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シリア反政府勢力:化学兵器暴発を認める

2013-09-08 | 政治

ラマダーン中は特にみんなが優しくなる。動物にもごちそうがふるまわれる。

Rebels’ Admit Responsibility for Chemical Weapons Attack という記事は海外のネットで既にかなり拡散している。

ダマスカス郊外のゴウタ地区にいるシリアの反政府グループはAP通信のデイル・ガヴラク[Dale Gavlak]に先週の化学兵器事件の責任は自分たちにあると認めた。事件はサウジアラビアによって供給された化学兵器の操作を反政府グループが誤って暴発させた事故の結果であるという。

 反政府グループ要員の父親であるアブ・アブデル・モネイムも「息子は二週間前に来て、運搬するように言われている兵器について、興味を示していた」と語り、管のような形をした大きなガスボンベみたいなものだったと語った。
 アブデル・モネイムによれば、この兵器はトンネルの中で爆発し、息子を含めて12人の反政府勢力の者たちが犠牲になったという。

 反政府グループは化学兵器を取り扱うに際して充分な訓練は受けておらず、それが化学兵器であることも知らなかった。「我々は兵器にとても興味があった。そしてまずいことに、兵器の扱い方を間違ったものがいて、爆発を引き起こしてしまった。」とある戦闘員は語った。 彼の話は別の女性要員の話とも符合する。「兵器が何か、どう扱うかなどは知らなかった。我々はそれがまさか化学兵器だとは思わなかった。」
 
 「ゴウタ地区の医者、住民、反政府側要員とその家族らとのインタビューを行った。人々は、反政府グループの者たちがサウジアラビアの情報長官であるバンダル王子から化学兵器を受け取ったということ、その者たちによって致死性ガスによる攻撃が行われたと考えている。インタビューに応じた12名以上の反政府戦士らは、彼らの給料はサウジ政府から出ていると言っていた」とガヴラクは内部告発サイトに書いている。

 デイル・ガヴラクはAP通信の中東特派員を20年間やってきており、BBCニュースに記事も書いている。この話が最初に掲載されたウェブサイトである Mint Pressは膨大なアクセスがあり、現在はダウンしていると言う。ミントプレスは、ミネソタ州ミネアポリスのオンラインニュース配信サイト

 サウジアラビアが反政府グループに化学兵器を供給しているという話は、サウジがシリアのアサド大統領への支持をやめなければ、来年のソチでの冬季オリンピックにテロ攻撃を仕掛けるとロシアを脅したことを考えれば、驚くべき話ではない。

 ロシアのウラジミール·プーチンとサウジ王子バンダルビンスルタンの8月初めに行われた密室会議の写真と筆記メモが漏えいした。
リークされた情報によると、サウジアラビアの諜報員は、今後もロシアがシリア支援を続けるなら、2014年の冬季オリンピック開催中にテロ攻撃を実行すると示唆しロシアを脅迫したようだ。
 ロシアが彼らに協力しアサド政権が倒れたなら、その見返りに、彼らは、シリアにあるロシア海軍基地を守ることをロシアに約束した。さらに世界の石油市場を共に支配し、ロシアのガス契約を保護する提案をしたと言う。
 「冬季オリンピックを攻撃する恐れがあるチェチェン武装勢力は我々が支配している。現在、チェチェン武装勢力(テロリスト)はシリアに潜伏しており、我々の思い通りに動いている。彼らは我々には何も抵抗できない。我々はシリア政府を倒す手段として彼らを使っているのだ。全ての反シリア諸国はアメリカから十分な支援を得ている。」と伝えた。
 これに対するプーチン大統領の応答は「ロシアは、あなた方が10年前からチェチェン武装勢力を支援していたのは分かっている。しかし、今回、あなた方がそのことを正直に伝えたことと、世界的なテロリストと戦うという我々の共通目的とは完全に矛盾している。 我々は、原理原則に従い、友好関係を築くことを望んでいる。アサド政権に対するロシアのスタンスは絶対に変わらない。シリア政府はシリア国民の最高の代弁者であり、人の肝臓を喰ってしまうような残虐な反逆者(反政府側)の代弁者ではない。」と伝えた。
漏洩文書は宣伝目的のため、ロシアの諜報によって脚色された可能性はあるもののまったくの捏造とは考えられない。

 また盗聴された情報によると、化学兵器爆発数時間後に、シリア国防省がシリア化学兵器課に問い合わせする電話を何度もかけてパニック状態であったということもネットで報道されている。それはアサド大統領が命令したものではなかった、という状況証拠にもなる。

 アメリカはどんな証拠を持っているのだろうか?確証があるなら、速やかに公表すべきだろう。

 トルコ、あるいはヨルダンでアメリカや一部のヨーロッパ諸国は軍事会社を使い、反シリア政府軍に対して化学兵器の扱い方を訓練していたとも伝えられている。そのヨルダンでCIA工作員やイスラエルの特殊部隊員から特殊工作の訓練を受けた部隊がシリアへ潜入したとも言われ、8月17日には250ないし300名、19日には300名が入り、ゴウタを通ってダマスカスへ向かったとする情報もある。
 バンダル・ビン・スルタン[Bandar bin Sultan bin Abdul Aziz al-Saud]長官が現在のポストに就いたのは昨年7月。1983年から2005年まで駐米大使を務めていた。この間、アフガニスタンを中心とする工作でサウジアラビアはアメリカやイスラエルと連携し、諜報工作に深くかかわっていた。9・11攻撃の直後にジョージ・W・ブッシュ政権はアル・カイダの犯行だと断定し、アル・カイダと敵対していたイラクを先制攻撃した。最近ではリビアやシリアで体制転覆プロジェクトの手先としてアルカイダを使っている疑いもある。そのアルカイダにビン・スルタンは大きな影響力を持つ。9・11を含めて国際社会には謀略が渦巻いている。諜報工作のプロ、アメリカの言うことなど素直に信じることができない訳がここにある。
 
 戦争が始まれば、ロシアはサウジの油田地帯の施設を狙うかもしれない。ペルシャ湾が戦場になると、タンカーはホルムズ海峡を通過できなくなり、石油の価格は青天井になる。このような事態を避けるためにも、欧米の各指導者はアメリカを説得すべきである。深刻な影響を受ける日本が国益を考えるならば、シリア空爆支持などとんでもない話だが、日本の政治家には考える力がない。
 生命体とも言える地球が、馬鹿な人類の存続を嫌うように大災害を起こす予兆がある今日、人類は自分の手で地球を汚し、生命体を絶滅させようとしているようだ。

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