聖書は、万物はすべての神の思い、その召しの通りに
動いていることを伝えていますが、
キリストの福音を信じてもらうためには、
その伝道のために人間が努力する前に、
神にお願いをしなければならない。
人間が努力しても人の心に信仰心は芽生えないので、
伝道の成功の秘訣は、神の憐みで、
未信者を救いに導いてくださるように祈ることが第一である
と韓国のクリスチャンは確信したのです。
そして祈りが聞かれたならば、必ず、聖霊が働き、
クリスチャンにしてくださるのだという聖書の原則に立ったのです。
ゆえに熱心に韓国のクリスチャンは
祈り、少年のような純粋な信仰をもって神の全能の力を信じた。
それが韓国の教会成長の始まりだったのです。
鈴木崇巨先生は、「韓国はなぜキリスト教国になったか」(春秋社・2012発行)
を書くにあたり、韓国の代表的な韓国教会の
指導者、神学者、聖書学者にインタビューされておられます。
Q・なぜ韓国のクリスチャンたちは早天祈祷会や徹夜祈祷会をするのか
すると全員が、
「なぜあなたはそのような質問をするのか分からない」と言われました。
つまり、「それはクリスチャンならば当たり前のことではないか」
という意味だったと鈴木先生は言います。
そして韓国のクリスチャンは、
早天祈祷会や徹夜祈祷会などに熱心に参加するのは、
キリスト信仰をもつ限り、当然のことなのだと答えてたといいます。
このような質問をした鈴木先生に対して、
「何とあなたの信仰は小さいの」といわんばかりだったと語ります。
ゆえに鈴木先生は、「韓国民の純真な心がそれをなしているのだ」
と理解されたのです。
1950年以降韓国のクリスチャン数の推移は下記の表の通りです。
年代 カトリック プロテスタント 総人口 クリスチャン割合
1950年 156,000 600,000 2000万 3.8%
1960年 430,000 1,500,000 2500万 7.7
1970年 788,000 3,193,000 3150万 12.6
1980年 1,400,000 7,180,000 3800万 22.6
1990年 2,400,000 11,880,000 4000万 35.7
2000年 4,071,560 12,000,000 4640万 34.6
2010年 5,200,000 12,100,000 4850万 35.7
この数字を見れば、1970年が大きな成長のポイントであることが分かります。
日本と比較すれば分かるのですが、
日本の教会は1970年代から下がり始め、1%を超えるたことは一度もなく、
現在、0.8または0.4%ともいう惨憺たる結果なのです。
このように40倍の開きの原因はいったい何なのでしょうか。
それは「祈りに尽きる」のです。
祈らないキリスト教会は教会ではなく、
祈りが消えたらキリスト教会は極度に衰弱し、消滅します。
それはキリスト教史2000年間の鉄則なのです。
日本のキリスト教会の多くが、少子、高齢化で無牧の教会は増加し、
風前の風前の灯なのは、ひとえに祈りの欠如なのです。