「慈悲の瞑想」にフルバージョンがあります。経典でお釈迦様が慈悲について語られたことを参考にスマナサーラ長老がまとめられたようです。じっくり読むと、心に響くフレーズがみつかると思います。
○ 私は幸せでありますように
・私は幸せでありますように。
・私のこころに現れる悩み、苦しみが徐々に消えていきますように。
・怒り、嫉妬、憎しみの感情は人のこころを苦しめます。
・苦しみである怒り、嫉妬、憎しみが、私のこころに起こりませんように。
・怒り、嫉妬、憎しみの妄想を育てないように努めます。
・私の思考が慈しみの思考になりますように。
・私は「物事が常に変化して消え去るものである」と観察します。
・私は過ぎ去った出来事に囚われないように精進します。
・私は将来のことに執着して悩まない、不安にならない人間になります。
・私は今ここで、するべきことに集中します。
○ 私に、他者に対する慈しみの気持ちが現れますように
・私に、他者に対する慈しみの気持ちが現れますように。
・他者に対して、優しいこころで対応することができますように。
・私のこころに、他を差別する気持ちが現れませんように。
・苦しい状況に遭遇しても、忍耐することができますように。
・私のこころが、常に平安でありますように。
・私のこころの汚れが、徐々になくなりますように。
・私に、ありのままの事実を発見することができますように。
・私に、真理を発見する智慧が現れますように。
・私に、一切の現象に対する愛着がなくなりますように。
・私に、悟りの光が現れますように。
○ 全ての生命は兄弟
・私は、全ての生命が私の兄弟であると思えるように精進します。
・私は、全ての生命と私が平等であると思えるように精進します。
・私は、全ての生命の幸福と繁栄を期待します。
・私は、生命の間で調和が保たれるように精進します。
○ 私は釈尊の言葉を念じます。
・私は、釈尊の言葉を念じます。
・無始なる輪廻のなかで、私の母でなかった生命はいません。
・無始なる輪廻のなかで、私の父でなかった生命はいません。
・無始なる輪廻のなかで、私の兄弟ではなかった生命はいません。
・無始なる輪廻のなかで、私の子供ではなかった生命はいません。
・無始なる輪廻のなかで、私の友人ではなかった生命はいません。
・釈尊の戒めを尊んで、一切の生命に慈しみの気持ちを抱きます。
・すべての生命は私自身の父・母であると思います。
・すべての生命は私自身の兄弟であると思います。
・すべての生命は私自身の子供であると思います。
・すべての生命は私自身の友人であると思います。
・すべての生命は私自身の家族であると思います。
・すべての生命は幸福でありますように。
○ こころは空気のように
・空気と空気が何の対立もなく一体になるように、私の慈しみの気持ちが、すべての生命のこころと一体になりますように。
・水と水が何の対立もなく一体になるように、私の慈しみの気持ちが、すべての生命のこころと一体になりますように。
・太陽の光が、地球の隅から隅まで照らすように、私の慈しみの光が、すべての生命のこころをさまたげ無く照らせるように、制限無く、慈しみを育みます。
・東・西・南・北・上・下という六方に住む生命に対して、無限に、とどまること無く慈しみを育みます。
○ こころは大地のように
・大地は、如何なる清らかなものを捨てても、如何なる不浄なものを捨てても、喜ぶことも嫌がることもありません。
・私も、他の生命の賞賛・非難などを受ける時は、大地のようなこころを保ちます。
・生きとし生けるものが幸せでありますように。
○ 皆、業を相続します
・全ての生命は、自分の業を相続します。
・自分の業に管理されて生きています。
・各生命が受ける幸不幸は、その生命の業の力によるものです。
・ですから、私は私より豊かな人を見るたびに、過去に善行為をした人であると思い、喜びを感じます。
・私より不幸に思える人を見ると、生命は無明のせいで罪を犯すのだと理解し、自分が罪を犯さないようにと気をつけます。
・不幸に陥っている生命に対して、憐れみの気持ちを抱きます。
・協力する、助ける気持ちを起こします。
○ エゴの錯覚
・「私は他より優れている」と感じることは高慢です。
・「私は他と同等だ」と思うことは同等慢です。
・「私は他より卑しい存在である」と思うことは卑下慢です。
・慢とは、私のエゴの錯覚から起こるのです。
・私は、エゴの錯覚がこころに現れないように、と精進します。
・私は、慢により現れる対立・悩み・争いから離れるように、と精進します。
○ 苦しむ世界で苦しみなく
・世界は欲によって苦しんでいることを観察して、私は欲を控えることに精進します。
・世界は怒りによって苦しんでいることを観察して、怒りのないこころで生きるように精進します。
・世界は嫉妬によって苦しんでいることを観察して、嫉妬のないこころで生きるように精進します。
・世界は恨みによって苦しんでいることを観察して、恨みのないこころで生きるように精進します。
・世界は物惜しみによって苦しんでいることを観察して、物惜しみのないこころで生きるように精進します。
・世界は自我を張るから苦しんでいることを観察して、自我を張らないこころで生きるように精進します。
・世界は見栄を張るから苦しんでいることを観察して、見栄を張らないこころで生きるように精進します。
・世界は一切の現象は無常であると気づかないので苦しんでいることを観察して、一切の現象は無常であると認めて生きるように精進します。
・世界は一切の現象は苦であると気づかないので苦しんでいることを観察して、一切の現象は苦であると認めて生きるように精進します。
・世界は一切の現象は無我であると気づかないので苦しんでいることを観察して、一切の現象は無我であると認めて生きるように精進します。
・私のこころに悩みが起こりませんように。
・私のこころに苦しみが起こりませんように。
・私のこころは平安でありますように。
・私のこころに安らぎが現れますように。
・私に悟りの光が現れますように。
・カンティー パラマン タポー ティティッカー(Khanti paramam tapo titikkha)
・忍耐と堪忍は最高の修行であります。
・ニッパーナン パラマン スカン (Nibbanam paramam sukham)
・涅槃は究極の幸福であります。
○ 慈しみの拡大
・私の上の方向に住んでいるすべての生命、
・私の下の方向に住んでいるすべての生命、
・私の前の方向に住んでいるすべての生命、
・私の右の方向に住んでいるすべての生命、
・私の後ろの方向に住んでいるすべての生命、
・私の左の方向に住んでいるすべての生命、
・幸福で、安穏でありますように。
・怒り、憎しみ、恨みから自由になりますように。
・互いに慈悲喜捨の気持ちで接しあえますように。
・願いごとが叶えられますように。
・こころの汚れが徐々になくなりますように。
・すべての生命に、苦しみを乗り越えることができますように。
したっけ。
ここは人間界なので・・・^^;
自分の慈悲の心を育てることが大事なのだと思います。
少しずつでも、慈悲の心が広がればいいですね。^^