オータムリーフの部屋

残された人生で一番若い今日を生きる。

メンフクロウの驚くべき生態

2015-12-07 | 日記
お面をつけたようなカワイイ顔のメンフクロウ。人なつこい性格で、話題のフクロウカフェでも大人気ということだ。
その素顔は、華麗な飛行術を操る腕利きのハンター。見事な狩りの腕前に中東イスラエルの農家が注目し、畑に巣箱を置いて呼び寄せ、ネズミ退治に役立てている。名付けて「メンフクロウ農法」。環境に優しいため、急速に広がりをみせている。
人をあまり恐れず納屋などにすみつく習性を持つため、英語では“Barn Owl”(納屋フクロウ)と呼ばれている。
メンフクロウ特有の習性は縄張り意識も弱く、強いものが生き残ると言った弱肉強食の動物界では信じられないほど、協調的で助け合いの本能で貫かれている。フクロウの中でも屈指の子だくさんで多いときには一度に13羽のヒナが巣立った記録もあるという。たくさんのヒナを育てるため、親鳥はたくさんのネズミを捕まえるが、その獲物の取り合いでヒナたちが喧嘩をすることはない。ヒナたちは鳴き声による「交渉」で、親が運んでくる食べものを平和的に分け合うというのだ。お腹を空かしたものが一番長く大きな声で鳴き続け、空腹を我慢できるヒナは、黙って、獲物を空腹のヒナに譲るという。巣立った直後も、ヒナたちは狩りの下手な末子に自分の獲った獲物を分け与える。
人以外の生物に平和という概念は無く、無駄な争いや死を回避する合理的な行動をとるメンフクロウが繁栄したと考えれば、不思議ではないのだが、人間社会の浅はかさを見るにつけ、特別平和的な動物のように感じてしまう。この農法がイスラエルで盛んだというのも、意味深だ。
人間もかってはそんな助け合いで繁栄してきただろうに、今は弱肉強食の強欲動物に成り下がってしまった。
 

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