前回の25歳の女性のセッションの続きになります。
セッションの途中で「私はお母さんより幸せになってはいけない」という催眠術にかかっていた彼女は、そのセッションの後、「これまで世界に色がついていなかった」「こんなに世界には色があるんですね!」と驚かれました。
昔、私も20代に強いストレスから心身を痛めていた時、世界は毎日グレーでした。
時を経て元気になり、初めて沖縄に行った時、海や植物の美しさに感動し、涙が止まらなかった思い出があります。
誰かとの関係で、知らず知らずのうちに悪い催眠術にかかっている人はとても多いです。
しかも、それは、自分自身が許可してしまっている事なので、自分がその催眠術の内容を知り、それが誰からかけられたものか、いつ、どんな内容のものなのかを知り、それを自分が解除することが大事だと思います。
たいていの場合は身近な人からの影響になります。
先程の彼女の場合は、お母さんからでしたが、お母さんから催眠術を自分が無意識に許可してかけられた場合、自分が出会い、距離が縮まり、大切な人だと思えば思うほど、その相手にお母さんを投影してしまいます。
つまり、大切な相手と向き合ってるつもりが、全て時間の経過と共に、その相手は「お母さん」になってしまいます。
関係性が途中からうまくいかない人はおそらく、パートナーの本当の姿を見ていません。見ているのは催眠術をかけた相手です。被り物を被せてその相手と向き合っているので、相手の本質を見ることが全くできずうまくいかないですね。
以前、「目の前の異性はあなたの親ではありません」というblogを書きましたが、私たちは、ほとんどの場合、パートナーではなく、親との未完了の傷と向き合って苦しんでいるのだと思います。
彼女さんには「彼はお母さんではない」ことを自分の潜在意識に教えることからはじめてもらいました。潜在意識に教えるという表現はおかしいかもしれませんが、潜在意識の次元では彼が、彼女が関係性に苦しんでいたお母さんになってしまっていました。
長年の催眠術を解くのはなかなか時間がかかりますが、これが解けたら、大切な人との関係性は劇的に変わります。
次回、私の体験も書いてみたいと思います。