葡萄舎だより

海峡の街・下関の、葡萄舎の住人・洒人 (しゃじん) が身の周りの些事片々を書き綴ります。
本人は日記のつもりです。

赤間神宮 先帝祭

2006年05月04日 10時27分05秒 | 日記 ・ 雑記録
5月に入って天候は安定している。 日向は暑いくらいだ。
社会人になってから、その全てをサービス業に従事した私にとっては、
GWはただ忙しいばかりで、世間一般の楽しみには縁遠い。
それでも、世間の皆さんが街や山野に繰り出すときに好天なのは喜ばしい。

この時期、西日本で最大のイベントは博多の 「どんたく」 だ。
それとは比べようもないが、
下関では21回目を数える 「しものせき海峡まつり」 が行われている。
いろいろな催しが行われている(みたい)だが、
昨3日の人出は38万人だったという。
平成の合併で隣接の郡部をかき集めて辛うじて30万に達した街だから、
38万の人出は 「すごい」 と表現してよかろう。

筆頭は、旧暦の3月24日(昨日)に行われる赤間神宮の 「先帝祭」 だ。
821年前、二位の尼に抱かれた安徳天皇が早鞆の瀬戸に入水した日だが、
生きながらえた女官が、命日には正装に威儀を正して参拝、香華を手向けたという。
時移り、昭和41年から先帝祭のハイライトは上臈(じょうろう)道中 ・ 上臈参拝で、
主役は5人の太夫だ。 安徳天皇と上臈は結びつかないが、
江戸時代に入って、遊郭の主人が、女官たちの真心と美風を後世に伝えようと、
お抱えの遊女に参拝をさせたのが先帝祭の起源だ(そうだ)。
5人の太夫は下関舞踊協会が近郊を含めた地域のお嬢さんから選んでいる。
外八文字を披露しながらパレードするのは大変だろうが、
選ばれたお嬢さんには晴れ舞台だ。
雨の年もあってお気の毒だが、昨日はお天気が良すぎたかもしれないが、雨よりはいい。

私は下関市民になって30年近くになるが、先帝祭に出かけたことがない。
一つはGWが稼ぎ時だったことと、一つは下関の交通事情だ。
下関は、本州の西南端に角度30度で突き出た半島だ。 周囲330度は海だ。
赤間神宮を中心とした狭いエリアの唐戸地区に、下関の人口を上回る人が溢れれば、
その道中の渋滞は推して知るべし。
でも、死ぬまでに、一度は観ておきたい。 JRなら、渋滞はないから。

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