須藤徹の「渚のことば」

湘南大磯の柔らかい風と光の中に醸される
渚の人(須藤徹)の静謐な珠玉エッセイ集。

『ぶるうまりん』が俳誌に紹介されました─新しい風と光へ text 271

2011-12-16 19:25:14 | text
金子兜太主宰の俳誌『海程』第478号(2011年12月号)に、『ぶるうまりん』第19号(特集「俳句の風景学入門」)が、紹介された。「俳誌往来」という記事で、執筆者は日高 玲さん。同誌には、金子兜太主宰の作品「東国抄」が連載されているが、そのページの上部に「古き良きものに現代を生かす」とある。これは「新しい風と光」をもとめる『ぶるうまりん』の方向性とも、微妙にかさなる部分があるだろう。

記事は「俳句の風景学入門」の評論4編を中心に、懇切な紹介がなされ、心よりの励ましのおことばをいただいた気がする。俳句作品は、次の4句が紹介された。

五月闇矩形の水の濁りおり   須藤 徹
牛蛙の声汲み上げる観覧車   吹野仁子
聖母の肘あたる春の裸足かな  土江香子
少年の口笛左折梅雨晴れ間   三堀登美子

写真は甲斐山中の微笑館の庭にある、山口青邨の<くさぎの花さかりににほふ微笑仏>という句。微笑館のことは、2007年4月のtext 96「甲斐山中の微笑仏へ」に詳しく書いた。前回と今回の写真は、2011年11月3日に撮影。家人及び、たまたま札幌より仕事で本社(東京)に来た二男とともに、筆者を含めて3人で、義母を見舞った折に、微笑館に立ち寄った。義妹が館主を務める。彼女は、山口青邨系の俳誌に所属する俳人でもある。

108ぺージの多彩な誌面になりました─『ぶるうまりん』第20号特別記念号の校了 text 270

2011-12-15 04:50:35 | text
「ぶるうまりん第20号特別記念号」と銘打った、『ぶるうまりん』第20号が校了になった。12月24日に大磯町立図書館から発送する。今号は、一般枠での外部参加者も作品を40句(原則) を発表、にぎやかな誌面になった。また第3回「俳文コンテスト」の優秀作品及び総括的選評(英語部門=湯浅信之氏/日本語部門=須藤徹)も掲載。さらに5回にわたる歌仙の結果も一括掲載したので、読みどころが満載されている。本文108ページの充実した誌面になった。乞うご期待!

発条の飛んで薇空へ泛き      須藤 徹(以下同)
子規庵を抱いているなりらぶほてる
てのひらの山河は震えエレキテル
阿波踊りの仕種してごきぶり死す
箪笥より滝音響く姉の留守

*須藤 徹50句「十六豇豆」より5句転載。

写真は甲斐山中の微笑館にある、木喰上人の木像。

恒例の年末回顧(俳句)を執筆しました─「週刊読書人」に掲載 text 269

2011-12-14 10:50:46 | text
週刊読書人編集部から原稿依頼があり、恒例の年末回顧(俳句)を執筆しました。掲載日は、12月23日(金)でしょうか。東日本大震災と東電のフクシマの大事故があった、今年の震災詠等に焦点を当てた拙稿。ご興味のある方は、書店や図書館などでお読みください。

ニッポンの庇が均す冬の富士  須藤 徹