いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

乱暴なロマンス 7

2013年05月27日 | 乱暴なロマンス
《あらすじ》

世間の人から罵声を浴びせられ、物を投げつけられ、
さすがのムヨルも元気がない。
委員会の翌朝はやく、ムヨルはドンスの家の前に現れた。
新聞を取りに出たドンスは、力なくたたずむムヨルを気づかう。
「先輩、俺の生き方は間違ってた。
だから、みんなにこれほど憎まれるんだ。
他の人から何を言われたっていい。
悪態をつかれても、なんとか我慢できる。
でも先輩は別だ。
俺が悪いんだ。
でも、先輩に嫌われたら、俺は救われない」
「パク・ムヨル、一体どうした?」
「先輩……俺……」
言葉を継ごうとしたムヨルを制したドンス。
「大丈夫だ、全部わかってる」
わかってくれてるなら、問題ない、と言ってムヨルは立ち去った。
ふとドンスが広げた新聞には、「選手資格剥奪」の文字が。
ムヨルは、姿を消してしまった。

「野球ができないなら、死ぬほか無い」
ムヨルが小学生の時に書いた日記だ。
心配したドンスとウンジェは、必死でムヨルの行方を捜す。
記者に知られないように、警察にも相談できない。

弟たちは刺身でお祝いだけど、ウンジェはすっかり落ち込んでしまった。
ドンスは、なんとかムヨルに野球を取り戻してやろうと復帰のための運動を始める。
ウンジェも強力なアンチを集めて、ネット世論を盛り上げようと必死。
ムヨルの悪口を言いながら試合を観るのが楽しいのに!
あいつがいなきゃ集まったアンチ仲間もバラバラだよ?つまんなくない?
あいつを殺すのはあたしたちアンチじゃなきゃ!

後は……キム室長を動かすいい方法はないかしら?
「簡単よ。ロボットの動力はバッテリー」
ドンアが考えついた別の方法は……「経済論理」
ムヨルの処分に異議申し立てをするのは、球団にとって
イメージアップのためのローリスクハイリターンの悪くない手だ。

ウンジェは、ドンアが日記からリストアップしてくれた思い出の場所を必死で探し回る。
ドンスは嘆願書の署名を必死で集める。
ドンスから非難されたコ記者は、この事件の真実を見極めたいと、
被害者のソ・ユニについて調べてまわる。
そういえば、あの部屋には盗聴器を取り付けていたっけ……。

山奥の寺を訪ねていったウンジェは、真夜中に山中で迷ってしまう。
そこへ現れたのは、ムヨル。
「おい、タコ女?」
びっくりして、安心して、ウンジェは思わず泣き出してしまった。
ムヨルは、ウンジェを抱き寄せて落ち着かせてやる。
「怖かったか?」
「うん……」
「泣き止んだら、離れろよ」
憎まれ口をたたき合いながらも、ムヨルはウンジェの手をとってやる。
手をつないで、歩いて行くふたり。

ムヨルは、今は人気のない庵で暮らしていた。
やりきれなくて逃げ出した、というムヨルを責めるウンジェ。
「だからって自分だけ逃亡?」
「俺以外に苦しんでる人間がいるか?」
「ドンス先輩だって、おばさんだって、」それに……
「お前は万歳したろ?家族はお祝いか?」
「ええ、そうよ。タイの刺身でぱーっとね!」
人の気も知らないで、ムヨルはいい気なものだ。
「野球ができなきゃ死ぬんでしょ?
なら闘って。死ぬまで闘って。悪態の内容を公表して、闘わなきゃ!」
ムヨルは火を見つめながら、つぶやく。
そうすることも考えたけど、巻き込めない。
「誰を?」
「ジョンヒ」
ぽつりと言ったムヨルに、ただ黙るしかないウンジェだった。

コ記者は、ユニに会いに行った。
ユニは笑顔で記者に礼を言うが、コ記者の表情は硬い。
「カン・ジョンヒって誰だ?」
はじめは知らないふりをしていたユニだったが、
「なぜわかったんです?」と認めた。
ただ、金が欲しくて、ムヨルをはめた。
たかがボール遊びが得意だというだけで年俸50億?
勉学から逃げて、バカのくせにいい気になって、高慢だ。
一流大を出て検事になっても年収は3千万から4千万程度。
それがボール遊びが得意だからって50億?信じられない。
コ記者はもう、黙っていられなかった。
「君は、一瞬にすべてを懸けた経験があるか?
その一瞬に仲間の人生まで懸けた経験は?
バットを握る手の皮がむけ、仕方なく手の甲で顔を洗った経験は?
君は、自分の力で数千万人を笑ったり泣かせたりしたか?
それができるなら、50億やる」
むきになってユニに言った自分の言葉を後悔するように、ため息をつくと、
記者は病室を後にした。
ユニもまた、ヒントが書かれた、目をつぶされたムヨルの写真を持っていた。

囲炉裏を囲んで、ムヨルとウンジェは話している。
「なぜ捜した?」
「球団が異議申し立てをしたわ」
野球はどこでだってできる。アメリカに行ったっていいし、日本にいったっていい。
「黙秘しないで。彼女だって許してくれるわ」
「でも嫌だ」
「野球をやめるの?」
「続けるよ」
「あんたバカなの!」
「もう寝ろ」
終始穏やかなムヨルの態度に、どうしようもないウンジェ。

翌朝目覚めたウンジェは、明日の再審査の前にどうしても帰ろうと言う。
しかし、どうにも様子がおかしい。
「熱がある」
「これぐらい精神力で……」
出かけようとするウンジェだが、どうしても立ち上がれない。
「まだ時間があるから、ちょっとだけ休んでから行こう……」

次にウンジェが目覚めた時、ムヨルは食事と薬を用意してくれていた。
「え?もうこんな時間?明日の再審査に間に合わないよ!」
「今日は帰れない」
「帰らないと、来た意味がない」
「山の中で倒れたら遭難だ」
「おんぶしてけば?」
「腰痛になる」
絶対連れて帰るって、約束したのにと泣くウンジェを優しく見つめるムヨル。
メモ帳には、いくつものバツ印が。
「これ全部まわったのか」

ウンジェはやっぱり起き上がれず、火の側で朦朧としている。
熱が高いようだ。
「キツいか?」
「ちょっと……キツいです」
「来たりするからだ」
言葉とは裏腹に、ムヨルの物言いは優しい。
ムヨルは、寝ているウンジェを後ろから抱きかかえてやる。
「何です?」
「襲わないから、寝てろ。ありがとな、タコ女」

翌日、山を下りるふたり。
懲戒委員会は始まっており、間に合うかどうか……。
ドンスは、バーのママから盗聴器のことを聞き、コ記者に思い当たる。
連絡を取ると、彼はある野球場のマウンドに居た。
「盗聴器をつけたろ?ムヨルの野球人生の問題だぞ」
「へぇ、ムヨルが野球を続けるべき理由は?」
「やめるべき理由は何だ?」
ドンスはコ記者の胸ぐらをつかんだ。
「どちらにも理由はないんです。僕の前に子どもが飛び出そうが、
テープが見つからなかろうが……」
「コ・ジェヒョ!」
「もう一度聞きます。先輩がムヨルを助ける理由は?
立場的には僕に近いはずだ」
「才能を認めたら、嫉妬だけしろと?」
コ記者は、憧れのマウンドで投げる自分の姿を想像する。
しかし、そこに上った自分は、どうしても腕が上がらないのだ。
「先輩!」
あきらめて立ち去ろうとしたドンスに、コ記者はテープを投げ渡す。
あの現場の状況が録音された証拠のテープだ。

ドンスに頼まれたキム室長は、委員会の席で韓国プロ野球界の歴史をひもとき、
とにかく時間稼ぎをするが、限界がきた。
そこへドンスが証拠のテープを持って登場。
中には、カン・ジョンヒに対する侮辱的な悪態をつくユニの声が録音されていた。

なんとか人里に降りてきたムヨルとウンジェ。
ウンジェの携帯を充電して連絡を取り、とあるバーに駆けつけると、
そこにはドンス、キム室長、ドンアがそろっていた。
「どうなったの?」
「社会奉仕24時間と、出場停止3ヶ月だ!」
思わぬ軽い処分に、大喜びのドンス。
歓声を上げるムヨル。
みんなと順番に抱き合って、喜びを分かち合う。

そこへ、ひとりの女性がスヨンに連れられて入ってきた。
「パク・ムヨル!」
突然現れた美女は、迷わずムヨルに抱きついた。
SPの習性か?女性の腕を取ろうとしたウンジェは、ムヨルに止められる。
「会いたかったわ、パク・ムヨル」
「カン・ジョンヒ……」

ムヨルが野球を捨ててまで、守ろうとした女性、
この人が、そうなの?

(つづく)

わー、今回も長い。70分近くあります。
でも今回は、見応え十分!楽しんだわ~。

何よりウンジェとムヨルがね、ケンカもせずにいつになく優しい関係。
必死で捜したムヨルが闇の中からいきなり現れて、
驚くやら嬉しいやら、ほっとしたやらで泣き出しちゃうウンジェがかわいくてね。
そんなウンジェを見て、なんだか調子が狂っちゃって
思わず肩を抱いてぽんぽんしてあげるムヨルも優しいしね。
でも相変わらずなふたりだから、
俺のダウンに鼻水つけんなよな、きたねーなー、みたいなやりとりは健在なんですよ。
定番ですけど、それでこそ、トムとジェリー的コンビです。
おばさんは嬉しいよ。

「また迷いたくないよ」と、ムヨルのオーバーの裾をつかむウンジェの手を
ピッと振り払っちゃうムヨル。
でも即座に手を伸ばして、ウンジェの手を握ってあげるんですよね-。
キャー、かわいい。
恥ずかしがりの高校生みたいだわぁ。

また狭い庵の囲炉裏端がよくってね。
火がぱちぱちはぜる音を聞きながらだと、人間なんだか素直になれるものです。
ムヨルに野球をあきらめて欲しくない、彼の大切な物を取り戻してあげたいウンジェ。
大事な人をかばって、韓国野球界からは追われるかもしれないけど、
それでも野球を愛して生きていこうと達観しているムヨル。
お互いの思いは平行線だけど、
だけどウンジェの思いは十分ムヨルには伝わっているから、彼は優しくなれるのね。
自分をこんなに心配してくれる人がいる、ということが、
彼にとって本当に慰められ、勇気づけられることだと思うの。

熱が出て大変なウンジェを、寒さから守ってやろうと、
背中から抱きしめてあげるパク・ムヨル……。
大きな手だわね~。
ウンジェちっこいから、くるまれちゃうわね~。
そうね、こんなシチュエーション、定番かもしれないけど……。
いいの!これくらいベタで気恥ずかしいのがツボよ!

そして翌日のバスの中。
相変わらずのふたりなんだけど、やっぱりなんか優しい。
「なぁ、なんか面白い話ないの?」
「ああ、あります」
お?っという表情で座り直すムヨル。
「シーガルズに左腕投手が」
「ケッ」
みたいな会話がなんか楽しいの。
ウンジェの隠し芸全然意味わかんないし。可笑しい。

このふたりの、会話の感じが好きなんだ。
ウンジェとムヨルがしょぼくれてるときも、
落ち込んでいるときも、ケンカしてるときも、
笑ってるときも、いつもちょっと皮肉っぽい会話をやりとりするじゃない。
そういうのがなんかいいな、と思うんです。

最後はムヨルの選手資格剥奪も撤回されて、みんなで抱き合っていい雰囲気……
なのに、最後に登場した爆弾娘。
彼女が例の元カノ、ジョンヒなのでした。
ふん、そんなにかわいくもないじゃん……。
と、ウンジェ贔屓の私は思うのであった。
いやいや、これは次回を観なくちゃ!という気にさせるね。

今回ドンアは影薄かったけど、キム室長はがんばってくれました。
委員会を長引かせようと、いきなり韓国プロ野球界史を蕩々と語り出したのには笑った。
もうやめろ!と何度か言われても、ひるまず、というかそれしかできないので
必死に語り続ける生き字引キム室長。
ロボットか?感情があるのか?と揶揄されながらも、
今回はムヨルのために必死にがんばった!えらいぞ!
そして最後は、汚いカッコのムヨルに抱きしめられる直前、
「待った」をかけるのだが、当然無視されて、不潔ハグの洗礼を受ける。
本気で嫌そうなキム室長が大好きだ!


「チャッカンマンニョ」早口で言うけど、ムヨルは聞いちゃいねえ。

だんだん人間らしくなってきたよね!

コ記者の葛藤もまたよかった。
彼は彼なりに、記者のポリシーを持って記事を書いていたつもりだから、
ユニの嘘にだまされた自分を許せなかったし、恥じたのね。
そして、野球選手を愚弄したユニの発言に、心底怒る。
別にムヨルのことを擁護したわけじゃない。
そうじゃないけど、自分も野球を愛する者として、
同じ野球を志した者として、ユニの態度は許せなかったのねぇ。
彼がいた野球場は、日本で言うと甲子園のような場所なのかな?
このマウンドに登ることが夢だったと言ってたから……。
自分から、ドンスにテープを渡しに行かなかったところが、
まだまだ彼の葛藤や意固地な部分を表していると思うけど、
今回はこれでよしとしましょうね。

ドンスは、ムヨルの才能を認め、彼のためにがんばる。
それはとっても難しいことだと、奥さんは感じている。
でも彼は、嫉妬だけしてムヨルを妬むような男じゃない。
それを乗り越えて、ムヨルを認められる人なんだわ。
人格者~。やっぱり好きだ~。
後輩の弱みにつけこんで無理矢理署名させるような人だけど、好きよ。


かっこいいなー。そんなに背低くないと思ってたけど……。キム室長が大きいの?

コ記者は、ジン・ドンスさんのことは「ヒョンニム」って呼んでます。
ムヨルは「ヒョン」だね。
ムヨルの言う「タコ女」は「コルトン」って聞こえるね。
訳は「タコ女」なんだろうけど、なんか日本語の語彙で、
ぴったりに聞こえて、しかも原文の意味を汲む言葉はなかったのだろうか?
吹き替え版も悪くないですけど、呼び方のニュアンスもあるし、
ウンジェの声もかわいいので、原語で観て欲しいなーと思います。


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