土日は、LINEをすることなく過ごした。
私は、これまでと違って、穏やかに過ごせたと思う。
それでも、時々、彼の姿を想像してみた。
そこには、必ず家族の姿があって、
自分は、ちゃんとわかってるんだと、
理解した。
月曜日の朝を迎えた。
彼と知り合って変わった事がある。
それは、
犬の散歩に行く前に、必ずお化粧をするようになったこと。
身だしなみをきちんとしないと。
そんな意識になった。
今までは、日焼け止めだけは、塗ってたんだけどね。
髪をまとめて、犬にリードをつける。
さあ、
一週間の始まりだ!
すると、しばらくして、彼からのLINEが来た。
「おはようございます」と、挨拶を交わしながら思った。
待たせ過ぎだとか、淋しすぎるだとか、
以前はよく、口から毒を吐いていたよね。
彼は、心地よくなかっただろうなあ。
と。
少し前の自分が、情けなかった。
彼と電話が繋がった時は、
今更ながら、緊張した。
でも、嬉しかった。
いつまでも、話す事がなくなっても、
このまま繋がっていたい。
そんな風に思いながらも、
家が近づいて来たので、電話を切った。
朝のドラマが始まった。
彼とLINEで、感想を文字で表しながら、一緒に見る。
まるで隣にいてるかのよう。
明日からは、娘と見るから、LINEはできないよ。
うん、わかった。
お互いに、子どもたちの、長い夏休みが始まった。
彼の娘さんのために、
私は、隣の席を空けた。
少しづつ、彼との時間が減ってゆく。
私たちが出会った時、
それは、あのタイミングだったから、親しくなれたんだと思う。
あの頃が、一番、時間が持てたのかもしれない。
出会いにも、タイミングが重要なんだと実感していた。