constructive monologue

エゴイストの言説遊戯

展望2010

2010年01月31日 | hrat
明日2月1日からプロ野球のキャンプがスタートするのにあわせて、希望的観測を織り交ぜつつ、久しぶりに楽天の展望などについて思いをめぐらせてみたい。

球団初のリーグ2位およびCS進出、さらに野村監督の退任騒動もあって、リーグ優勝した日本ハム、あるいは日本一に輝いた巨人以上に、全国区レベルで見ると、シーズンオフの間、楽天の選手たちのメディア露出が多かったように思われるが、それと反比例する形で、キャンプの話題提供という点で、いまいちインパクトに欠ける印象を受ける。パリーグ各球団を見渡せば、言うまでもなく大物ルーキー菊池雄星が入団した西武に注目が集まるのは予想通りだろうが、それに続くのは、コメントの面白さでポスト野村の一番手に挙がる岡田オリックスがメディア戦略的な点で成功しているといえる。このことは、野村監督に退任させた際に十分予想されたことであり、それほど気にかけることではないかもしれない。

さて、今季の戦力状況に目を移すと、中村紀のFA獲得のような大補強は見られず、とりあえず現有戦力の底上げを念頭に置いた形となった。投手陣については、岩隈、田中、永井の三本柱に続く先発の台頭が望まれるが、この点に関しては、藤原、長谷部、片山の左腕トリオに加えて、ラズナーや井坂、さらには実績があるものの昨季活躍していない山村や朝井など人材は揃っている。他方で、球団創設時から課題となっているリリーフ陣については、開幕してみないと分からない状態だろう。167㌔を投げるという触れ込みで獲得したモリーヨがクルーンのように大化けすることもありえるが、それはあくまで可能性の域を出ない。ブラウン監督は投手起用について佐藤投手コーチに任せると言われているが、リリーフ陣の適正が明らかになるまで、試合終盤に不安を抱えるストレスフルな事態が開幕からしばらくの間続くことになるだろう。

打撃陣については、前広島のフィリップスが加入したくらいで目新しい動きはない。となれば、どうしても昨季見事なまでに期待を裏切った中村紀の働きがクローズアップされてくるわけである。今季の打順と守備位置を予想してとき、たとえば、渡辺(遊)・高須(二)・鉄平(中)・山崎(指)・中村紀(三)・リンデン(右)・フィリップス(一)・草野(左)・嶋(捕)が妥当なところだろうか。できるならば、山崎は6番あたりで楽に打たせたいところであるが、依然自前の大砲が育っていないのが現状である。昨季のファーム優秀選手賞に選ばれた丈武あたりが一軍に定着するようになれば、こうした懸念も幾分解消されることになるだろう。

・追記(2月7日)
守り勝つために…鉄平2年ぶりに右翼挑戦(『スポーツニッポン』)

楽天の外野守備が意外に脆いという点は、優勝した日本ハムに比べて被三塁打数がはるかに多いことを例に『週刊ベースボール』誌上でも指摘されている。鉄平が右翼にコンバートとなると、左翼にリンデンが回る(あるいは草野と併用)として、さて代わりに中堅を守るのは誰か。楽天外野陣の顔を思い浮かべるならば、守備力のある中村真(ただ現在ひじ痛で調整中)か牧田あたりが候補として名前が挙がってくるが、はたして鉄平コンバートが成功するのか楽しみの一つである。
コメント
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