ばらくてブログ――おうたのかいオブさんのおおばらブログ――

おうたのかい作曲・歌唱担当オブさんが、日々のあれこれをてきとうに綴る、まとまりもとりとめもないいかがわ日記

シロウト考え休むに似たり(15) 教育の政治的中立について考えちゃったりする

2016-07-24 19:46:11 | シロウト考え休むに似たり
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 7月上旬からひどい夏風邪をひき、ずっと体調が悪い状態でしたが、最近になり、ようやく回復してきました。夏は好きな季節なので、なんとか元気を出していろいろやっていこうと思っているところです。
 てなわけで、久しぶりのブログ更新は、「シロウト考え」の第15回。「教育の政治的自由」を考えようと思います。


 自民党が、学校での教員の授業で、いわゆる「政治的中立」を逸脱している事例があったら教えてね、というフォームを党のHPにアップしたところ、たった1か月で結構な数の密告が寄せられたそうで。この件については、自民党さん、よっぽど教員を信用していないというか、「悪の結社・日教組」の教育支配、などというイメージを強烈に抱いていることがたいへん良くわかる、という意味でおもしろいですね。

「悪の結社・日教組」という幻想を、自民党の皆さんはまだお信じで?

 しかしまあ、普通に考えればわかると思いますが、そんな偏った思想をむき出しで授業を行う教員が、どれほどいるというのでしょう。少なくとも私は、日教組が超強かったとされる1970年代に小学校から高校までの学校生活を過ごしましたが、そんな先生はいなかったと記憶しています(新津出身の友人たちの中には、政治色の強い授業を受けた、という人もいますので、そういう教員もいたかもしれないですが、それは当時でもかなり少数派だったのではないでしょうか)。いわんや現代の教員に、そんな極端というか「空気」を読めない人はまずいない、と言ってもいいと思います(自らの「思想信条」にかかわる意見表明を、むき出しの形で生徒さんたちに示すようなやり方は、昔の左翼の言い回しにいう「革命的警戒心」がまったくない、ということでもありますからね)。
 だいたい、自民党の皆さんや「自称保守派」の皆さんが蛇蝎のように忌み嫌う日教組、今の組織率は25%くらいですよ。日本全国、管理職を除く教員の4人に1人しかいない。しかも、組織率が高くてしっかりしている日教組加盟の組合の運動や方針はだいたい保守的で、日教組の中でも「右派」に位置していますし、「たたかう」組合を標榜しているところはだいたい組織率がとても低くなっています。日教組本体も、極端に反政権な組織方針なんて全く打ち出していません。だから自民党や「保守派」の皆さん、日教組なんぞ、実質的には何の力も持っていないのですよ、現実は。ですから、変な妄想は抱かずとも大丈夫ですとも。

政党=「パーティー」が政治的中立を言うことのおかしさ

 佐藤優さんがご著書で、「政党=パーティー」というのは、思想・信条や政策を同じくする人たちが集まって作るもので、偏りのない政党などあり得ない、という趣旨のことを書いていて、私はその指摘を大変納得しました。つまり、政党自体、初めから十分に偏っているわけですし、当然ながら自民党だって外から見れば、全く中立でも何でもない。その自民党が行う教育批判も、当然ながら偏っているわけです。
 これはもう多くの人がすでに指摘していますが、自民党さんの政策に沿った見解を「正しい」として授業で展開している教員がいても、自民党さんは絶対に批判なんかしないことでしょう。自分たちに都合のよい「政治教育」はOKで、自分たちに批判的なそれは許せない、という思いを、ここまでロコツに表明しちゃう自民党、昔の鷹揚だった自民党からは、相当離れたところに立っているようです。というか、今の自民党って、本当に自民党なんでしょうか。だって、国民の「自由」や「民主」主義が大嫌いなんですもん。自分たちに逆らう連中の「自由」や「民主主義」なんぞ認めないという考えなのですね。選挙の街頭演説のときにアベ首相が、自分を批判するプラカードを持った人々に向かって「そんなことをして皆さん恥ずかしくないんですか」という恥ずかしいことを言ってたのをTVで見ましたが、そういうことなら納得です。

「中立」な政治教育のやり方とは?

 今は、選挙権年齢が18歳に引き下げられたのに合わせて、各学校でも「主権者教育」が行われています。では、政治的に中立な主権者教育の授業は、どうすればいいのでしょう。で、私は、こんなふうにやったらどうだろうと考えました。「私の支持政党は○○党だ。その理由は△△だからだ。しかし、それが正しいとは限らない。絶対に正しい政策や理想というのはこの世には存在しないからだ。他の先生方や皆さんの保護者には、当然私と違う意見の方もいる。そういう人たちのお話も聞きながら、皆さんで自分の考えに合った政治家を選んでもらいたい」。
 私は、これなら問題ないのでは、と思うのですが、自分の考えを表明している時点で、もうダメですかね。でも、ここで言いたいことは、「世の中にはいろんな人がいて、多様な意見がある。それをよく吟味して、自分にとってよいと思う政策を提案している政治家を選ぼうね」ということなんですが、やっぱりダメかな。自民党にチクられて、叱られたり処分されたりクビになったりしちゃうかな。皆さんのお考えも、ぜひおうかがいしたいと思う今日このごろです。

シロウト考え休むに似たり(14) 「信仰」としての原発推進について考えちゃったりする

2016-07-04 22:39:05 | シロウト考え休むに似たり
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 東京電力の新潟県限定のCM、各方面から批判されてますねえ。先月の朝日新聞でも取り上げられてました。にもかかわらず、件のCMは未だに各テレビ局で放映され続けてます。何が何でも原発再開をめざす東電の「腹のくくり方」が感じられます。
 あのCMでは、マジメそうな東電社員の皆さんが、「万が一」の事故が起きたときのために、一生懸命さまざまな作業をやっている映像を流しつつ、「福島第一原発のような事故を二度と起こさない決意で……とりくんでいます」というナレーションが流れます。ここで私が注目するのが「決意」という言い回しです。
 「決意」って、つまり心構えというか、精神論ですよね。


事故を起こさない「決意」はしてるけど、それでもダメならゴメンなさい、ということか

 ということは、論理的には、このようなことになるような気がします。
 「私たちは、原発事故を二度と起こさないように決意し、日々、想定しうる最大の災害等に対処するため、できる限りの努力をしています。が、その想定を上回る事態が出来したときは、もう私たちにできることはありません。だから、そうなったら、もはや私たちの責任ではありません」。
 これは東電だけのことではなく、活断層や火山がすぐ近くにある川内原発を再稼働させた九州電力や、川内原発と同様に、すぐ近くに活断層が通る伊方原発を持つ四国電力、高浜原発の廃炉期限延長を狙う関西電力、ひいては全国の電力会社が共通して考えていることでしょう。
 原発立地は、幸運にも事故を起こさなかったとしても、廃炉後も強烈な放射能のために、人間がほぼ永遠に立ち入れない「禁足地」となってしまうわけですから、「便利なものにはリスクはつきもの」などといった浅薄なリスク論で片づけられるものではありませんし、そもそも、私たちはすでに、福島の破局事故を経験してしまったわけです。あってはならないことですが、ミサイル等で狙われたら、実際上対処のしようがないとも言われていますし、上から降ってくるもの、例えば航空機の墜落などには耐えられないそうです。そんなヤバイものに頼らなくても、安全で低リスクの自然エネルギー発電も、実は十分に商業ベースに乗る成熟技術となっています(これは飯田哲也さんのお話を参考にしています)。にもかかわらず、電力各社はなんでこんなにも原発を維持したいのでしょう。

原発推進=「祟り神信仰」なら腑に落ちる

 ここまで考えてから、私は、ふと、このようなことに思い至りました。
 原発を推進したい、と考えている電力会社や関係者は、事故を起こしたときの取り返しのつかない事態や科学的・技術的な限界といったものとは関係なく、いわば「信仰」の対象として原発をとらえているのではないか。そしてそれは、古来からの日本人の宗教的伝統の一つである「祟り神」信仰なのではないか
 菅原道真を祀った天神さま(天満宮)を代表として、日本人は、人々に災いを為すさまざまな事象(を引き起こす祟り神)を、怒りを静めつつその神威の恩恵=御利益を得るため崇め奉り、人々から寄進を募って立派な社を築き、神の御利益に感謝し讃える祭りを行ってきました。その延長線上に原発も存在している、と考えると、いろいろ腑に落ちるのです
 御利益(この場合は莫大なエネルギーと売電収入)を得るために多大な寄進(つまり原発を運転するための税金や会社の予算の投入)を募り、立派な神殿(原子炉や原発建屋)を築き、御利益の部分だけを大きく喧伝してその「信仰」を社会に広く伝えていく。原発を推進する人々は、そのような心性を持っているのではないか、とわたしは考えるに至りました。

原発「信仰」は、21世紀の「邪教」なのではないか

 原発推進が「信仰」だとしたら、原発を推進する人々にその危険性を指摘したり、未来の人々に対する無責任な態度であると論難しても、それはほとんど無意味なことになります。何しろ、「宗教的心性」を、その信仰を持たない人間が外側から変えることは、たいへん難しいことですから。
 もちろん、どんな神を信仰しようが、それが他人の迷惑になりさえしなければ、べつにかまいません。日本における「祟り神」の皆さまは、基本的に日本の風土に即した自然神ですから、少なくともお怒りになったとき、放射能をまき散らして広い大地を永遠に破滅させるような恐ろしいマネまではしません。しかし、原発の持つ危険性の取り返しのつかなさたるや、その微々たる御利益などはるかに上回ります。そういうヤバイ物件を「ご神体」としてあがめ奉る「原発教」は、果たして私たちがその存在を認めてよいものなのでしょうか。


 諸星大二郎さんの漫画で、日本の某国際空港には、人々の目に触れないところに神社があり、そこには、選ばれた社員が高給と引き替えに神官となり、日々飛行機事故が起こらないよう祈りを捧げなければならず、神官がそのことに疑問を持ったりしたときには必ず飛行機事故が起こる、という筋の作品がありました(とり・みきさんにも同様の作品があったと思います)。それと同様なことが、現実の原発にしっかり在る、という事実に、私は驚きます。
 19世紀の産業革命以来、科学技術は飛躍的進歩を遂げ、非科学的な迷信や信仰はすっかり影が薄くなったと思っていましたが、実際には、21世紀の今日でも、そういった心性はしっかり生き残っている。しかも、その心性は、最も強大なエネルギーを生み出してくれる引き替えに、最も恐ろしい災厄をもたらすものを扱う、最高の技術を発揮すべき電力会社に強く残っている。そういう意味で、電力会社や経済界、そして有力政治家たちが厚く信仰する「原発教」は、人々を「滅びへの道」へと導く「邪教」なのではないか、と不安に思う今日このごろの私なのです。

ばらだるまインフォメーション 5月後半〜6月にいろいろ取材しました

2016-07-03 17:16:43 | Weblog
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ばらだるま2号の特集の編集のため、5月下旬〜6月は、編集人がいろいろ取材活動を行いました。
◎5月29日に、まちづくり学校主催の、「ブラニイガタ@2016新潟市大江山」に参加しました(オブナイ参加)。
 最高標高約13メートルの大江山砂丘を、約20人の参加者と共に歩きました。



◎6月9日に、編集人3人が、特集取材のため、山の下を歩きました(ムライ、のざわ、オブナイ参加)。
 この日は時折強い雨が降るあいにくの天気でしたが、面白い商店や地形などを見ることができました。
 また、昔風の喫茶店にお邪魔し、昔風の濃くておいしいコーヒーをいただきました。


◎6月18日、特集取材のため、路地連新潟主催の物見山歩きに参加してきました(オブナイ参加)。
 最高標高約29メートルの物見山とその周辺を、約15人の参加者とともに歩きました。


 今年秋の発行をめざし、編集人一同、ゆるゆると取材をすすめております。読者の皆さまには、ごゆっくりとお待ちいただきたいと思っております。