いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

乱暴なロマンス 15

2013年06月14日 | 乱暴なロマンス
《あらすじ》

ドンスは、球団の練習場でムヨルを殺そうと襲いかかってくる。
「違う!先輩は犯人なんかじゃない!違う!」
一連の脅迫事件の犯人は自分だ、と主張するドンスだが、
ムヨルはけして信じようとしない。
何度もムヨルを殴りつけ、バットを振り下ろそうとするドンス。
そこへウンジェが、ムヨルを救いに現れた。
ドンスとウンジェは格闘となり、押さえつけられたウンジェは首を絞められてしまう。
彼女を救おうと、ムヨルはドンスを蹴り飛ばした。
「なぜだ!なぜ?なぜ……」
ドンスを殴り続けるムヨルだが、なぜか笑っているようなドンスの表情に手がとまる。
「……それでも、先輩じゃない……。頼むから……」
警察が駆けつけ、ドンスは連行された。

すべての事件は自分が計画したものだと証言するドンス。
ムヨルは、かつて大学時代に自分を救ってくれたドンスのことを思い出し、泣いた。
ウンジェはムヨルを心配して家を訪ねるが、家政婦ソニが邪魔をして彼に会えない。
彼女は傷ついたムヨルを独り占めして幸せに浸っているのだ。
現場にいたコ記者は、ドンスが犯人だとはどうしても信じられない。
彼に関する記事は発表されないように抑えた。
ところが偶然ユニが、その話題を小耳に挟んでしまい……。

ドンスが犯人だと聞いても、スヨンにあまり動揺はなかった。
イギリスに帰る支度を手伝うウンジェ。
「ムヨルに会わなくていいの?部屋にこもってる」
「あなたが行ってよ」
ウンジェはムヨルを訪ねたが、門前払いだったし、
彼だってひとりでいたいかもしれないし……、嫌われちゃうかも、と言い訳ばかり。
「ウンジェは自己中ね」
ジョンヒの言葉にえ?と思うウンジェ。
「だって自分が傷つくことばかり心配してるじゃない」

ウンジェは、ムヨルの家へ行った。
スニは帰宅しており、インターホンに返事はなかったが、
暗証番号を入力して部屋へ入る。
「ユ・ウンジェだけど、入りますね……」
暗い寝室で膝をかかえて座っているムヨル。
「あの……何かしてあげたいけど、できることがなくて……。
つらいだろうと思いながら何もできなくて……。
でも側にいるね。イヤだったら、言って」
ウンジェはそっと、ムヨルの隣に座った。
ムヨルがゆっくり、彼女の肩に頭をもたせかける。
「何で今頃来るんだ……。遅すぎるよ……」
「ありがと……寄りかかってくれて……」

スニは、手袋を忘れたことに気付いてムヨルの部屋へ戻る。
そして玄関に、スヨンの描いた絵(ウンジェへの贈り物)とスニーカーを見つける。
寝室からは、ムヨルが一生懸命話す声が聞こえる……。
スニは家へ帰ると、壁一面にはったムヨルの写真を乱暴に引きはがした。

ムヨルはウンジェに、ドンスとの思い出を語っていた。
初めて彼を見た時の、フェアなプレイ。
大学時代、自分を救ってくれたドンスの思い。
語るうちに、ムヨルは確信する。
「やっぱり違う。先輩が、俺を憎むはずがない。何か理由があるんだ」

スニの家に、ユニがやってきた。
写真を送ってきたのはスニなのだと気付いたユニは、
ムヨルを苦しめるために手を組もうと持ちかける。
「彼に恨みがあるの?」
「ないわ」
「お金?恨みやお金じゃないとしたら……愛?ははは、まさかね!」
ソニはお茶を飲みながら話そうと、ユニにお茶を入れてやる。
しかしその手には薬瓶が握られていた。

「ムヨルを苦しめる理由が知りたいのね?」
彼との出会いは、12年前。彼がまだ高校2年生の頃だった。
お母さんは家を出ていて、お父さんには女がいた。
ムヨルが大学に入ると父親は再婚し、彼のもとには彼女だけが残った。
彼にとって自分は母?家政婦?
ムヨルが高熱を出して寝込んだとき、気付いた。
人に必要とされるのはなんて幸せなのかと。
そしてわかった。自分にもムヨルが必要なのだと。
「正気ではないと非難されてもかまわない。
だけど、私の愛を否定しないで」
話の途中、お茶を飲んだユニは、体がしびれ、倒れてしまう。
目を見開いたまま、ぐったりとして動けなくなってしまうユニ。
指先が痙攣する。
貧しく、辛かった少年時代を思い出しながら、ユニは目を閉じた。

ムヨルとウンジェは、キム室長とドンアを論破しようと必死だ。
ドンスが犯人ではない、と彼らに納得してもらい、協力してもらわなければならないのだ。
とはいえ、単細胞の彼らがふたりに論理でかなうわけはない。
「じゃんけん!じゃんけんで決めようぜ!」
「……ソ・ユニとは連絡がとれましたか?」
キム室長は、ユニの家を訪ねてみることにする。
ドンアは、自分を助けてくれたのがソニだと気付いたが、
ソニは人違いだとかたくなに否定した。
「俺らの動きは絶対漏らすなよ。犯人を油断させる」
「真犯人がいるとしたら、カン・ジョンヒが危険です」
ケビン・チャン代表が、ジョンヒの家をモニターすることになった。

室長とドンアはユニのおばあさんに会いに行くが、芳しい結果は得られない。
ユニ自身も昨夜から帰っていない。
ドンアは、やはりソニのことが気になってしょうがない。
あの夜、おばさんの携帯を借りて電話した。
確かめてみると、ドンアを助けてくれたのはソニだとはっきりした。
しかしなぜ、その事実を隠すのか?
ふたりはおばあさんにソニの写真を見せる。
知らないと言い張るハルモニも、
「ユニが危ないの!」
ドンアの言葉をきいてハッとした。

ソニは、自分に迫る追求の手を予感して、ついに行動に出る。
ジョンヒの部屋を訪ねたソニは、彼女を拉致した。

以前、美人局事件でつながった女性も、ソニを知っていた。
キム室長は、ソニが犯人だと推測する。
「おい、今度はおばさんを疑うのか?」
「カン・ジョンヒ……もしおばさんが犯人だったら、彼女が危ない……」
怒っていたムヨルも、ジョンヒの安否を懸念し、必死でマンションに戻る。
彼女の部屋にソニが入っていったと報告する代表。
しかし、そこにジョンヒの姿は無かった。
絶望に頭を抱えるムヨル。

ソニは、ジョンヒを休業中のマンション内にあるプールへ連れて行く。
「おばさん……」
縛られ、目が覚めたジョンヒ。
「私の名前は、おばさんじゃないわ。家政婦さん、でもない。
私の名前はヤン・ソニというのよ。
知ってる?年をとると、名前で呼ばれなくなる。
昔は私もソニと呼ばれていた。
名前を呼ばれることがどんなに嬉しいことか」
ジョンヒは、だんだん溜まっていくプールの水を見つめて怯える。
「あんたは若いわね。
鏡を見るのが楽しいはず。
垂れた頬。しわしわの目元、色の薄くなった唇。
私は老けたわ。好きな人に好きだと言えないくらい。
人を愛することを恥じるくらい。
いつの間に、こんなに年をとったのかしら……」

ムヨルはソニの家へ向かい、ウンジェはマンション周辺を探しまわる。
「私は最低よね。こんな時でも嫉妬してる」
ジョンヒ誘拐事件の前に、
動揺し、絶望し、必死になっているムヨルを見ているのが辛いのだ。

コ記者は、拘束中のドンスに会いに行く。
「ヒョン、真犯人が出てきましたよ。罪をかぶったんでしょ。
このままじゃジョンヒもムヨルも危ないんだ」

若い頃に大病を患ったソニ。
あのまま死んでいればよかった。
醜く老けていく自分を見なくてすんだのに。
「だから悲しまないで。
今死ねば永遠の若さが手に入る。
ムヨルはそんなあんたを永遠に忘れない」
「なぜ殺すの?」
「私の居場所を奪ったから。
幸せなムヨルは、あんたのものでいい。
だけど傷ついたムヨルは私のもの。私のものよ。
隅っこスペースだったけど、私の居場所だったのに!
あんたは昨日、その場所を奪った」
「昨日は彼に会ってないわ!」
「じゃあ、あそこにいたのは誰なの?」

プールにウンジェが入ってくる。
物陰に隠れたソニは、スタンガンを使ってウンジェの自由を奪った。

ムヨルはソニの家に侵入し、壁一面の自分の写真を見つけて嫌悪する。
代表は寝室で倒れているユニを見つけた。
ソニはマンション内にいるようだと。キム室長からの連絡が入る。

ソニは、ウンジェもジョンヒと同様に縛り上げていた。
「どっちがムヨルの女なの?昨晩、一緒にいたのはどっち?」
「私です」
ウンジェが答える。
「じゃあ、その指輪は何?」
ジョンヒの指輪のことを言っているのだ。

ムヨルとキム室長、ドンアは、マンションの防犯カメラで
ソニの居場所を推測する。
プールで、ソニは縛り上げたふたりの女に黒い覆面をかぶせていた。
「どちらがムヨルの女か、すぐにわかるわ」
ふたりをプールサイドに立たせるソニ。
そして、ムヨルが来るのを待つ。
ソニからの電話を受けて、ムヨルはプールに現れた。
「話したいことはいろいろあるけど、時間がないわ。
どちらがあなたの女なの?
長い孤独に落ちる前に、誰を憎むべきか知りたいの」
「おばさん、やめろ」
「だから教えて、誰を愛しているのか」
ソニはふたりをプールに突き落とし、ムヨルは必死で飛び込んだ。

(つづく)

そーだよねぇぇぇぇぇ、ジンさんが犯人のわけないじゃん!
いくら悪人を装ったって無理だよ~。
真に迫ってたけど、ムヨルを殴りながら涙目になっちゃダメだろ。

ここは、ムヨルが絶対にヒョンガ犯人だと認めたくない、認めない、という
感動的なシーンですね。
最後呆然としながらウンジェを助けるために彼を殴りますが、
やはりどこかで彼が犯人だとは信じられない。
そうでしょう、そうでしょうとも。


マンソクさんがホントに悪人なドラマが観たい。

視聴者にとっても、そりゃそーだ、な展開なので、
スヨン母もあっさり本当のことをばらします。
スヨン本人に、あんたの罪をかぶってつかまったのよ、と言っちゃうんですな。
ここはさすがの私も肩すかしをくらいました。
え?そんな簡単に言っていいわけ?
ドラマ的にここひっぱると、最初の頃の不倫疑惑みたいにぐだぐだになるから?
しかもスヨンも、記憶がないからといってあっさり引き下がりすぎ。
覚えてないけど絶対ドンスじゃない!と言いはる気概はないのか?

確かに、そんなことより、家政婦スニの最後のあがきの方が面白いのは事実。
ムヨルの、ジンさんへのまっすぐな信頼さえわかれば、
身代わり出頭が見え見えのジンさんのことはもうどーでもいい。

まったくもって、そんなことよりスニですよ。
今まで地味~な演技だったのが、ここで爆発!
いや、演技自体はこれまでと変わらず地味~ですよ。
別にヒステリックに叫んだりしないし。
そんな見た目じゃなくて、内面からにじみ出るサイコが炸裂。
かろうじて外郭だけは保っていた彼女も、ここで崩壊です。

ユニが引き金だわな~。
彼さえ現れなきゃ、もうちょっと違う展開になっていたはず。
そして彼さえ殺さなければ……。
(死んじゃってるよね、あれは)

ただ、彼女の気もちはわかる気がしますね。
いや、弱ってる男を守るのがいい、とか、頼られる自分が好き、とかじゃなくて、
「老い」に関する話よ……。

自分より、10も20も若い男を、
自分より、10も20も若い女と取り合う。
そんなん勝ち目があるわきゃないよな。
でも愛している。

愛しているのはかまわないの。
でも、こんなに醜く年老いた女が、若い男を愛してるなんて、
世間から見たらどう思われるだろうか?
気味が悪いだろう、そして当の男だって、嫌悪するに決まっている。
そういういろいろがたまりにたまって、彼女の愛はいびつな形で吹き出してしまった。
ムヨルを弱らせて、弱ったムヨルを庇護する自分でありたい。
若い彼が、年老いた彼女を必要とするのはそんな風に弱ったときだけなのだから。

もちろん、無理なアンチエイジングなんてバカバカしいと思いますよ。
人間は、年をとって円熟味を増していくわけで、
見た目が若く美しいことは、本質論じゃない。
ただねー、日本の社会では、若く、美しいことってとっても価値のあること、じゃないですか?
お隣韓国でも事情は同じ、もしくは日本以上かと思います。
欧米の価値観とは、ずれている部分がありますよね。
でもわたしだって、若くて美しいものは好きだし、すてきだと思います。
これは生物としては当たり前の感覚じゃないかな、とも思う。
ただ、それにこだわっておかしくなってしまうのはイヤだな。
ヤン・ソニみたいになりたくない、と思います。
自分だって一歩まちがえばそうなんじゃないかと思うと怖いわ~。

「イモ」とか「アジュンマ」としか呼ばれないのは、やっぱりさみしいかもね。
彼女はムヨルともっと親しくなりたかったから、なおさら。
友人でも恋人でもないから、仲間うちのパーティーに誘われたりはしない。
用がすんだら帰っていいよって言われる関係。
それでも、ムヨルの側にいられるんだから幸せだったはずなのに、
欲望がどんどんエスカレートしてしまったのね。

ユニは、若いから、傲慢な子だから、ソニの一番痛いところを突いてしまった。
まさか殺されるとは思ってなかったでしょうね。
彼も、貧しく寂しい少年時代をおくった悲しい青年だったのだけど、
世間を恨み、金持ちをうらやむことをやめなかった。
こんなにひねくれなければ、優秀な学生で将来だって安定してただろうに。
ムヨルから示談金だってせしめたんだし。
どうしてこれ以上、ムヨルを苦しめたいと思ったのかしらねぇ。
ユニの少年時代の子役が、今のユニとよく似ていて驚いたわ。

おばさんは案外体つきはスマートで、人をひきずったり縛ったり、
力仕事も楽々こなします。
プールで女ふたりを縛り上げるなんてお茶のこさいさいだぜ。
「長い孤独に落ちる前に……」って、逮捕されて投獄されるだろうことは覚悟してるみたいですね。
ムヨルはどっちを助けるかなー。
私はね、ジョンヒを助けるんじゃないかと思う。
ウンジェはほら、身体能力には長けてるわけだから。
ウンジェの底力を信じて、ジョンヒを救うんじゃないかな……。
そこで一時は気まずくなるんだろうけど、脚本家先生がなんとかしてくれるはずだ!

途中、ドンアとキム室長カップル対ウンジェとムヨルカップルになってて笑いました。
どっちの男が知的に見えるか対決!みたいな感じで。
どう考えてもムヨルたちに勝ち目はないのだけど、がんばるふたりがほほえましい。
そして奴らに勝ってもなんの自慢にもならないのに、
ドンアに尊敬のまなざしで見られて、上機嫌のキム室長がかわいい。


勝って当然……だけどね。

なかなか簡単にはハッピーエンドにたどり着かない筋書きで、面白いです。
最後の最後にきて、ほんとに面白い感じになって嬉しいです。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿