唐突に響くトカトントンの音

気圧のせいなのでしょうかね。
やる気があったものでさえ虚しくなってしまう、
あの恐ろしい音が聞こえた気がするんです。
太宰治の「トカトントン」。
あんまり意味ばかり求めたり、上ばかり見ていると
自分の出る幕も何もない。
って全てを閉じようとしてしまうわけですけれど、
さすがに全てを閉じるには
自分の中でゆらゆらと燃えている炎が消せず
とりあえず見返りもなにも求めず
せめて自分と約束した分だけでも果たそう
そんな気持ちでなんとなくnoteを立ち上げてみました。

自分とした約束といえば、
今年から始めてみた「赤鬼ちゃんの哲学地獄」というイベントを
するにあたり、少しでも関わってくれる人を笑顔にさせたい
そういったものにはお金がかかる。
だから自分の能力でせめて小銭ぐらいは稼ごう。
なんて思い立って自分の写真を使ったコラージュ作品集を作り
その収益をそのイベントに当てていこうって思ったんです。
本当はクラウドファンディングのリターンとして考えていたんだけど、
やっぱりファンドというのは自分の中では折り合いがつかず
作ったものを欲しいと思ってくれた人に出そう。
そう考え直したのです。


誰も欲しがらないかもよ？

そんな言葉が頭の中をよぎることはしょっちゅうで
でも自分にできるものはそんなもんしかないし、
求められてないことが分かったら、
それはそれで別の方へ舵を取れるかもしれないね、
って考えてみて、とりあえずちゃんと一旦形にしようと思ったのです。

こういった自問自答を何百編もやっているだろう
他のクリエイターたちは本当にすごいなぁって思うし、
尊敬の念しかありません。
例えそれが承認欲求の塊だと言われようとも
自分自身を形作ろうとする強さに畏敬の念しかありません。
だって、作っている最中に見向きもされない恐怖や
非難や中傷が浴びせられるかもという想像上の恐怖で
文字どおり立ちすくんでしまうことも多々あるのに
それでも発表する勇気があるんだものね。

正直シンドイ。

でもトカトントンの音が聞こえて、全てが虚しくなっても
自分とした約束だけは手放せないから
ともかく一つずつ作り上げていこう。
約束が果たせたのなら、その時は全てを放り投げても良い
と、自分を甘やかしながら。