オータムリーフの部屋

残された人生で一番若い今日を生きる。

ネイサンチェン

2018-02-18 | 日記
羽生の金メダル連覇の快挙で日本中が沸き立っている。しかも宇野が銀と言うダブル受賞だ。
 
怪我を乗り越えての連覇、技術、芸術性ともに金メダルのふさわしい羽生の受賞はフィギュアの歴史を塗り替え、新たな伝説になるだろう。
 
しかし、最強のライバルと言われていたネイサンチェンのSPでの大乱調は世界を驚かした。しかも、続くフリ-で4回転を5回も成功させ、羽生を上回る高得点で5位に浮上したのだ。
 本人の弁では、「米テレビ局から今大会の“主役”と脚光を浴びたことに大きなプレッシャーを感じていた」と言う。
 実況したNHKアナウンサーが「前回の浅田真央さんを思い出すよう」と、ソチ五輪のフリーで完璧な演技で巻き返した浅田真央さんの演技を引き合いに出すほどだった。渾身のガッツポーズを炸裂させ、フリー自己ベストを更新した。「正直、ショートプログラムは厳しいものになってしまった。順位が低かったのでプレッシャーから解放された。もう1位争いをしていると感じることはできなかった。氷上で自分らしく楽しむことにした。観客のために演技して、五輪の経験を味わうことだけを考えました」と語ったという。
 
 IOC(国際オリンピック委員会)に巨額の放映権料を支払っている米NBCは大会前の告知で、今季無敗の18歳の“4回転の貴公子”をプッシュ。過剰な露出が、重い足枷になっていたという。
 
イケメンの天才、ネイサンが神経質にもプレッシャ-につぶれたとは信じられなかった。そこで彼のプロフィ-ルをネットで調べてみることにした。
1988年、父が渡米し、科学の博士号を取得。母は、医療系の通訳。
3歳でスケートを始め、バレエや体操、ピアノといった習い事もさせられていた。特に10代半ばまで続けていた体操の経験から来る空間認識能力、体幹、力の使い方は、軸のぶれない回転を生み出し、ジャンプやスピンに大いに役立っているという。
 
シーズン全戦全勝で迎えた平昌オリンピックの団体戦では、SPで滑走するも全てのジャンプでミスが出てしまい10人中4位。続く個人戦でもSPで全てのジャンプを失敗し、17位発進とメダルは絶望的となった。しかし、FSで4回転ジャンプ6回に挑戦し、うち5本を成功させ、215.08点を叩き出して合計5位入賞となった。尚、このFSで叩き出した技術点127.64点は、技術点としては歴代1位である。
5種類の4回転ジャンプ(トウループ、サルコウ、ループ、フリップ、ルッツ)を飛ぶことができ、試合でも1つのFSで4種類を成功させる程の精度を誇るが、アクセルジャンプを苦手としており、大半の男子選手はFSでは3Aを2回飛ぶ構成にしているが、ネイサン・チェンはそれを1回に減らし、その分4回転ジャンプを増やす構成にする。
 
5種類の4回転ジャンプを跳び、羽生結弦選手の最大のライバルとも言われるネイサン・チェン選手が、ロシアのメディアからの取材で、羽生選手に対する意外な思いを語っていた。
羽生がひどいミスをしなければ、羽生選手に勝てる人はほとんどいない。そんななか、GPロシア大会でチェン選手が羽生選手に勝てたことについてどう思うかと記者に尋ねられた。
「羽生選手の難易度の高いプログラムに勝った時には、自分が目的に向かって正しい道に進んでいると感じた。フィギュアスケート選手は皆、羽生選手に大きな恩義を感じている。羽生選手がどう滑り、どんな仕事をし、どれほど競技に没頭しているか。また、フィギュアスケート競技自体がどうあらねばならないのかを見ることによって、もっと羽生選手のようになろう、もっとよくなって前進しようという新しいモチベーションが生まれる。」
 
 羽生選手を「恩義」という言葉を使うほど、スケート界を牽引する偉大な存在として目標にしているのだ。
 
ネイサン・チェン選手の今後の進路もハイスペックだ。
医者家系に生まれ育っているのでやはり医者志望のようだ。
SAT(大学進学適性試験)で数学満点、超難関校のスタンフォ-ド、ハ-バ-トなどに願書を出す予定とか!!
 
5年後について聞かれた時に来期の成績次第と答えたようで、メダルを取ったらそのまま引退もあったかもしれない。後4年、学生アスリ-トとして、彼の切れのある演技を見ることができるのは嬉しい。
2002年ソルトレイクシティーオリンピック、フィギュアスケート女子シングル金メダリストのサラ・ヒューズも当時17歳。その後、医大を目指してフィギュアスケートを引退、お医者さんになったそうだ。
 
20代で人生の頂点をきわめても、なお自分の可能性を探求する人生をネイサンは目指そうとしているのだろう。
 

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