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慈しみの実践 4種類の正しいアプローチ(経典解説シリーズ4 アルボムッレ・スマナサーラ著より)

2020年01月13日 | お釈迦様

慈しみの実践とは、具体的には
「慈しみについて理解し、慈しみの念をもつこと」だと理解してます。(念とは今の心)

 

「慈しみ」「慈悲」とは何ぞやですが、意味があいまいな「愛」とは違います。

他の生命に対する自分の正しいアプローチ


具体的には4種類あります。

①メッター(友情):一切の生命に友情の気持ちを実践する

生命は仲間であって、敵でも味方でもない。一切のグループをつくりません。
昆虫も、動物も、人間も、神々がいるとするならば神々も、同じ仲間です。
皆、自分の友達です。

②カルナー(抜苦):一切の生命に対して憐れみ(抜苦)を持つ

生命が何か苦しんでいたり困っていたりすると、「ああ、なんとかしたいな」とか「助けてあげたいなあ」などと思う気持ち。
「生命たるものは必ず悩み苦しみがある」とわかる。
解脱に達している方々も、まだ肉体を持っているのだから肉体の悩み苦しみはあるのです。


③ムディター(随喜):一切の生命に対して喜びを感じる

元気に明るく頑張っている生命を見て、「よかったね」という気持ちを抱く。
他の生命を観察する時、そこに自我を被せないこと。
(「自分」と比べない)

④ウペッカー(平等):一切の生命に対して「平等心」を持つ

誰だって一生懸命、生きようとする生き物に過ぎないのだとわかる。
批判することも、賛嘆することもできない。

すべての生命は、生まれて、その生命に適した生き方をして、老いて死ぬだけ。
かわいそうだと思える生命も、羨ましいと思える生命もいない。
一切の生命に対して、冷静・平常の心を保つように努力する。

 

自分に実践しやすい項目を選べばいいそうです。
「慈経」はメッター慈の実践の仕方を紹介しています。 

慈しみの実践を世界の多くの権力者、政治家の方たちも実践されれば、世界はよりよくなるのではないかと思います。批判忖度脅し制裁駆け引きなどの外交の前に、慈しみの心の実践。慈しみの外交を。 

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