葡萄舎だより

海峡の街・下関の、葡萄舎の住人・洒人 (しゃじん) が身の周りの些事片々を書き綴ります。
本人は日記のつもりです。

松井秀喜

2006年05月13日 17時56分32秒 | 日記 ・ 雑記録
ヤンキースの松井が骨折退場、連続試合出場の夢が絶たれた。
彼が野球選手としての技量に秀でているだけでなく、
ファンやマスコミに対する律儀さから、好感を持って迎えられていただけに
そしてまた、彼の律儀さを具現化するものとして連続試合出場を掲げていたようだから
彼の今回のアクシデントを残念に思う。 無念だろう。
早さ、高さ、強さを競う記録ではなく、
終わりのない、連続して出場する記録への挑戦がいかに困難かを知らされた。
本人の努力以外に、運や、神の加護がなければ達成できるものではない。
それにつけても、衣笠の偉大さよ。

ところで、
昨年末から今年にかけて、新しい時代のプロ野球選手の思考、行動を垣間見た。
(米大リーグ主導で、運営に問題はあったが)
日本で最強のチームを編成しよう、というときに松井、井口、金本が下した決断だ。
ナショナルチームに選抜されることを辞退する、という決断だ。

プロ野球の選手は身体が資本だから、正規のシーズンを考えれば、
シーズン前の大切な時期を自分のことだけに専念したい気持ちはわかる。
価値観の相違もあろう。
(私は彼らの人生に責任を持てないから、言う資格はないのだろうが)
日本人で最強のチームを作るときには、
野球ファンとして単純素朴に、松井に参加して欲しかった。

彼らが、日本チームの一員として大会に参加することよりも、
自分を、自分が所属するチームを最優先させるというのなら、
ならば、
松井、井口、金本の、今シーズンのお手並みを拝見しようじゃないか、
という意地悪い気持ちが心の片隅に芽生えたことを否定しない。

果敢に、飛球に突進した松井には気の毒だが、これが現実だ。
保証された未来はない。 保証された未来はないから、松井は考えられる最善を選んだ。
ただ、運と、神の加護がなかった。
人生では運と神から見放されるほうが多い、と思うけど。

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角島灯台(定期訪問)

2006年05月13日 09時08分57秒 | 日記 ・ 雑記録
「灯台めぐり」 への私の傾注について家内は、
はじめは感心し、次第に呆れ、今は何も言わなくなった。
交通費以外の出費は少ないし、行けば適度な山歩きで健康的、と好意的にみてくれる。
とりわけ、月一のペースで訪問する角島灯台行きは歓迎されているようだ。
途中の 二見 と言う半農半漁の集落に 二見饅頭 の店があり、
そこのカステラがめっぽう美味くて、お土産に買って帰るから、だ。
だから私は、角島に行きたくなったら、「カステラを買ってくる」 と告げて家を出る。
その瞬間、家内の顔がほころぶ。

昨日、家内の喜ぶ顔が見たくて、重い腰を上げて角島に向かった(笑)。
今年に入って5回目の訪問だ。
夜には崩れる予定の空模様も、昼間は好天気だ。
山口県はどこを走っても道路は完璧だ。 交通量も少ない。 政治の力だ。
角島大橋は、旅行業者の人気投票で、中四国第7位だそうな。
島に渡れば、おおはま食堂の あら炊き定食 が 1000円。
そして極め付きは、いつ見ても、何回見ても秀麗な角島灯台の灯塔。

訪問5回目ともなれば、カメラを構える位置も次第に難易度を増す。
より低くから、より高くから、より遠くから‥‥。
でも、角島灯台って、どうも写真映りが良くない。
平坦な岬で、灯台から海岸線まで少し距離があるから、これだ! というポイントがない。

とんでもない場所で、道路の法面をよじ登っていたら、
後方から、「その先には何もないよ」 とおじさんの声。
灯台を写すのに いい角度を探している、と告げたら 「こっちの方がいいよ」。
で、反対側の法面をよじ登った。
おじさんの傍まで行ったけど、たいした写真は撮れなかった。

ところがこのおじさん、灯台に隣接する土地の所有者で、
灯台を一般公開するに当たって周囲を整備する際、その土地を手放した方だった。
話し好きの方らしく、灯台の話、歴代灯台守の話、角島の話、角島沖の好漁場の話、
果ては青森・大間のマグロの話まで、延々小一時間! 立ち話をした。

葡萄舎の屋根の勾配は45度。
かなり急傾斜だが、道路の法面はもっと勾配がきつい。
登るときは草をつかみ、ネットに指を突っ込んで必死に登ったが
とても降りられるシロモノではない。
大きく迂回して車に戻ったが、その道中におじさんの立派な邸宅があった。
そこでまた立ち話。
話の途中で、昭和42年というキーワードが出てきたので
おじさんの歳を聞いたら、私と同年だった。 チャンチャン。

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