constructive monologue

エゴイストの言説遊戯

視野狭窄的「共闘」

2007年03月22日 | hrat
巨人強硬、根来代行仲裁案が紛糾の種(『スポーツニッポン』)
「希望枠」08年撤廃も今年は存続へ(『デイリースポーツ』)
希望枠撤廃優先に巨人が難色(『日刊スポーツ』)
「希望枠」撤廃は来年から!改革先送りにアマ&選手会猛反発(『サンケイスポーツ』)

あえてヒール役を買って出るかのような巨人と根来コミッショナー代行の「共闘」によって今年度は希望枠が残るらしい。多数決という民主主義のルールよりも「声の大きい」球団の主張が通り、飾り物に過ぎないはずのコミッショナー(代行)の権威によって正当化されるという些か倒錯的な決定過程が残存しているようだ。

希望枠存続という決定に対して、アマ球界や選手会から反発が出るのは当然のこととして、入り口のドラフトと出口のFA権をリンクさせるべきだという巨人の主張も一理あることも確かであり、その意味で「正論」である。しかしながら、希望枠が裏金問題とどの程度関係しているのかは今後の検証を待つほかないが、世間一般において希望枠に対する疑念が浸透していることを考えれば、ひとまず希望枠という仕組みを廃止する決断を下すべきだろう。

入り口のドラフトがプロとアマの接点に位置するのに対して、出口としてのFA権はプロ内部の問題であることを念頭に置くならば、両者がリンクしているとしても、その形態には微妙なズレがあり同列に論じられるとは限らない。いわば業界の論理が貫徹するFA権に比べて、ドラフト問題は異なる論理が作用している外部との交渉や調整が求められる領域にある。裏金問題が単にプロ球界に限定された問題であれば、とりあえず今年度は希望枠を残しておくという判断は間違いとはいえない。だが、その判断が外部にどのように映っているのかという想像力を働かせるならば、希望枠撤廃を1年延期することは戦略的な誤りとなるかもしれない。

すくなくともFA権をめぐる議論は依然として巨人の論理が通用する「場」で行われる事を考えると、ドラフトとFAを切り離して希望枠撤廃を優先させることに反対する巨人の立場は奇異に感じられる。
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list23

2007年03月14日 | hudbeni
BOSTON / DON'T LOOK BACK
岡村靖幸 / OH! ベスト
FENCE OF DEFENSE / BEST
KING CRIMSON / IN THE COURT OF THE CRIMSON KING
TOTO / ISOLATION
甲斐よしひろ / PARTNER
THE MAD CAPSULE MARKET'S / HUMANITY
SOFT BALLET / 愛と平和
EAGLES / THE LONG RUN

3月9日に逝ったボストンのリードヴォーカル、ブラッド・デルプ追悼の意味合いを込めて、珠玉のバラード "A Man I'll never be" が収録されているセカンドを入れる。また来る18日のイベントで活動を再開するらしい岡村靖幸の復活を祝してベスト盤も選択。

・追記(3月16日)
報道によると、デルプの死因は一酸化炭素中毒による自殺だったそうだ。
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希望枠撤廃と「常勝巨人」の相関関係

2007年03月13日 | hrat
どうなるドラフト…見直し求める選手会、巨人トップ2は改正反対(『サンケイスポーツ』)
巨人2トップ ドラフト改革大反対(『スポーツニッポン』)
巨人渡辺会長が不快感、制度変更は反対(『日刊スポーツ』)

先週末に発覚した西武の裏金問題をめぐって、ドラフト制度、とくに希望枠の見直し論議が巻き起こっている中、「選手獲得は企業努力」という自由競争の立場を採る巨人は希望枠撤廃に異論を唱えている。改善策として提起されている完全ウエーバー制は、戦力の均衡をもたらすため、「球界の盟主」としての地位や「巨人ブランド」の低下を招きかねないという判断があると思われる。

こうした自己中心的な見解を公に言うことが憚られるらしく、「完全ウエーバー制にすれば、有力選手は大リーグに流出して、日本球界はダメになる」という理由が掲げられている。しかし、この反対論は、日本球界の魅力が乏しいことを自ら認めているようなものであり、自虐的でさえある。むしろ日本のプロ野球を経ないで大リーグで活躍している選手がどれほどいるのかと考えてみれば、マック鈴木や多田野の現状から明らかなように、マイナーから這い上がるのはかなり厳しい。言い換えると、大リーグでの活躍を考えるならば、日本球界でそれなりの成績を残した上で、大リーグに行くほうが確実で合理的な方法だといえる。だとすれば、アマチュアの有力選手はすくなくとも数年間は日本球界でプレイすることを選択するだろう。その後大リーグを目指すかどうかは、その選手個人の考えや所属する球団との関係次第である。

その意味で「希望枠を撤廃すると有力選手が大リーグに逃げていく」という理由は根拠に乏しい。反対に完全ウエーバー制の実施がFA権の短縮とセットで議論されること、そしてこれまで多くのFA選手を獲得してきたのが巨人である事実を念頭に置くと、財政的余裕のある巨人にとって、自前で選手を育成することなく、高いレベルで戦力を整えられる利点をもたらしてくれる。さらにいえば、いくら高い能力を持っているといっても、プロで通用するかどうかは未知数のアマチュア選手に投資するくらいならば、プロで実績のある選手を獲得するほうが経営学的にも割に合うことだろう。希望枠の撤廃は、巨人2トップの懸念とは裏腹に、「常勝巨人」を作り上げる前提条件である。
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拙攻病

2007年03月09日 | hrat
ノムさんぼやき節「収穫がない」(『スポーツニッポン』)
ノムさんぼやき「さぶぅ~。ひどすぎる」(『デイリースポーツ』)
楽天ノムさんあきれた3併殺8残塁(『日刊スポーツ』)
楽天はまたも拙攻…野村監督「打線ひどすぎ、創意工夫ない」(『サンケイスポーツ』)

連勝スタートでちょっとした希望を抱かせたオープン戦の成績も2勝4敗1分で10位。昨年同様、ヒットが出て塁上を賑わせるものの、ホームベースが遠い状況は改善されていないようだ。先発投手陣に不安を抱えるチーム事情を考えると、1点を守り切る野球を行うのはなかなか難しいわけで、なおさら多く得点してもらわなければならない期待が打線にかかってくる。

Mr.カラスコが松坂を襲撃!?得意の暴走計画…近日中に渡米(『サンケイスポーツ』)

田中人気に押され、その存在感がいまいち薄かったMr.カラスコは、松坂人気にあやかって渡米するらしい。
コメント (2)
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