今年の七夕は残念ながら雨だった。
さて、久しぶりに「教えて!数学」に面白い質問を見つけた。最近は質の低いのが多いんだよな。例の京大のカンニング事件以降のような気がする。あれはYahoo!知恵袋だけど。
問題:nを自然数とするとき、n(n+1)の平方根の小数第1位は必ず4になることを証明せよ。
へぇーっ知らんかった。電卓を叩いてみると確かにそのとおり。
答え:x>0で考える。x=√x^2<√{x(X+1)}
相乗平均≦相加平均より、√{x(x+1)}≦{x+(x+1)}/2
(等号はx=x+1のとき。つまりあり得ない) ・・・(A)
以上から x<√{x(x+1)}<x+0.5 ・・・(B)
xを自然数nとすれば、√{n(n+1)}の小数部は、(B)により
√{n(n+1)}-n ・・・(C)
となる。
n=1のとき √{n(n+1)}-n=√2-1、
1.4^2=1.96 よって √2-1>1.4-1=0.4
また(B)より 0<√{x(x+1)}-x<0.5
つまり小数部は0.5未満。
次に、√{n(n+1)}-nが単調増加であることを示す。
(C)をnで微分すると、
(2n+1)/(2√{n(n+1)})-1
=(2n+1-2√{n(n+1)})/(2√{n(n+1)})
=(相加平均-相乗平均)/√{n(n+1)}≧0
等号は相加平均=相乗平均の場合。本問の場合、(A)によりあり得ない。
導関数が常に正なので √{n(n+1)}-n は単調増加。
0.4より大きな値から始まり、nの増加と共に√{n(n+1)}の小数部は増大を続けるが、どんなに大きくなっても0.5未満。つまり小数第1位は必ず4。
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