都市計画という仕事を専門にしていますと、街中の公共施設をデザインすることもよくあります。
例えば公園や道路
道路のデザイン?
あまりピンとこないかも知れませんね
視覚的なところをピックアップしてみますと、街路灯であったり、舗装をアスファルトではなく石畳にしたり、街のデザインそのものということもできます。
公園は、分かりやすいですね(笑)
遊具や木、ベンチとか噴水
日本のような国土が狭く、人口密度が高い国では、広さに制限があって、一見簡単そうですが、なかなか公園の設計(デザイン)は難しいのです。
通常公園は、国定公園のようなでっかいものは別として、お散歩や通勤通学、買い物の行き帰りに目にするものですし、お母さんと赤ちゃんにとっては、公園デビューという言葉があるくらい身近な存在です。
そして市役所が管理していることが多く、一回設置すると長年同じ場所で、付近住民の方々と成長し熟成していきます。
自分が一番最初にデザインした公園は、2,000平方メートルくらいの大きさで、当時は若かったこともあり、あちこち斬新なアイデアを盛り込みました。
今考えると、ちょっと恥ずかしいですね(笑)
既に開設されて30年経ちますが、木々は生長したものの、デザインのコンセプトはしっかり残されていますし、今後もこのままだとすると、設計者が他界しても作品だけは残るという大それた仕事をしてるんだなと、この歳になってつくづく思います。
ミラノの北部Quarto Oggiaroという場所に、新たに公園が設けられました。
大きさは20万平方メートルもあり、センピオーネ公園に次ぎミラノで2番目の大きさがあるそうです。
2,000本の木々が植えられ、噴水や小さな運河も配置され、ロンバルディアの田舎風景を再現したデザインが用いられているようです
でも、この公園は、金属の柵で覆い囲まれていて、わたしなんかから見ると、どうもいただけない感じがします
自動車やバイクが入り込んだりしなければ、それで足りるのに、何の意味があって囲い込むんでしょうね?
公園のようなところは、死角を作るのを避けるようにするのがセオリー
周辺住民の目が常に届くということが犯罪の温床になるのを防いでくれます
木やその他の構造物の配置も同様に決定していくのが普通です
でも、この公園ちょっと間違ってるような気もするんだけどな
日本より明らかに犯罪が多いところですから、空間はもっとオープンにしておかないと
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お写真で拝見する限り、隔離された空間になっていて市民の皆さんがくつろぐような場所にふさわしいのかな?って感じました。
イタリアではよく公園で散策することがありますが、市民生活に溶け込んでいますよね。憩いの場って言葉がふさわしくて街中がゴミゴミしていてもちょっといくだけでリフレッシュできてうらやましいなって思います。
わたしの家の近くに、商業施設と池を組み込んだ大型の新興住宅地があるのですが、ここもなんだか不自然な感じです。
駅前の大きな公園は不自然な小山が作ってあり、陽をよける木もなく、「子育てデザイン」を前面に出しているのに
遊具の一つもありません。
日本のほとんどの公園にいえることですが禁止事項も多いです。
エリアにあるほかの公園も、申し訳程度の遊具とよく分からない淀んだ小河が異臭を放っていて・・・
ミラノの公園を見ていて思いだしましたが、とある公園は近隣の方から苦情があったらしく、駐車場は年中鎖で施錠されていて、他にもあちこち柵や鉄板で塞いだ箇所があります。
なんというか、どこも人の集まる要素も魅力も無いのです。
これで公園?
なにか目的があったのかもしれませんが、利用者の気持ちを考えて作ったのか?行政側の単なる自己満足なんじゃ?って。
ウリさんにデザインしなおして欲しい!
地域の特性で、子供が多いところもあれば、お年寄りが多いところもありますから。
未だに行政側が独善的なデザインでやっちゃうなんてことがあるんですねぇ