ミラノはミラノ

ミラノ在住のおねえさん(うそ)おっさんの気まぐれ場当たり日記

消費税の税率アップで思うこと

2013-10-07 00:31:14 | 日記

わたくしの住んでいるイタリアでも今月1日から消費税が上がりました。

イタリアで消費税に相当するものは
付加価値税IVA(イーヴァ)と呼ばれ、正式な名称は
IVA : Imposta sul valore aggiunto (インポスタ スル ヴァローレ アッジュント)

実はIVAに3種類の税率区分があります
スタンダードと言われる標準税率22%
軽減税率10%
超軽減税率4%

今月1日から標準税率スタンダードが21%から22%になりましたが、それ以外の区分は据え置きです。
食料品等の付加価値税は上がりませんが、きっと便乗値上げはあることでしょう。

まあ、イタリアのことはこのくらいにして、日本は消費税二桁に王手がかかります。
来年4月には8%その後10%になるのは直ぐのことでしょう。

消費税が3%上がれば、物価がスライドして3%上がりますし、日銀のインフレターゲット2%という数字もあるので、今後恐らく5%前後物価は上がりますが、給与は上がりません。
こうなると購買意欲(マインド)は、必然的に5%減る訳ですから、日本政府の目論見どおり、税収が6兆円増えるかと言えば、そう単純にはまいりません。

財務省のまったく変な理論では、日本の借金どのくらい?→将来世代に大きな負担という動画をサイトで展開して、消費税率アップの矛先をかわそうと懸命ですが、
日本の公債残高(平成24年度末推定)は約709兆円あり、消費税を3%上げたくらいでは、焼け石に水であることは、小学生だって分かります。
政府自民党(安倍総理)は、6兆円増えた税収のうち5兆円を景気対策に充てると言っていますから、残りの1兆円を国債償還財源にしたとしても709年もかかってしまうことになります。

 

 

債務残高の対GDP比は、景気が最悪とされるイタリアの約2倍もあって、同サイトでは、誰がどうしてこんなに大きな借金をこさえたかということに全く触れていませんし、日本国債の多くは日本国民が買っているのですから、債権者に借金を3%オマケしろと言っているのと同じことですね。
債務者(国)が債権者(国民)の懐に手を突っ込んで、3%もらってくるのですから・・・

 

日本の場合は、国も地方も予算総計主義ですから、国の予算は国会で予算案が可決される必要がありますが、総枠総論では、与党の数の力で賛成多数となり、審議が遅れて当初予算を執行できなくとも、今年のアメリカのように政府機関が閉鎖に追い込まれることもないので、一見財政運営が上手く行っているようにも見えますが、国民も議員も日本の債務残高と向かい合って、消費税率アップを議論するよりも先にやらなければならない課題は沢山あるのです。

平成に年号が変わって24年経過しますが、平成元年に約150兆円だった借金が24年で4.7倍になったのは何故?

予算は審議されているが、その積算や執行方法に問題はないのか?

このあたりを押さえておかないと、狡賢い官僚の懐が肥え、国民の懐は益々寒くなるという状況は改善させないばかりか、今後借金だけが増え続け日本がデフォルトに陥ることだってまんざら冗談ではない状況です。

先に少しアメリカのことを書きましたが、予算が承認されなければ、政府機能が麻痺するということは、そこに真の民主主義が生きている証拠でもあります。

この消費税率アップに際して、反対するだけではなく、真の問題はどこにあるかを突き詰めて考えるべき時なのだと思うのです。

 

 

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