ばらくてブログ――おうたのかいオブさんのおおばらブログ――

おうたのかい作曲・歌唱担当オブさんが、日々のあれこれをてきとうに綴る、まとまりもとりとめもないいかがわ日記

【ブログでインフォメーション】新潟県高校文芸コンクールの審査会が開催されました。

2018-11-20 22:36:27 | Weblog
 11月19日(月)、新潟県高校文芸コンクール審査会が、新潟県高文連文芸専門部事務局校の新潟東高校で行われ、各部門(小説・詩・短歌・俳句)の入賞者が決まりました(後日事務局から各マスコミへ連絡します)。
 私も小説部門の3人の審査員の一人として、作品審査を行いました。結果、入賞者は7人の枠で4人にとどまりましたが、数年ぶりに優秀賞(賞は、上から優秀賞・奨励賞・入選の順です)を選出することができました。まあ、過去の優秀賞作品と比較すればかなり甘めの評価ではあるのですが、それでも、高校生らしい熱い思いと勢いとがあふれる、みずみずしい内容はとても魅力的でした。
 応募校数・作品数は、すべての部門で、残念ながら10年ほど前のピーク時と比較すると半分〜3分の1程度に減ってしまい、その中できらりと光る作品を見つける、というのはなかなかの苦行です。それでも、文学を愛する県内高校生が送ってきた作品を、審査員は真剣に読み込み、評価しています。
 常にマスコミに華やかに取り上げられる運動部や吹奏楽部などと違い、今の文芸部は、高校部活動では常に地味で目立たない「日陰」の存在のように思われています。実際、文芸部のある高校は県内高校数の半分以下(ひょっとして3分の1くらいか)で、しかもマンガ研究会や美術部などと抱き合わせとなってしまっているところも多くなっています。それでも、作品を懸命に創作し、きちんとした評価を受けたい、と応募してくる文芸部員や文学を愛好する高校生の皆さんに、私は心からの敬意を表しています。
 私も長く文芸専門部にかかわっている立場で、文芸部員の生徒さんにお話をする機会をいただくことがあります。そこでよく言うのは、「スポーツは、やがて止めなければならない時が来ることが多いが、文芸は、死ぬまで続けることができる素晴らしい取り組みだ、ぜひ、一生の趣味として継続してほしい、そして、この中から一人でも、文学で名を上げる人が出てきてほしい」ということです。
 今の文芸部は、ともすると「オタク趣味の人間の集まり」などと思われ揶揄される、などということもあります。しかし、世の中、実はあらゆるところで「文学・文章」が生きて使われています。映画やTVドラマの脚本、広告のキャッチコピー、新聞や雑誌の文章、などなど。私たちが「言葉・文章」を使ってコミュニケートする存在である以上、文章表現は絶対に廃れることはありません。
 そういう意味で、文章は、読めればいい、というものではない。それを書く人の「こころ」が現れるものだと思います。文芸を志す高校生は、そういう意味で、小説や詩、短歌や俳句を作ることで自分の心を磨いているのだ、とも言えます。
 実は私も、高校時代は文芸部員でした。そこで、ヘッタクソな小説(らしきもの)を書いていました(そのあれやこれやは、このブログの初期のころの「顧問エッセイ」をご覧ください)。だからこそ、あえて地味でオタクじみた文芸の世界でがんばっている高校生を、私は心から応援したいと思うのです。