青い星に住む私

30半ばで娘を出産し、まさかの海外移住。
持病の上咽頭炎とつきあいつつ、ストレスフリーな毎日を目指す私的日記。

「子どもが可愛いと思えなかった」

2012-03-03 21:01:45 | PREGNANCY&BABY
女優の小雪さんが、子供について「最初の(産後)1ヶ月は疲れがひどくて、子どもが可愛いと思えなかった」といったそうです。


これを聞いた時、よくぞいってくれた!と、思いました。
私自身、同じような経験をしました


初めての育児。
極度の睡眠不足の中で、体も心も限界。
泣き続ける赤ちゃん。
泣き声が頭痛を誘う。
いつ泣きやむのかわからず。


どうして寝てくれないんだろう、どうして泣きやんでくれないんだろう。と、ひたすら悩みます。全身をこわばらせ、唇を震わせて泣く我が子をみると、「子供をこんなに泣かせる(=苦しませる)私は、母親失格なのではないか」と、落ち込みます。それ以上に、疲れ果てていて、赤ちゃんを放っておいてでも「寝たい」と思います。そして、益々そんな自分を責めます。


そういう状態になって、私は気づきました。子供を虐待する人と、私とを分けているのは、ただただ「助けてくれる人がいる」に尽きると。それはたまたま、「運が良かった=恵まれている」からで、私が虐待する人より人格的に優れているわけではないのだと。


芸能人や周囲の人は、「赤ちゃんは可愛い」「子育ては楽しい」といいます。でも、よくよく聞いてみると、「うちの子、本当に楽だよー」といいつつ、


「1ケ月の頃は、寝かしつけに4時間とかかかった」
「母親として失格だと思って泣いた」
「泣きやまないから、殴ってやりたい…と、思わずつぶやいた」


など、私と同じような経験をしているのです。
その苦労を乗り越えて、首が座り、コミュニケーションがとれるようになり、母親の後を追う…我が子を「可愛い」と思うということは、あまり語られていません。「うちの子、本当に楽だよー」だけを聞くと、「私の子は何で育てにくいんだろう」「私はなんで上手く育てられないんだろう」と、思ってしまいます。


赤ちゃんとは、死ぬほどの苦労と無常の喜びを与えてくれる存在。
後者だけではなく、前者ももう少し広く知られるようになれば、新米お母さんたちの精神的なダメージの少しは和らぐのでは…と、思います。


だから、マイナスの面も率直に語ってくれた小雪さんに、拍手を送りたいです。