身の安全を求める断食も、聖書的なものです。
イスラエルの民は捕囚からイスラエルに帰還するのに
神の助けを必要としていました。
当時の旅路というのは非常に危険なもので、盗賊の集団に襲われ、殺され、
持ち物すべてを奪われる可能性もありました。
民を導いたエズラは旅の準備を整える際に、断食と祈りの期間を設け、
神の特別な助けを求めました。
ペルシヤ王に自分たちには、神の祝福があると伝えていたので、
兵士を借りるようなことはできなかったのです。
そして神はエズラの祈りに応えられました。
エズラ記
8:21 わたしはアハワ川のほとりで断食を呼びかけ、神の前に身をかがめ、
わたしたちのため、幼い子らのため、また持ち物のために旅の無事を祈ることにした。
8:22 わたしは旅の間敵から守ってもらうために、
歩兵や騎兵を王に求めることを恥とした。
「わたしたちの神を尋ね求める者には、恵み溢れるその御手が差し伸べられ、
神を見捨てる者には必ず激しい怒りが下ります」と王に言っていたからである。
8:23 そのためにわたしたちは断食してわたしたちの神に祈り、
祈りは聞き入れられた。
ダニエルは獅子の穴に放り込まれた時、
ダリヨス嘔吐ともに断食して守られるように祈りました。
それに応答して、神は御使いを送り、獅子の口を閉ざすことで、
ダニエルの命を守られました。
ペルシャ王宮に仕えたエステルは、ハマンによってユダヤ人が滅ぼされ、
持ち物をすべて奪われそうになった時、
3日間の断食をペルシヤのすべてのユダヤ人に呼びかけました。
エステル記
3:13 急使はこの勅書を全国に送り届け、第十二の月、すなわちアダルの月の十三日に、しかもその日のうちに、ユダヤ人は老若男女を問わず一人残らず滅ぼされ、殺され、絶滅させられ、その持ち物は没収されることとなった。
4:13 モルデカイは再びエステルに言い送った。「他のユダヤ人はどうであれ、自分は王宮にいて無事だと考えてはいけない。
4:14 この時にあたってあなたが口を閉ざしているなら、ユダヤ人の解放と救済は他のところから起こり、あなた自身と父の家は滅ぼされるにちがいない。この時のためにこそ、あなたは王妃の位にまで達したのではないか。」
4:15 エステルはモルデカイに返事を送った。
4:16 「早速、スサにいるすべてのユダヤ人を集め、私のために三日三晩断食し、飲食を一切断ってください。私も女官たちと共に、同じように断食いたします。このようにしてから、定めに反することではありますが、私は王のもとに参ります。このために死ななければならないのでしたら、死ぬ覚悟でおります。」