 10:23:44 | 日記

●マザコンの果てにあるもの

++++++++++++++++

マザコンについて、補記します。

++++++++++++++++

 子どもをでき愛する親は、少なくない。しかしでき愛は、(愛)ではない。自分の心のすき間を埋めるために、親は、子どもをでき愛する。自分の情緒的不安定さや、精神的欠陥を補うために、子どもを利用する。つまりは、でき愛の愛は、愛もどきの、愛。代償的愛ともいう。

 これについては、何度も書いてきたので、ここでは、省略する。

 でき愛する親というのは、そもそも、依存性の強い親とみる。つまりそれだけ自立心が弱い。で、その結果として、自分の子どもがもつ依存性に、どうしても、甘くなる。このタイプの親は、自分にベタベタ甘えてくれる子どもイコール、かわいい子イコール、いい子と考えやすい。

 そのため自分にベタベタ甘えるように、子どもを、しむける。無意識のまま、そうする。こうしてたがいに、ベタベタの人間関係をつくる。

 いわゆるマザコンと呼ばれる人は、こういう親子関係の中で生まれる。いくつかの特徴がある。

 子どもをでき愛する親というのは、でき愛をもって、親の深い愛と誤解しやすい。でき愛ぶりを、堂々と、人の前で、誇示する親さえいる。

 つぎにでき愛する親というのは、親子の間に、カベがない。ベタベタというか、ドロドロしている。自分イコール、子ども、子どもイコール、自分という、強い意識をもつ。ある母親は、私にこう言った。

 「息子(年中児)が、友だちとけんかをしていると、その中に割りこんでいって、相手の子どもをなぐりつけたくなります。その衝動をおさえるのに、苦労します」と。

 本来なら、こうした母子間のでき愛を防ぐのは、父親の役目ということになる。しかし概して言えば、でき愛する母親の家庭では、その父親の存在感が薄い。父親がいるかいないかわからないといった、状態。

 で、さらに、マザコンというと、母親と息子の関係を想像しがちだが、実は、娘でも、マザコンになるケースは少なくない。むしろ、息子より多いと考えてよい。しかも、息子がマザコンになるよりも、さらに深刻なマザコンになるケースが多い。

 ただ、目だたないだけである。たとえば40歳の息子が、実家へ帰って、70歳の母親といっしょに、風呂に入ったりすると、それだけで大事件(?)になる。が、それが40歳の娘であったりすると、むしろほほえましい光景と、とらえられる。こうした誤解と偏見が、娘のマザコン性を見逃してしまう。

 ……というようなことも、何度も書いてきたので、ここでは、もう少し、先まで考えてみたい。

 冒頭にも書いたように、でき愛は(愛)ではない。したがって、それから生まれるマザコン性もまた、愛ではない。

 子どもをでき愛する親というのは、無私の愛で子どもを愛するのではない。いつも、心のどこかで、その見返りを求める。

 ある母親は、自分の息子が、結婚して横浜に住むようになったことについて、「嫁に息子を取られた」と、みなに訴えた。そしてあちこちへ電話をかけて、「悔しい、悔しい」と、泣きながら、自分の胸の内を訴えた。

 で、今度は、その反対。

 親にでき愛された子どもは、息子にせよ、娘にせよ、親に対して、ベタベタの依存性をもつ。その依存性が、その子どもの自立をはばむ。

 よく誤解されるが、一人前の生活をしているから、自立心があるということにはならない。マザコンであるかどうかというのは、もっと言えば、親に依存性がもっているかどうかというのは、心の奥の内側の問題である。外からは、わからない。

 一流会社のバリバリ社員でも、またいかめしい顔をした暴力団の親分でも、マザコンの人はいくらでもいる。

 で、このマザコン性は、いわば脳のCPU(中央演算装置)の問題だから、本人自身が、それに気づくことは少ない。……というより、まず、ない。だれかが、その人のマザコン性を指摘したりすると、こう答えたりする。

 「私の母は、それほどまでにすばらしい人だからです」「私の母は、世の人のためのカサになれと教えてくれました」と。

 つまりマザコンの人は、息子であるにせよ、娘であるにせよ、親に幻想をいだき、親を絶対視しやすい。美化する。親絶対教の信者になることも少なくない。つまり、自分のマザコン性を、正当化するために、そうする。

 で、その分だけ、親を愛しているかというと、そうでもない。でき愛で愛された子どももまた、同じような代償的愛をもって、それを(親への深い愛)と、誤解しやすい。

 本来なら、子どもは、小学3、4年生ごろ(満10歳前後)で、親離れをする。また親は親で、子どもが中学生くらいになったら、子離れをする。こうしてともに、自立の道を歩み始める。

 が、何らかの理由や原因で、(多くは、親側の情緒的、精神的問題)、その分離がままならなくなることがある。そのため、ここでいうベタベタの人間関係を、そのまま、つづけてしまう。

 で、たいていは、その結末は、悲劇的なものとなりやすい。

 80歳をすぎて、やや頭のボケた母親に向って、「しっかりしろ」と、怒りつづけていた息子(50歳くらい)がいた。

 マザコンの息子や娘にしてみれば、母親は絶対的な存在である。宗教にたとえるなら、本尊のようなもの。その本尊に疑いをいだくということは、それまでの自分の生きザマを否定することに等しい。

 だからマザコンであった人ほど、母親が晩年を迎えるころになると、はげしく葛藤する。マザコンの息子にせよ、娘にせよ、親は、ボケてはならないのである。親は、悪人であってはならないのである。また自分の母親が見苦しい姿をさらけ出すことを、マザコンタイプの人は、許すことができない。

 そして母親が死んだとする。依存性が強ければ強いほど、その衝撃もまた、大きい。それこそ、毎晩、空をみあげながら、「おふくろさんよ、おふくろさ~ん」と、泣き叫ぶようになる。

 さらにマザコンタイプの男性ほど、結婚相手として、自分の母親の代用としての妻を求めるようになる。そのため、離婚率も高くなる。浮気率も高くなるという調査結果もある。ある男性(映画監督)は、雑誌の中で、臆面もなく、こう書いている。

 「私は、永遠のマドンナを求めて、女性から女性へと、渡り歩いています」「男というのは、そういうものです」と。(自分がそうだからといって、そう、勝手に決めてもらっては、困るが……。)自ら、「私は、マザコンです」ということを、告白しているようなものである。

 子育ての目的は、子どもをよき家庭人として自立させること。子どもをマザコンにして、よいことは、何もない。

(はやし浩司 マザコン 息子のマザコン 娘のマザコン 代償的愛 親の美化 偶像化)

【補記】

【マザコンの問題点】

(親側の問題)

(1)情緒的未熟性、精神的欠陥があることが多い。
(2)その時期に、子離れができず、子どもへの依存性を強める。
(3)生活の困苦、夫婦関係の崩壊などが引き金となり、でき愛に走りやすい。
(4)子どもを、自分の心のすき間を埋めるための所有物のように考える。
(5)親自身が自立できない。子育てをしながら、つねに、その見返りを求める。
(6)父親不在家庭。父親がいても、父親の影が薄い。
(7)でき愛をもって、親の深い愛と誤解しやすい。
(8)親子の間にカベがない。子どもがバカにされたりすると、自分がバカにされたかのように、それに猛烈に反発したり、怒ったりする。
(9)息子の嫁との間が、険悪になりやすい。このタイプの親にとっては、嫁は、息子を奪った極悪人ということになる。

(息子側の問題)

(1)親に強度の依存性をもつ。50歳をすぎても、「母ちゃん、母ちゃん」と親中心の生活環境をつくる。
(2)親絶対教の信者となり、親を絶対視する。親を美化し、親に幻想をもちやすい。
(3)結婚しても、妻よりも、母親を優先する。妻に、「私とお母さんと、どちらが大切なのよ」と聞かれると、「母親だ」と答えたりする。
(4)妻に、いつも、母親代わりとしての、偶像(マドンナ性)を求める。
(5)そのため、マザコン男性は離婚しやすく、浮気しやすい。
(6)妻と結婚するに際して、「親孝行」を条件にすることが多い。つまり妻ですらも、親のめんどうをみる、家政婦のように考える傾向が強い。

(娘側の問題)

(1)異常なマザコン性があっても、周囲のものでさえ、それに気づくことが少ない。
(2)母親を絶対視し、母親への批判、中傷などを許さない。
(3)親絶対教の信者であり、とくに、母親を、仏様か、神様のように、崇拝する。
(4)母親への犠牲心を、いとわない。夫よりも、自分の生活よりも、母親の生活を大切にする。
(5)母親のまちがった行為を、許さない。人間的な寛容度が低い。母親を自分と同じ人間(女性)と見ることができない。
(6)全体として、ブレーキが働かないため、マザコンになる息子より、症状が、深刻で重い。

(はやし浩司 マザコン マザコンの問題点 娘のマザコン マザコン息子 マザコン娘
   はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 隠れマザコン 女性のマザコン)

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●コメント

 冒頭にあげた男性は、妻のマザコン、子離れできない妻の母親を問題にしている。
が、この問題だけは、相互の「依存性」がからんでいるだけに、解決は容易ではない。
つまり「精神の未熟性」がからんでいるだけに、解決は容易ではない。
まず本人がそれに気づくことが重要だが、実際には、そういう関係であることを、
「いい関係」と誤解しているケースが多い。
「親孝行の子」「子を思う親の深い愛」と。

 コメントを書いた男性は、こう言っている。

『……カミサンはそのあたりを少しわかってきたのか上手に離れるようにしているので、まぁこちらは時間をかければうまくいきそう。 ・・だといいな』と。

 つまり時間をかけて、少しずつ、親に子離れを促していく。
どうやらそれしか方法は、ないようだ。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 子離れできない親 子離れできない母親)


Hiroshi Hayashi++++Nov. 2010++++++はやし浩司・林浩司

1/3 子どもの嘘

2010-11-10 07:44:28 | 日記




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【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【子どものウソ】(ウソともまし)


●子ども・雑感


 今朝は、思いつくまま、いろいろ書いた。
それからちょうど12時間。
夕食を終え、今は自宅の居間の中。
先ほど、ウォーキングマシンで30分、歩いた。
寝る前に、もう1度、20分、歩く。


●おとなを操る子ども 


 子どもはウソをつかないというのは、ウソ。
概して言えば、子どもはよくウソをつく。
ウソをつくことで、おとなの優位性を破ろうとする。
おとなを操る。
年齢的には、2歳前後。
ウソ寝、ウソ泣きから始まる。
年齢と共に、巧妙になる。
たとえばこんなウソ。


子ども(小3男児)、私に向かって、「ママが、林先生(=私)は、教え方が
デタラメと言っていた」
私「・・・。それが本当なら、今すぐ君のお母さんに電話をかけて、確かめてみる」
子ども、血相を変えて、「ヤメテエ! それだけはヤメテエ!」と。


 反対のことを母親に言っているのだろう。
こうしたウソには、双方向性がある。
「君のお母さんは、威張っていると林先生が言っていた」とか、何とか。
つまり子どもは、私と母親の間に立ち、自分のつごうのよいように、
私と親の双方を操る。


●もまし屋


 2人の間に入って、それぞれに相手の告げ口をする。
そういう形で、双方を離反させる。
「もまし」という。


AさんにはBさんの告げ口をする。
「Bさんがね、あなたのことをインチキと言っていた」と。
BさんにはAさんの告げ口をする。
「Aさんがね、あなたのことをズルイ人と言っていた」と。


 実際には、もっと巧妙な告げ口をしかける。
ふつうの会話にワナをしかけながら、相手を怒らせる。
怒らせながら、仲たがいをさせる。


 言うなれば悪魔のような心をもった人ということになる。
そういう人は少なくない。


●原因


 が、ここでの問題は、そういう人が、なぜそうなるかということ。
そのひとつのヒントが、先にあげた子どもにある。
抑圧された状態が長くつづくと、子どもの心は悪魔的になる。
「悪魔的」といっても、定型はない。
さまざまな形で、悪魔的になる。
イギリスの格言にも、『抑圧は悪魔を作る』というのがある。
要するに、「心がゆがんだ子ども」になる。


 先に書いた子どもは、もちろん架空の子どもである。
しかし例としては、少なくない。
10人もいれば、1人や2人はいる。
ひょっとしたら、あなたの子どももそうかもしれない。
このタイプの子どもほど、親の前ではいい子ぶる。


●もまし


 「もまし」と言う言葉を、しかし私は最近まで知らなかった。
若い人たちの間では、常識的な言葉という。
そして私自身が、その「もまし」で、ひどい経験をするまで、それを
(もまし)とは気づかなかった。


 悪魔的な心をもった人は、そうして互いを離反させながら、それを楽しむ。
ふつうなら、告げ口は卑怯な人が使う手口。
そう考える。
私も子どもたちがだれかのことで、告げ口をしそうになると、すかさず、
それを止める。
「聞きたくない」と。


 しかし相手がおとなだと、そうはいかない。
そのまま聞いてしまう。
そしてその人の意図とは別に、話の中に出てくる人を、悪い人と思ってしまう。
「林さん(=私)、あのXさんね、あなたが送った歳暮をね、ケチなものだった
と言って笑っていましたよ」とか、など。


 こういう話を聞いても、直接、相手に確かめることはできない。
しかしウソと決めつけ、それを無視することもできない。
不快感だけが、あとにズシリと残る。
これが(もまし)の手口である。


●相手にしない


 こうした子どものウソについても、(もまし)についても、相手にしない。
無視。
(もまし)をする人物とは、つきあわない。
つきあえばつきあうほど、相手の深みにはまってしまう。
また子どものウソについては、無視。
叱っても脅しても、意味はない。
親に話しても、無駄。


 が、そこまで子どものウソを深く考えることができる親は、まずいない。
以前、この種のウソを平気でつく子どもがいた。
そこである日、そのことを父親に告げると、父親は逆に私に食ってかかってきた。
「貴様は、自分の生徒を疑うのか!」と。
子どものウソのほうが、私より一枚、上手(うわて)だった。


(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 もまし もまし屋 子どものウソ おとなを操る子ども 告げ口 はやし浩司 つげ口)

2/3 情報の洪水

2010-11-10 07:43:47 | 日記


【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●親子の逆転現象


 先日、ある父親がこう言った。
「うちの息子がね、結婚するとなったときのこと。
私に結婚式の費用を出してくれと言ったんですね。
それで私が、少しは出せるが、全額は無理だと答えると、息子のやつがね、
こう言いました。
『結婚式の費用くらい、親が出してくれてもいいじゃないか!』とね。
今は、そういう時代ですかね」と。


 たしかに今は、そういう時代。
たとえば親子の連絡がしばらく途絶えたとする。
それについて、怒るのは、息子や娘のほう。
「一度くらい、心配して、電話くらいくれてもいいじゃないか!」と。
親が息子や娘に対して、そう言うのではない。
息子や娘が、親に対して、そう言う。


 こういうのを本末転倒という。
親子について言えば、「親子転倒」、あるいは「子親転倒」。
私が若いころは、まったくの逆だった。
息子や娘のほうが心配して、親に電話をかけたりした。
盆や暮れには、親にあいさつに行った。


 が、今はちがう。
先にも書いたように、親子の関係が逆転した。
親が息子や娘のところに、あいさつに行く。
こうした逆転現象は、あちこちで見聞きする。


 若いAさん夫婦は、毎週土日を、近くの実家で過ごす。
親のめんどうをみるためではない。
食費を浮かすため。
子ども(孫)を親に預けて、遊びに出かけるため。
息子や娘が、親を温泉にでも招待するというのではない。
自分たちの時間を作るため、子どもを親に預ける。


 が、息子や娘たちには、「逆転している」という意識はまったくない。
それが「常識」と考えている。


●高度成長期の波の中で……


 私がこうした逆転現象を感じ始めたのは、すでに35年近くも前のこと。
時、折しも、この日本は稿で成長の波に乗り、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで世界の
富を集め始めていた。


 すべてが金(マネー)、金(マネー)の時代だった。


 そういう中、おかしなふうに考える親がふえ始めた。
「子どもを愛するということは、子どもに楽をさせること」
「子どもを大切にするということは、子どもに楽しい思いをさせること」と。


 だから長男、長女が生まれると、それこそ蝶よ花よと、手をかけた。
時間をかけた。
お金をかけた。
結果、ドラ息子、ドラ娘がどっと世に出てきた。
それまでは一部に過ぎなかった子どもが、この日本で主流を占める
ようになった。


 が、それから35年近く。
そのころの子どもが親になった。
つまりこの問題は、すでに2世代前の話。
根が深い。
ある母親は、こう言った。
「先生は、ドラ息子の話をしますが、私たち夫婦が、そのドラ息子、ドラ娘です。
どうしたらいいでしょうか」と。


 この話とて、もう15年も前のことである。


●考えなおそう!


 2世代かかって、日本はそうなった。
だから「正す」としても、この先、2世代はかかる。
たとえば内閣府(平成21年)の調査によれば、「将来、どんなことをしてでも
親のめんどうをみる」と考えている日本の青年は、たったの28%


 イギリスの若者……66%
 アメリカの若者……64%、という数字と見比べてみてほしい。


 こうした現実を、いったいどれほどの日本人が気がついているのか。
さらに言えば、子どもが行方不明になれば、親は血眼になってさがし求める。
しかし今は、逆。
親が行方不明になっても、大半の子どもは知らぬ顔。
こういう逆転現象がよいとは、だれも思っていない。


●ある相談より(「ファミリス」掲載済み)


 話がぐんと現実的になるが、先日、こんな原稿を書いた。
ひとつの参考になればうれしい。
この原稿のしめくくりとしたい。


+++++++++++ある父親の相談に答えて++++++++++++++


相談:中学3年生の父から
 いよいよ長男が受験の年ということで、夫婦共々肩に力が入ってしまうのか、さ細なこ
とも受験に結びつけてしまい、あれこれと口を出してしまいます。
 自分が中3のときにどうだったか考えれば、そっと見守るのがいちばんだとはわかって
いるのですが……。受験期の親はどうあるべきか? アドバイスをください。


A:ある父親は事業に失敗。そこで高校生になった娘に、「大学進学はあきらめてくれ」と。
が、この言葉に娘は猛反発。「ちゃんと親としての責任を取れ!」と。


そこで私が割って入ると、その娘はこう言いました。「私は子どものときから勉強しろ、
勉強しろと、そんなことばかり言われてきた。それを今になって、あきらめてくれと、
どうしてそんなことが言えるの!」と。


 内閣府(平成21年)の調査によれば、「将来、どんなことをしてでも親のめんどうをみ
る」と考えている日本の青年は、たったの28%(イギリス66%、アメリカ64%)。


 そこで本題。子育てが終わると同時にやってくるのが、老後。今のあなたは「下」ばか
り見ているから、自分の老後がわからない。長男の受験の心配より、自分の老後の心配を
しなさい。へたに「勉強しろ!」「塾へ行け」などと言おうものなら、あとあと責任を取ら
されますよ。


しかも一度大学生として都会へ出すと、まず地元には戻ってこない。中には「親のために
大学へ行ってやる」と豪語する高校生すらいます。感謝の「カ」の字もない。


あとは(独居老人)→(孤独死)。今のままでは、あなたもそうなります。そこで教訓。
長男が、「大学(高校)へ行かせてください」と3度頭をさげるまで、学費など出さない
こと。口も出さないこと。…というのは無理かもしれませんが、そうしたき然とした姿
勢が、かえって親子の絆を太くします。


(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 
BW はやし浩司 心の暖かい子供 心の温かい子供 冷たい子供 冷たい子ども)



Hiroshi Hayashi+++++++Oct. 2010++++++はやし浩司

【3】(近ごろ、あれこれ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●情報の洪水の中で……

【NIKKEI・生き生き健康より】

+++++++++++++++

今朝(10月13日)は、『NIKKEI・生き生き健康』から読み始めた。
http://health.nikkei.co.jp/hsn/hl.cfm?i=20101007hk000hk
タイトルだけ、並べさせてもらう。

+++++++++++以下、NIKKEI・いきいき健康++++++++++++

■認知症の早期発見は医師よりも身近な家族や友人のほうが優れる
■ティーンエイジャーはスポーツ飲料が健康的であると誤解
■遺伝子組み換えサケのラベル表示を消費者らが要求
■インフルエンザ予防接種で心臓発作リスクが軽減
■放射線被曝により2次癌(がん)リスクが増大
■女性アスリートの腱損傷にエストロゲン値が関連
■基礎体力テストで死亡リスクを予測
■若い親や子どもの誕生から1年以内の親はうつ病になりやすい
■骨粗鬆(しょう)症薬の長期使用が食道癌(がん)に関連
■減量薬で心臓発作リスクが増大
■癌(がん)予防にはサプリメントよりも健康的な食事を
■慢性疲労症候群にウイルスの関与を示す新たな証拠
■物資が乏しい国でも安全な手術が可能-国境なき医師団
■ノート型パソコンによる損傷に注意
■ストレスが妊娠を妨げる
■7~8歳で思春期の始まる女児が増加
■地面を掘らずに死体を発見できるデバイスを開発
■音楽を聴きながらの勉強は学習効果を妨げる
■一般消費者向けの遺伝子検査の問題点
■カルシウムサプリメントにより心臓発作リスクが増大
■うつ状態の人は灰色の世界を見ている
■PTSDのピークは男女で異なる
■ヒトの精子遺伝子は6億年変化していない
■自殺未遂の手段がその後の自殺の予測因子に
■夏場のネコの細菌感染症はヒトへの感染の危険も
■レディー・ガガを真似たコンタクトレンズに米国眼科学会が警告
■円形脱毛症に遺伝子が関連-新しい治療法に道開く可能性
■公共交通機関の利用が体型維持に有効
■ペットも睡眠中に過去の出来事の夢を見る
■経験不足の女性アスリートは重大な健康リスクに要注意
■サッカーワールドカップの応援でメンタルヘルスが向上
■10代男子で血圧値が正常域でも早期に高血圧発症の危険性
■高齢の父親から生まれた子は非ホジキンリンパ腫のリスクが高い
■ストレス緩和プログラムが乳癌(がん)再発患者に有用
■米国少女のHPVワクチン接種率は3人に1人
■ネット販売されるED薬は危険
■土壌中の細菌が学習能力を向上させる
■合唱で過敏性腸症候群が軽減する可能性
■男性と女性の脂肪は遺伝的に異なる
■高齢者やうつ病患者は美容形成術の満足度が高い
■若い男性と結婚した女性は早く死亡する
■勃起不全(ED)治療薬が脳腫瘍治療を手助け
■配偶者がアルツハイマー病になると自身の発症リスクも高い
■40歳未満の若年女性ではマンモグラフィの有効性は高くない
■ゲノムスキャンで将来の健康リスクがわかる
■玄米や胚芽米は心臓の健康によい
■米北西部で発見された致死性の空中浮遊真菌が拡大の可能性
■女性の肺癌(がん)増加に遺伝子、エストロゲンが関連
■女性版バイアグラの研究が前進
■血糖インデックスの高い炭水化物の摂取は女性の心疾患リスクを増大させる
■3D映画に酔う人もいる
■果物、野菜を多く摂取しても癌(がん)リスクへの効果は小さい
■癌(がん)研究に参加する小児は十分な説明を受けていない
■自宅でできるSTD検査を女性は歓迎
■重度の月経痛を緩和する新薬が臨床試験中
■「最後の晩餐」に見る食事量の変遷
■リハビリプログラムにより腰痛患者の仕事復帰が早まる
■癌(がん)に関する記事はポジティブな成果に焦点を当てる傾向
■ジャンクフードの消費は価格に影響される
■適度な飲酒は女性の体型維持に有用
■腸内細菌が肥満を促進する
■緑内障の初期徴候は眼内ではなく脳に現れる
■膵癌(がん)治療の新しい標的が明らかに
■小児が窒息しやすい食品の形状見直しを小児科医らが要請
■アスピリンにより乳癌(がん)生存率が高まる
■医療ドラマの痙攣(けいれん)発作への対応には誤りが多い
■スエットロッジや蒸し風呂でデトックスはできない
■炭酸飲料を多く飲むと膵癌(がん)リスクが高まる
■ヒトのペースメーカーをイヌでも活用
■ナノファイバーゲルで軟骨の損傷を修復
■70歳以上で過体重の人は寿命が長い
■ランニングには裸足が最適?
■「プラズマジェット」で痛くない虫歯治療
■“リンゴを食べれば医者いらず”のことわざの理由が明らかに
■医薬品の通信販売が服薬遵守に有用
■嗅(きゅう)覚の低下はアルツハイマー病の早期徴候
■自分の食事の速さを知ることが肥満児の減量に有効
■昆虫細胞を利用したインフルエンザワクチンに有望性
■高齢者では腹部手術後のリスクが高い
■母親の職業と先天性欠損リスクの増大に関連性
■色の濃い酒ほどつらい二日酔いをもたらす
■見た目が若い人は長生きする
■モーツァルトの音楽が早産児の成長を速める
■尿検査で小児の睡眠時無呼吸を診断
■エラストグラフィで乳癌(がん)生検の必要性が減少
■若年成人期の運動は知能を向上させる
■職場での怒りをため込むと心臓発作リスクが倍増
■癌(がん)患者の多くが睡眠障害に悩む
■魚食の便益は調理法に左右される
■“女性用バイアグラ”の効果が示される
■癌(がん)が結婚生活を破綻へ追いやる
■近視レーザー手術は長期的にも安全
■うつ病患者は身体症状に関する記憶が不鮮明
■高塩分食、人工甘味料使用炭酸飲料が腎障害に関連
■週末に遅くまで寝ている小児は肥満になりにくい
■吸引した脂肪の乳房増大術への使用に問題なし
■コーヒーがC型肝炎の進行を遅らせる
■体外受精の成功率向上に胚の代謝評価が有用
■携帯電話と脳腫瘍の関連が示される
■禁煙ワクチンの研究が進行中
■体内時計が血糖コントロールに強く関連
■新型インフルエンザ-春に流行した都市では秋の流行が小さい
■先進国の赤ちゃんの半数は100歳まで生きる
■死亡前のマイケル・ジャクソンは健康だった
■季節性インフルエンザワクチンは成人では鼻腔スプレーよりも注射が有効
■“ファンシー”なコーヒー飲料のカロリーに注意
■飼い犬の分離不安
■米国で昨年830万人が自殺念慮を抱く
■アレルギー性鼻炎が性生活に悪影響を及ぼす
■セリ科のアギがインフルエンザ薬として有効
■口紅に含まれる鉛はこれまでの報告より多い
■助産師による自宅出産の安全性は病院と同等
■アスパラガスが二日酔いを軽減
■膵癌(がん)に血流代謝ミスマッチが認められる
■マイクロ針の皮膚パッチで痛みのない「注射」が可能に
■海の生物にヒントを得た新しい骨接着剤
■睡眠時間が少なくても大丈夫な人もいる
■腎提供者の性別がレシピエントの予後に影響
■A、B、AB型血液者は膵癌(がん)リスクが高い
■生体工学によりマウスで歯を再生
■クラミジア尿検査は男性でも有効
■日照時間が少ないとうつ病患者の認知力が低下
■幹細胞を利用した “生物学的ペースメーカー”
■ニューヨーク市のトランス脂肪酸対策は成功
■視力矯正の新たな選択肢
■幼児を車に残すのは常に危険
■肩関節置換術でスポーツへの完全復帰が可能に
■せん妄に対する新しい治療法の必要性が明らかに
■FDAが禁煙補助薬2剤に警告表示を要請
■患者自身の幹細胞を用いた心筋梗塞治療を初めて実施
■性的な健康問題を抱える米国女性は3分の2に上る
■長期記憶には睡眠中の記憶再生が不可欠
■腎移植待機中の60歳以上の約半数が移植前に死亡
■血圧カードの携帯が血圧管理に大きな効果
■赤ワインの健康効果の機序が明らかに
■非肥満者でも首回りのサイズが睡眠時無呼吸の重症度に影響
■Wiiのスポーツゲームはある程度の運動効果をもたらす
■新たな現代病「携帯電話ひじ」

+++++++++++以上、NIKKEI・いきいき健康++++++++++++

●情報の洪水

 こうまでズラリと情報が並ぶと、どれから読んでよいのかわからなくなる。
2つ、3つを選んで読んでみるが、脳の中で消化される前に、つぎの情報に関心が
移っていく。
が、これでは情報に振り回されるだけ。
2、3拾ってみる。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

★若い親や子どもの誕生から1年以内の親はうつ病になりやすい

 子をもつ親の多くが、子どもが12歳になるまでにうつ病を経験しており、子どもが生ま
れてから1年間は特にそのリスクの高いことが、英国の研究で示された(一部抜粋)。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

★7~8歳で思春期の始まる女児が増加

 米国では女児における思春期の始まる年齢低下が続いており、多くの女児に
おいて7~8歳で乳房の発達がみられることが新しい研究で示され、医学誌
「Pediatrics(小児科学)」オンライン版に8月9日掲載された(一部抜粋)。

が、その中でも、とくに関心をひいたのが、つぎの記事。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

★米北西部で発見された致死性の空中浮遊真菌が拡大の可能性

先ごろ米オレゴン州で発見された致死性の空中浮遊真菌株が、まもなくカリフ
ォルニア州にも拡大する可能性があると、科学者らが警告している。

 オレゴン州では、この新しい遺伝子型(VGIIc型)のクリプトコッカス・ガ
ッティ(Cryptococcus gattii)の感染により数人が死亡している。太平洋岸
北西部で発生した21症例を研究者らが分析した結果、この真菌株による死亡
率は約25%であった。

 「この新しい真菌が恐れられているのは、他に疾患のない健康な人にも脅威
となる可能性があるためである。通常、移植手術を受けた患者やHIV感染患者
にはこの真菌症がみられるが、現在発生している症例はこれに当てはまらな
い」と、著者である米デューク大学(ノースカロライナ州)メディカルセンタ
ーの大学院生Edmond Byrnes 3世氏は述べている。

 このC. ガッティ株は極めて危険であるため、研究グループは注意と警戒を
強めるよう呼びかけている。症状は、曝露から2カ月~数カ月後に現れること
もあり、数週間続く咳(せき)、鋭い胸痛、息切れ、髄膜炎による頭痛および
体重低下などがみられる。動物では鼻水、呼吸障害、神経系障害および皮下腫
瘤などの症状が認められている。治療は可能であるが、予防するワクチンはな
いという。この研究は、オンライン医学誌「PLoS Pathogens(病原体)」に4月
22日掲載された(以上、NIKKEI・生き生き健康より)。

●映画『バイオハザード』の世界

 やがて日本でも話題になるのだろう。
(すでにこうして話題になり始めているが……。)
が、「空中浮遊真菌株」とは何か。
「空中浮遊」というのは、わかる。
しかし「真菌株」とは何か。

●真菌株

 わかりやすく言えば、「カビ」のこと。
ナショナル・ジオグラフィック社のHPは、それについて詳しく記事を
書いている。
そのまま紹介させてもらう。

+++++以下、ナショナル・ジオグラフィック社HPより+++++

●真菌の恐怖

 記事をまとめさせてもらう。
これは情報の洪水の中で溺れないため。
要するに、強毒性のカビが現われ、それが全世界的に広がりつつあると
いうこと。

(1)猛毒の真菌、アメリカですでに6人死亡している。
(2)健康な人々を襲い、地理的に拡大しつつある。
(3)この真菌に感染すると、数カ月の潜伏期間を経て、主にひどい咳や息切
れなどの症状が起きる。
(4)ただ幸いなことに、ウイルス感染と異なり、真菌による感染症は人から
人に伝染しない。
(5)致死率は、25%
(6)人から人への感染はない。
(7)防ぐ方法はないが、治療法は一応、ある。

●どう対処すべきか

 問題は、真菌株のことではない。
問題は、情報の洪水に対して、どう対処すべきか。
強毒性の真菌株も恐ろしいが、いちいち気にしていたら、日常生活が
マヒしてしまう。
ま、そのときは、そのとき……と、ここは割り切るしかない。
幸い抗生物質による治療法もあるようだ。
(死亡率が25%というのも、気になるが……。)
ただそういう恐ろしい病気が、アメリカを中心に広がりつつあるということ。
日本へ上陸するのは、時間の問題ということらしい。
それを脳みその一部に、たたき込んでおく。
私たちが取れる対処法としては、それしかない。

 残りの情報については、タイトル(見出し)を読んだだけで、おおよその
内容が把握できる。
常識的な範囲で、注意すれば、それでよい。

 それにしても情報、また情報……。
情報が多いのはよいことだが、大切なのは、先にも書いたようにそれをどう
脳みその中で消化していくかということ。
つまり自分で考え、自分でどう判断をくだしていくかということ。
いちばんよいのは、それについて、自分の意見なり感想を書くことだが、
現代人には、その時間もない。
ネットであちこちをのぞくたびに、その情報が、倍、倍……とふえていく。

 よく誤解されるが、(情報量が多いこと)イコール、(賢い)ということ
ではない。
情報に振り回されるようになると、むしろ人間はかえってバカになっていく。
大切なのは静かに考える時間。
その時間を、どう自分の生活の中に作っていくかということ。
その習慣のある人を、「賢い人」という。

 今朝は、いちばんに、そんなことを考えた。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi
Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 強毒性の真菌株 カビ かび 情報の洪
水 賢い人 習慣の問 はやし浩司 考える習慣づくり)


Hiroshi Hayashi+++++++Oct. 2010++++++はやし浩司

3/3 最高の着陸

2010-11-10 07:43:08 | 日記

【最高の着陸】(風に乗って、音もなく)

●ダニエルK

 しばらく前、オーストラリアの友人が、日本から帰った。
名前を、ダニエルKという。
学生時代からの友人で、長い間、モナーシュ大学の図書館の司書をしている。
日本で「司書」というと、図書館の係員のように思う人もいるかもしれない。
しかし実際には、教授扱い……というか、教授たちを指導する立場にいる。
その彼が、先月(2010年9月)、北京での学会のあと、日本へ立ち寄ってくれた。
私の家で、しばらく過ごしてくれた。

●ジョンL

 私には、もう1人、仲がよかった友人がいた。
名前を、ジョンLという。
どう仲がよかったかというよりも、いつも私はジョンLといっしょにいた。
ジョンLは、私をあちこちへ連れて歩いた。
オーストラリアでの学生生活は、ジョンLといつも一緒だった。
私はジョンLを通して、オーストラリアを知った。
オーストラリアの自由を知った。
私には、オーストラリアの学生生活、イコール、ジョンLと言っても過言ではない。

●What are you!(お前ら何だ!)」

 ダニエルKとの出会いは、衝撃的だった。
私がメルボルン大学のカフェテリア(食堂)で、食事をしているときのこと。
私はテーブルで、5、6人のオーストラリア人の学生たちに取り囲まれてしまった。
それぞれが、スプーンでテーブルを叩き、私に「あっちへ行け!」と合図した。

 まだアジア人への人種偏見のはげしい時代だった。
私は体を前に倒し、食事をつづけた。
テーブルを叩く音は、さらにはげしくなった。
そのときのこと。
私の横にダニエルK君が座った。
身長は1メートル90センチを超えた大男である。
体重も100キロはあった。
その彼が、こう一喝した。
「What are you!(お前ら何だ!)」と。
とたん、5、6人の学生たちは、席を離れて、どこかへ行った。
ダニエルK君と、ジョンL君は、同じオリエンタル・スタディズ(東洋学部)
に籍を置いていた。
それまで私はダニエルK君とは、話をしたことはない。
しかしダニエルK君は、遠くで私を見ていた。
私もダニエルK君のことは知っていた。

●オーストラリアの学生生活

 それをきっかけに、私はダニエルK君と、親しくなった。
間にジョンL君をはさんで、ともに行動したことも多い。
……というか、私は彼らの仲間に入った。

 グレゴリ-K、ジョナサンK、アランP……。
今でも彼らの名前をスラスラと言える。
同時に、彼らの顔が、そこにある写真のように、脳裏に浮かんでくる。
もう1人、ハリーHもいた。
みんな仲間だった。
どこかへ行くときは、ジョンLの古いホールデンの車か、ハリーの
ミニ・クーパだった。
ジョンLは、……そういうオーストラリア人には多かったが、車が好きだった。
自分でも「ぼくは、車のマニア」と言っていた。

●日本で

 それからもいろいろあった。
私には最高に楽しい日々だった。
ジョンLとの1日を、それまでの1年のように長く感じたこともある。
見るもの、聞くもの、すべてが珍しかった。
ジョンLにしても、そうして私を驚かすのが、楽しかったのかもしれない。

 そのジョンLは、私が日本へ戻ると、私を追いかけるようにして、日本へやってきた。
東京の渋谷に住んだ。
ジョンLは、どこかの英会話教室で、講師を始めた。
今とちがい、東京でも外人の講師は珍しかった。
月に100万円以上もの収入を稼いでいた。
大卒の初任給がやっと6万円(三井物産)を超えた時代である。

●ウソ

 それまでにも一度、ジョンLを怒らせたことがある。

 ある日のこと。
大学の通路で、ジョンLに声をかけられた。
「いっしょに食事をしないか?」と。
それはとっさの会話だった。
私は反射的に、「今、食べてきたところだ」と。

 これは和製英語だった。
私が生まれ育った郷里では、そういう言い方のあいさつをする。
深い意味があるわけではない。
とくに昼食は、軽くすませるという習慣がある。
「飛騨の昼茶漬け」という言葉すら残っている。
つまり会話として、「(うちで)飯を食べて行かないか?」と声をかける。
それに答えて、そう声をかけられたほうは、たとえ腹がへっていても、
「今、食べてきたところだ」と答える。
まちがっても、「じゃあ、いただきます」などとは、言わない。
言ってはいけない。

 同じ会話が、そのまま私の口から出てしまった。
「今、食べてきたところだ」と。
和製英語というのは、それをいう。

 が、その直後、私は別の友人たちと、カフェテリアで食事をしていた。
それを見て、ジョンLは、怒った。
ものすごく怒った。
「どうしてこんなことで怒るのだろう」と私が思うほど、怒った。
オーストラリアでは、つまりオーストラリア人の間では、ウソは許されない。
それを知ったのは、それからしばらくしてからのことだった。

●「ヒロシ、オーストラリアへ帰ろう」

 私は三井物産という会社をやめ、ジョンLの家に寝泊りするようになった。
居心地はよくなかった。
めんどうをみなければならない私のほうが、めんどうをみてもらっていた。
が、ジョンLは親切だった。
学生時代のままだった。
私が浜松に住むようになってからも、よく浜松へ来た。
私も東京へ行くたびに、ジョンLの家に泊まった。
彼はいつもこう言った。

 「ヒロシ、オーストラリアへ帰ろう」と。
「この国は、君には合わない」とも。

 が、そのころすでに私は浜松で仕事を始めていた。

●決別

 そのジョンLと決別する日がやってきた。
ジョンLがある日、私を東京へ呼びつけた。
「どうしても会いたいから、すぐ来てほしい」と。

 私が東京へ行くと、彼は自分の症状を訴えた。
私はすぐ彼を、泌尿器科のある医院へ連れて行った。
診断名は、梅毒(VD)だった。

 幸い1回の注射で症状は消え、2、3日もすると、ジョンLは
もとのように元気になった。
が、それからしばらくしてからのこと、ジョンLは、ものすごい剣幕で私に怒鳴った。
「どうして君は、ぼくがVDだったということを、人に話したのだ!」と。

 私には記憶はなかったが、どこかで「ジョンLはVDだ」と
言ってしまったのかもしれない。
それがジョンLの仲間の間で、またたく間に広がってしまった。
とくにジョンLと親しかった、ガールフレンドのサトミに与えたショックは
大きかった。
それが原因で、ジョンLとサトミは別れた。

●浜松で

 以来、ジョンLは、私のもとを去り、一切の音信が途絶えた。
私も浜松に居を構え、東京のジョンLのもとに行くことはなかった。
さみしかったが、それ以上に日々の生活に追われた。

 私はお金になることは、何でもした。
職業を聞かれたときほど、困ったことはない。
8時半から午後2時までは、幼稚園で講師として働いた。
が、それ以外は、真夜中まで働いた。
翻訳、通訳、代筆、テレビ(日テレの11PM、NETのモーニングショー)
の企画などなど。
貿易の顧問もしていた。
テレビ静岡というテレビ局で、英会話の講師もしていた。
ほかに進学塾の講師、家庭教師もしていた。
その間を縫って、毎週のように香港、台北、シンガポールへと飛んでいた。
ブラジルへ宝石の買出しに行ったこともある。
通訳として南米を回ったり、イタリアへ行ったこともある。
まだ20代のはじめのころで、海外旅行が珍しかった時代である。
日本はまだ貧しかった。

 ジョンLのことを、私は忘れた。

●消息

 そのジョンLの話になった。
私とジョンLの関係を、ダニエルKもよく知っていた。
だからたがいに口が重かった。
しかしのどに詰まった石を押し出すように、私は聞いた。
「ジョンLは、どうしている?」と。

 するとダニエルKは、こう言った。
「ヒロシ、ジョンLは、もう死んでいると思うよ」と。

 ときどきジョンLのHPをのぞいていた。
が、2003、4年ごろを境に、HPの更新が止まったままだった。
その最後のHPで、ジョンLが、イギリスまで行き、ロータスの
レーシングカーをまとめて10台買ったという話を書いていた。
1台が1億1000万円だったという。

 ジョンLは、その後、つまりオーストラリアへ戻ってから、
いろいろなビジネスを繰り返し、40歳のはじめころ、一度、全豪一の富豪に
選ばれている。
折からの日豪ブーム。
日本はバブル経済に踊った。
その2つの国の間を行き来しながら、宝石商として成功した。

私「死んだって?」
ダ「そう。彼は学生時代から、体が弱かった」
私「知らなかった……」
ダ「知らないだって? 君は彼の体を見たことがあるだろ?」
私「体って?」
ダ「彼の胸は、大きく内側にくぼんでいた」と。

 私はそれが白人の体型と思っていた。
似たような体型をした友人は、ほかにもいた。
が、ある種の奇形病だった。
そのため肺臓と心臓が、大きく圧迫を受ける。

ダ「それに彼は、たいへんなヘビースモーカーだった」と。

●三男のこと
 
 昨年(2009年)、三男は結婚した。
どこかあわただしい結婚だった。
それもあった。
「とりあえず籍だけは入れる」というような結婚だった。
私とワイフは、「あわてなくてもいいのに」と、何度も言い合った。

 横浜にある横浜国大を、センター試験2位の成績で入学した。
東大の医学部ですら入れた成績である。
「将来は、宇宙船の設計士になる」が、三男の夢だった。
「その講座のある、横浜国大に」と。
それで横浜国大にした。

 が、2年もすると今度は、大学を中退して、パイロットになると
言い出した。
「宮崎にある航空大学に入る」と。

 当時何かのトレンディドラマがあったらしい。
パイロットのドラマだった。
そのこともあって、競争倍率は60倍にはねあがっていた。
私は無理だろうと思っていた。
が、三男はそれに合格した。

●夢

 その三男の話をつづける前に、私は山本Yさんの話をしなければならない。
金沢大学の1年先輩で、同じ合唱団に属していた。
その山本Yさんは、2年が終わると、やはり宮崎の航空大学へ入学している。
そのあとを、私も追うつもりだった。
しかし身長が足りなかった。
眼鏡をかけているのも、まずかった。

 飛行機というのは、外人の身長を基準にして作られている。
身長が足りないと、天井のスイッチに手を触れることもできない。
「175センチ以上」という受験規定も、そのためにあった。

 私はときどき山本Yさんと、文通をした。
その山本Yさんは、航空大学を卒業すると、日本航空(JAL)へ入社した。
(途中で中退し、日本航空の専門課程に進んだのかもしれない。)
今とちがい、1、2年で副機長(コーパイ)に昇格できた。
が、ここで音信は途絶えた。

●山本Yさん

 三男の航空大学への入学が決まると、私は三男にすぐ、山本Yさんと
連絡を取るようにと指示した。
当時山本Yさんは、60歳前。
そのままなら、山本Yさんは、かなりの立場になっているはず。
それにだれよりも、私の息子の入学を喜んでくれるはず。
そう思った。

 しかし三男の返事はいつも同じだった。
「そんな人は、いないよ」
「卒業者名簿にもないよ」と。

 私は「そんなはずはない。さがして連絡を取れ」と何度も言った。

●結婚

 三男は、結局横浜国大に3年、籍を置いた。
3年のとき、オーストラリアのフリンダーズ大学に、1年間、転入。
そのあと日本に戻り、航空大学へ。
そこで2年間過ごしたあと、山本Yさんと同じ、JAL(日本航空)へ入社。
しばらくして、カルフォルニアのNAPAにある訓練学校へ。

 帰国してから、JALの再建騒動に巻き込まれ、パイロットとしての訓練は
中断。
無益に1年を過ごし、今年(2010)に入ってから、訓練再開。
三男は航空大学で事業者用のパイロット免許を取得していた。
そうでないパイロットの卵たちは、そのまま地上勤務、もしくは解雇されていった。
そんな最中、三男は結婚した。
私もワイフも、「早すぎる」と思った。
「給料も足りない状態で、どうやって生活するのだ」と。

●正月

 が、その三男は、最初の正月(2010)を、妻の実家で過ごした。
それはそれでよい。
私はそれを怒っているのでは、ない。
私が怒ったのは、三男がウソをついたこと。
三男は、こう言った。

「来年(2010)の正月には、帰れない。仕事が忙しいから」と。

 で、私は暮れの12月29日に、30日の午前中には届くようにと、牛肉を
送った。
浜松市内の宅配便会社の支社まで、車を走らせた。
「何とか、明日の午前中には届くようにしてほしい」と何度も念を押した。
三男は、「30日は、昼から仕事がある」と言っていた。
「KY子(三男の妻)も、仕事がある」と。

 が、これらはすべてウソだった。
30日から三男は妻の実家に入り、大掃除を手伝いながら、正月の
2日まで、そこで過ごした。
妻も休暇を取り、そこにいた。

 私はそのウソに激怒した。
心臓が痛むほど、激怒した。
が、それが一巡すると、親バカだった自分を恥じた。

●許して忘れる

 『許して忘れる』。
しかしこの言葉は他人に対しては有効でも、自分に対しては通用しない。
私は自分を許すことができなかった。
もがいた。
苦しんだ。

 が、それも一巡すると……、と言っても、それには6か月以上もかかったが、
三男のことは忘れることにした。
身のまわりから、三男を思い出させるものを消した。
少しずつだったが、1、2か月もすると、すべて消えた。
加えて言うなら、私もワイフも、正月以来、一度も空を見あげたことはない。
飛行機の話もしたことがない。

 それに不安との闘いもあった。
最後に、三男の妻の母親と電話で話したとき、母親はこう言った。
私が「パイロットは危険な仕事ですから」と言ったときのこと。
母親は平然と、こう言った。
「だれかがしなければならない仕事でしょう!」と。

 たしかにそうかもしれない。
しかしもしそれが自分の息子だったら、そんなことを言うだろうか。
戦場に向かった兵士の親なら、そんなことは言わない。

やがてわかったことだが、先に書いた山本Yさんは、日本航空へ入社した
あと、2年目に、ニューデリー沖の墜落事故で死亡している。
そのとき山本Yさんは、副機長だったという。

●心の傷

 どこかで飛行機事故のニュースが入るたびに、私はそのつど
ドキッとする。
先にも書いたように、戦場へ息子を送り込んだ、父親のようなもの。
どこもちがわない。
こういう状況のもとでは、……というか、私自身も直接航空機事故を経験している。
そのときのトラウマは今も残っている。
飛行機恐怖症というか、飛行機に乗ることはできるが、先方でひどい不眠症に
なってしまう。

 そういう私自身の心の傷とも闘わなければならない。

●自己嫌悪

 私はジョンLが私から去って以来、ウソをつくのをやめた。
ウソに対して、はげしい自己嫌悪を覚えるようになった。
他人のウソに対しても、そうだった。

性格的には、私は子どものころから、ウソつきだった。
その場をとりつくろうため、平気でウソをついた。
そういう「私」が、今となってみると、どっと私の心を重くふさぐ。

 だから三男がウソをついたのを知ったとき、よけいに三男を許せなかった。
自分が生来的にもつ醜さを、見せつけられた。
そんな思いもあった。
と、同時に、私は三男を心の中から消した。

●手紙

 その三男から昨日、手紙が届いた。
その数日前、副機長(コーパイ)昇格テストに合格したこと。
10月xx日に、羽田―那覇間で、初飛行をすること。
併せて、正月に実家へ行かなかったことを許してほしいなどというようなことが、
書いてあった。

 が、繰り返すが、私は、正月に来なかったことを怒っているのではない。
ウソをついたことを怒っている。
その結果、私は正月の3日間、心臓の鼓動がおかしくなるほど、胸を痛めた。
それについてのハガキを書いたが、返事はなかった。
以来、10か月。

●「知らせないでほしい」

 が、私は迷わず、その手紙を一気に読み終えると、航空券の予約をした。
10月xx日、羽田―那覇、10月xx日、那覇―羽田。

 それを横で見ながら、ワイフがこう言った。
「EI(三男)には知らせるの?」と。

 が、私はこう言った。
「知らせないでほしい」と。

 私がその飛行機に乗るのは、三男のためではない。
三男の初飛行を祝うためでもない。
若いころから追いかけてきた、私自身の夢を実現するため。
山本Yさんと、夜遅くまで話し込んだ、あのときの私の夢を実現するため。
三男のことは、もう忘れた。……忘れたい。

 飛行機の中で、三男に会えなくても、私は構わない。
たぶん、三男も忙しいだろう。
三男を許すか、許さないかということになれば、とっくの昔に許している。
惜しみなく学費を注ぎ込んだ。
三男のためというよりは、自分のためだったかもしれない。
自分の夢を果たすために、そうした。
今となってみると、それがよくわかる。
そういう親バカだった、自分が許せない。

 残っているのは仕事。
死ぬまで、仕事。

●秘密

 その夜、私は山荘へやってきた。
ワイフと会話をした。

私「あのなあ、お前にひとつだけ、話してないことがある」
ワ「何?」
私「実は、一生、だれにも話さないでおこうと思っていたことだ」
ワ「……?」と。

 私はジョンLの顔を思い浮かべていた。
長髪で、はにかんだ表情で、私のほうを見上げている顔だった。
いつも手製の紙巻タバコを吸っていた。

私「実は……ぼくね、ジョンLに長い手紙を書いたことがある。
もう20年以上も前のことだ。
ぼくが悪かったこと。
ぼくが友情を裏切ったこと。
日々につらい思いでいること。
そしてできるなら許してほしいということ。
そういったことを手紙に書いた」

ワ「……返事は来たの?」
私「……何もこなかった」
ワ「ジョンに届いたの?」
私「届いたはずだ。住所は知っていた」
ワ「ジョンは、あなたを許してくれなかったのね」
私「……うん」と。

●人来たりてまた去る

 かつてフランスの詩人、ジャン・ダルジーは、こう書いた。

『……人、来たりて、また去る。
人、来たりて、また去る。
かくして、私の、あなたの、彼の、彼女の、そして彼らの
人生が流れる。
あたかも何ごともなかったかのように……』と。

●息子のEIへ

 ぼくはもうお前のことは忘れた。
忘れたというより、怒っていない。
冷たい親と思うかもしれない。
しかしそうでもしなければ、この先、飛行機事故のニュースが飛び込んで
くるたびに、ハラハラしなければならない。

ぼくのことはともかくも、晃子(=ワイフ)の気持ちを少しは考えてやって
ほしかった。
どんなにさみしい思いをしていたことか。
向こうの母親と笑いながら並んで立っている写真を見て、喜ぶはずがないだろ。
晃子だって、ふつうの人間だよ。

 それにぼくには「だれかがしなければならない仕事」と割り切ることはできない。
加えてこの10か月は、あまりも長すぎた。
お前の気持ちもよくわかるが、もう以前のように、ぼくは心を溶かすことはできない。
もうしばらく、そっとしておいてほしい。

 しかし覚えているかな。
一度、お前にこう言ったことを。

 いつか、お前も国際線のパイロットになって、インドのニューデリーへ
飛ぶこともあるだろう。
そのとき、もしぼくの話を覚えていてくれるなら、その空港では、
最高の着陸をしてみてほしい。
最高の着陸だ。
お前がいつか言ったように、機体に風を感じながら、音もなく着陸する。
逆噴射の音が止まったとき、飛行機はそこに静かに停止する。

 あの事故では、副機長の山本Yさんが、操縦桿を握っていたという。
その無念さを思うにつけ、その仇(かたき)をお前に取ってほしい。
これがぼくの、お前に託した最後の夢ということになる。

 よろしくね。
元気でね。
ぼくの子どものころからの夢をかなえてくれてありがとう。
さようなら。

 パパ、浩司より。

(追記)なおこの手紙は、BLOGには載せるけど、お前には送らない。
いつか、(そんな日は来ないと思うけど)、どこかで目にとまれば、それでいい。
ではね!


Hiroshi Hayashi+++++++OCT. 2010++++++はやし浩司・林浩司
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