葡萄舎だより

海峡の街・下関の、葡萄舎の住人・洒人 (しゃじん) が身の周りの些事片々を書き綴ります。
本人は日記のつもりです。

♪わたしバカよねぇ~

2007年02月18日 10時09分28秒 | 日記 ・ 雑記録
「心のこり」 という唄がある。
    私バカよね おバカさんよね    うしろ指 うしろ指 さされても
    あなたひとりに 命をかけて    耐えてきたのよ 今日まで
    秋風が吹く 港の町を       船が 出てゆくように
    私も旅に出るわ 明日の朝早く
なかにし礼 が作詞し、中村泰士が作曲して、細川たかし が唄った。
さすが、なかにし礼 で、自嘲的な唄いだしが受けたのか、ヒット曲となった。

事と内容は異なるが、唄いだしの ♪私バカよね おバカさんよね
の部分は、昨夜からず~っと、今に続いて私の心境だ。

昨夜は、葡萄舎騎士の会 の31回目の例会だった。
    葡萄舎騎士の会 031 の記録は 「美酒夜光」 へ。 こちら です。
場所は 酒飲食堂・毛利。
この 「葡萄舎だより」 にも予告を書いた (昨日の記事)。
ご丁寧に <酒飲食堂> を <シャインショクドウ> と読むんだ、とまで。

毎回の事ながらワインリストを作って、皆に配った。
ワインの銘柄は横文字ばかりで、小料理屋の親父さんには分かるまいが(失礼)、
記念に一部差し上げた。
すると、
「字が違ってるよ」 のひと言。 「何が? どこが?」 と私。
飲食堂じゃなくて、飲食堂だよ。 オレが酒飲みだと思って!」 と親父さん。
グワァワァワァァァ~ン!!!
瞬間、目の前と頭の中が 真っ白になったのか、真っ黒になったのか分からない。
とにかく、取り乱した。

60年間、私の辞書に、私の頭の中に 「洒」 という文字がなかったとは!
だから、
ご丁寧に <酒飲食堂> を <シャインショクドウ> と読むんだ、とまで書いた。
60年間、「私のシャレ、は 落 だった」 というお粗末の一席。
なんと情けない失態よ!

クチハバッタイ言い方になるけど、
私は世間水準の (少し上の) 知識と教養を身に着けて、
還暦間近のこの歳まで生きてきた、と信じて疑ったことがない。
こんなことだと、自分では気付かないけれど、
人様から見れば、自信満々の私の振る舞いが高慢に映ったことや、
愚かしく映ったことも度々かも知れない。 あぁ、恥ずかしい。

私の机のそばの壁には、「つもりちがい十か条」 が貼ってある。
いみじくも書いてある。
  ‥‥
  高いつもりで低いのが 教養
  深いつもりで浅いのが 知識
  ‥‥
まさしく、私のことだ。 一事が万事だ。
世間水準 (の少し上) だと思っていた私の教養や知識の、なんと薄っぺらだったことか!
軽薄さを思い知らされて、ショックだった。 嗚呼。