constructive monologue

エゴイストの言説遊戯

余興の定め

2006年10月17日 | hrat
新庄日米野球を辞退「若手にチャンスを」(『夕刊フジ』)

(誤審があったとはいえ)真剣勝負だったWBCのおかげで、シーズンオフに行われる日米野球の存在価値が怪しくなっている。ファン投票で選出された松中、藤川、岩村が故障を理由にして辞退したのに続いて、新庄も辞退を表明したことは、あえて「お祭り」的雰囲気に徹することに日米野球の価値を見出そうとする道を閉ざしてしまうことにもなり、日本プロ野球機構とともに大会を主催する読売グループにとってかなりの打撃となることは明らかだろう。

楽天の野村監督がぼやきたくなる心情も理解できないわけではないが(野村監督苦言「自己中心」…日米野球の辞退者続出『スポーツ報知』10月16日)、所詮「余興」にすぎない日米野球に情熱を燃やすのは、あまり賢明ではなく、それこそ新庄の言うように、若手主体の編成で挑むほうが、球界にとっても何かと得るものがあるのではないだろうか。

しかも、日米野球に続いて行われる日韓中台のリーグチャンピオンによるアジアシリーズのほうが、試合の真剣度合いとナショナルな情念への刺激という観点から見て、格好のニュース素材である意味で、球界の脱米入欧が求められるところである。

・追記(10月19日)
ノムさんが新庄一喝「ファン投票どう思ってんだ」(『スポーツ報知』)
ノムさん 辞退者続出にぼやき連発(『デイリースポーツ』)
ノムさん、新庄の日米野球辞退に激怒!カッコばかりつけるな(『サンケイスポーツ』)

「そもそも論」でいえば、シーズンオフの「余興」に出場する選手をファン投票で選ぼうということに疑問を抱くべきだと思われる。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 猿と女とサイボーグによる外交 | トップ | 冷戦のアジア的位相 »

コメントを投稿

hrat」カテゴリの最新記事