日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

眺望全くなしでも、奈良部山の岩峰にさくアカヤシオのお花は救いだった 奈良部山/丸岩岳/熊鷹山

2016-04-30 23:04:42 | 山行

2016年4月24日(日)  曇  (多高山方面から見た、遠く奈良部山、丸岩岳)
24日は、安蘇の尾根つなぎ歩きの続きをしてきました。目的は、熊鷹山から奈良部山の間の未踏区間を歩くことです。奈良部山の南の稜線を先に歩けばいいのですが、結構厳しい岩場を3つくらい超えなければいけないようで、何かあったらと考えると単独で入るのが少しばかり怖いのです。また野峰の東にある沢沿いの根本道と呼ばれる区間も倒木で埋もれているという瀑泉さん記録を観て、その周辺も入りづらい。かつて、熊鷹山の西沢に下山して倒木地獄を味わった身としては、ちょっとこの山域は、低山ながら得体の知れないような恐さがあるのです。今日も瀑泉さんの2014年1月の記録を、参考にさせていただいての歩きになります。
小戸川沿いの林道を走って、最奥の駐車場と思われる場所になんとか着きます。(p ↓)林道はほどほどの路面状況ですが、初めて入る林道を10分以上奥に奥にと走っていくのは、ちょっとストレスです。途中仕事人のようなかたが、道端に車を停車させていたので、林道の先の状況を確認しました。


コース: 小戸登山口 ーーー 奈良部山 --- 丸岩岳 --- 熊鷹山 --- 小戸登山口
着いた駐車場には、既にカラの車が3台ほど。10台ほど停れるスペースがあるので、ここが駐車場でしょう。車をおりて、周囲を見渡しますが、直角に曲がって、まだ先に行けるような林道が登っていっています。その為本当に、ここが林道終点の駐車場かわからなくなってしまいました。先への林道も裏面状況は行けそうでしたが、車で行くのはやめました。歩く準備をして、その先の林道へは、歩きで入ります。まずは、今いる場所が目的の駐車場かどうかの確認からのスタートになってしまいました。
その先の林道は進むと、傾斜は急。路面は悪化、途中斜面崩落、進めたとしてもUターン場無しと、進まないでよかったです。5分くらい林道を登ると、車道はなくなりました。先ほどの駐車地が目的の駐車場だったことは解りました。
さて、車道が消失した地点で、どこから奈良部山北東尾根に取り付くか、困ってしまいました。瀑泉さんの記録では、奈良部山へ”の標識があったと記憶していましたが、そんなものは何もここまでありませんでした。しまったもっとよく取りつきの箇所だけでもチェックしてくるんだった、と思っても後のまつり。目の前の小さな沢を渡って、正面の急な斜面が目指す方向らしいので、取りついてみました。何しろ、周囲は雨がやんだばかりのような状態で、ガスで視界もよく効かなかったのです。
(この斜面から取りつきます。)



斜面に取りつきます。枯葉斜面は急で、土も脆いため、滑りまくります。ストックと手のひらとシューズを泥だらけにして、木の枝を掴んでよじ登ったり、一旦諦めて少しおりて、別の場所から登り返したりで、大した区間でもないのに、かなりの時間と労力を要して登って行きました。
20分くらい急登で苦労すると、徐々に傾斜も穏やかになって40分くらいで、目印がたくさん着いた平穏な尾根上に上がることができて、一安心です。(p ↓)




尾根に乗って、登っていくと目印がいくつか出てきます。尾根は平穏で傾斜も緩やかです、ようやく一息つけます。以前周囲は真っ白ですが、ミツバツツジのお花が点在していて、綺麗な色を楽しみながら登ります。



尾根はなだらかに登っていって、途中二度ほど左手から登ってくる顕著な尾根を合わせていきます。



途中、下に落ちているアカヤシオに気づかされる形で、頭上にさいているアカヤシオに気づいたりもしましたが、数的には少なかったです。最後までなだらかに登って、誰もいない奈良部山の山頂に到着して、これが自分のこの山の初踏みになります。



山頂といっても、何も見えない曇り空なので、少しパンを食べただけでそそくさと次の行程に移行です。北西の尾根を辿り、丸岩岳を目指します。途中ミツバツツジが出てきて綺麗なのが、せめてもの救いです。



奈良部山北西尾根は、山頂直下は平穏な尾根でしたが、鞍部から登り返すといきなりかなり岩峰っぽい。難しいとかはないですが、足元が結構切れていたりします。その辺に来ると急にアカヤシオの花が目立ち始めました。



いくつ目かのピークに立つと、足元は急峻、。みると人が行けないような場所にピンクのお花がいっぱいです。ガスの中のアカヤシオもまた幻想的でいい感じかも。




ここは見た目ほどは難しくなく通過。でもなな”はしっかり左から巻きましたが、巻いてもこころが痛む程もなく尾根センターに復帰できるレベルです。



この辺りの急峻な斜面には必ずと言っていいほど、アカヤシオの花がすずなりに咲いています。



正直、今回は尾根を繋げるのが面白くなっていて、目的の比重もそちらが大きいのですが、これだけピンクのお花が見られると、予想外で嬉しいものです。



岩峰群もどきが終了すると、稜線は急に大人しくなります。平穏尾根を緩やかに登って、途中林道の脇を歩いて、少しずつ高度を上げていきます。



地形的にも、花も少なく、今の時期全く地味な丸岩岳の山頂に到着ですが、ここもだれもいません。静かなものです。天気もどんよりしていて、展望はもう終日ダメそうです。



熊鷹山への尾根道も平穏で短調な雰囲気です。宝生山、十二山、熊鷹の間も優しいなだらかな尾根続きだったことを思い出しました。



瀑泉さんの記録を見ると、根本古道の関係らしい丁目石だそうですが、根本道てなな”は全く未知の場所です。3年前の大雪で倒木の為、ひどい状態になっていたようですが、今はどうなんでしょうか。



丸岩岳、熊鷹山の中間付近で4人パーティとすれ違って、この日初めてのハイカー遭遇です。この天候だと、熊鷹山までの稜線は短調で、花も閑散。最後にアカヤシオの大木が花を咲かしているのを見たあたりで、熊鷹山の山頂にいるらしい、ハイカーの声が聞こえてきました。



熊鷹山山頂の展望台は、晴れていれば素晴らしい眺望を見せてくれますが、今日は全く何も見えません。山頂には10人ほどの登山者が憩っていました。展望なしで混んでいるとすれば、長居は無用でしょう。下りはXV回収の為、小戸の登山口への一般ルートを選択して下山しましょう。ここも初歩きになります。



って、適当な気持ちで、踏み跡だけを追うような歩きをし始めた、小戸ルートですが、これが意外にもこの日にあっているグッドルートです。ミツバツツジの紫と新緑と沢の色合いが綺麗にマッチしています。




これは、わさび田でしょうか。それとも他の何か。?? 明らかに人口的ですね。今は打ち捨てられているのか、そうではないのか。



なんとかの滝って、看板出てましたが忘れました。(適当) 滝壺を見下ろす感じに見えるのですが、よく見ようとすると、結構恐怖感がありました。



コケ蒸した沢の岩と、新緑が綺麗です。ここは登りで使ってもたぶん飽きませんね。



この日の歩きは、奈良部山から、熊鷹山までの未踏区間を初歩きしました。天気が悪い日に調度よいショートルートだと思っていましたが、奈良部山の取りつきで意外にも難渋登りをしてしまったこともあり、結構歩いた気分には浸れました。今日のハイライトは奈良部山の北側の岩峰群のアカヤシオの花たちと、熊鷹山小戸口への沢ルートの綺麗さです。何本かの南北並行尾根のつなぎ歩きもだいぶ、歩いた区間が増えてきました、。大久保山北方面から、奈良部山はどうしても残っていしまいました。自分のような自己流ハイカーは一人で入ってよい領域なのかどうか。行ったら行けちゃうような気もしますが、落ちて何かあったら、次にいつ人が来るかわからない稜線で、そんなこともまずかろうとも思いますが、どうしたもんでしょうかね。  ■■



(歩いてきた沢の脇の岩をえぐったようなルート、と沢を振り返ります。)




(大岩の前の断崖絶壁にさくミツバツツジ )


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6 コメント

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Unknown (ふみふみぃ)
2016-05-01 16:28:29
奈良部山の南東尾根の岩場に一人で行ってよいものか悩む気持ち、よくわかります。私も自分にはまだ早いかなと思い、熊鷹山南東尾根を624地点まで歩きたかったのもあって奈良部山には北東尾根の東支尾根で登りました。
実際に行って、危険箇所を見てから判断するのが良いんでしょうが迂回しようがなく無理なら引き返すしか無さそうなので二の足を踏んでおります。
やっぱり岩場だけあって良い感じにアカヤシオが咲いていますね。ガスがあると幻想的だなって私も思いました。展望が望めないのは残念ですけど。
沢は綺麗なのですが林道入り口の山ビル注意看板が気にかかり、どこまで山ビルが生息しているのかなあと考えています。
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奈良部山 (瀑泉)
2016-05-01 16:51:40
お疲れ様でした。
短いながらに,急登・岩場・沢とあって中々楽しめたんではないかと思います。
取り付きの場所は,一応,堰堤の上流になるのですが,林道に案内板はあったモノの,沢を渡ってから何処に取り付けば良いの?状態でしたから,ソウ大差無かったと思いますヨ。ちなみに,以前は,ジグザグの道があったようで,テープ類は多かったのですが,実際に近寄ると道型は無く,結局,ウンザリしながら登ったのを覚えています。
ちなみに,小戸川ルートの石積みはわさび田です。おそらく今も現役のような気がします。それと,小戸川ルートには,他にも一般ルート(破線)のイチロウ新道が有るんですが,中々の曲者で読図のみで下降すると,結構,悩ませてくれて楽しいですから,季節を変えて歩いてみてください。
奈良部山南南東尾根は,ななころびさんなら全く問題は有りませんヨ。一応,念のために30mの補助ロープが有ると安心ですヨ。
根本山道,部分的に史跡が残る大好きなルートだったんですケドねェ。あの後,どうなってしまったのか・・・ななころびさん,是非,見てきてくださいナ。

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ふみふみぃさん (ななころび)
2016-05-01 18:38:28
こんばんは。
奈良部山の南東尾根の岩場って、そこ通らないと線が繋がらないんですよね(笑)。ネット記事で危険と知ってしまって、そんな記録ばかり見てるので、尚さら足が遠のいてしまいます。前情報なしで行っていたら、自分ならどうするのかと、考えてしまいますが、危険区間はやはりある程度の前情報が欲しいですね。
あの岩場は迂回しようがなのですか。巻き巻き迂回は私は大得意なのですが、今回ばかりはダメですね。
急峻な岩場にアカヤシオはあの日の数少ないハイライトでした。
ヤマビルとか、マダニとか、自分はやられたことがないのです。これからは気をつける季節ですね、ヤマビル専用の防虫スプレーもあるみたいですよ。
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瀑泉さん (ななころび)
2016-05-01 18:53:03
こんばんは。
取りつきの件ですが、駐車場の周辺には案内板は今はなかったと思います。作原、根本沢とか書かれた、案内にならないような板がありました。熊鷹山方面すら、標示していなかった気がします。
最初の取りつきで、手なんかを泥だらけにしてかなり時間をかけて登りました。
奈良部山南南東尾根は、自分で問題ないですか??。それはちょっとどうですかね、。今日は粕尾の前地蔵岳の南東境界斜面の下り。前地蔵岳の東尾根の登り、共にいっぱいいっぱいでしたので、奈良部山の岩場のほうは、結構危ういです。
根本山道、私も行ってみたいのですが、尾出山東の沢、や熊鷹の西沢周辺で、大変な思いをした経験があるので、ちょっと尻込みしてしまいます。
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満開のアカヤシオ (A)
2016-05-02 14:28:50
ななさん、こんにちは~(≧▽≦)
霧の中のアカヤシオ、いいじゃないですかぁ✨ピンクが引き立ってハッとする美しさですね(#^^#)
熊鷹尾根も霧がかっていても少し明るさがあるので静かな落葉樹林の林がドラマのワンシーンのようにステキです(´艸`*)
苔むしたワサビ田や沢沿いの道も味わいがありますね~✨見どころ満載★
一般ルート専門のAがこんなのんきなコメントを言えるような優しいルートではないのでしょうが、お写真大変楽しませていただきました~\(^o^)/
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A さん (ななころび)
2016-05-02 18:02:38
こんにちは。
今回の記事の歩いた行程は、地形図的には奈良部山から最後の下山地点までは、破線が引かれているので、かなり一般ルート的です。(地形図の破線っていうのが、時に全く道が消えているので、ちょと注意ですが・・・)
こんな岩稜を進んでいいのかなって、初めての稜線を進んで、足元危ういピークに立つと眼下にピンクのお花って、実際現地ではもっと綺麗なんですけどねー。画像にするとこんなものです。
熊鷹山への尾根や沢のコース、紅葉の頃とかも綺麗なのではと思いました。
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