オータムリーフの部屋

残された人生で一番若い今日を生きる。

ビールで乾杯は条例違反?

2014-04-13 | 社会

「乾杯は地元の日本酒で」 全国各地で地元の酒で乾杯を勧める条例、いわゆる「乾杯条例」の制定が相次いでいる。先鞭をつけたのが、全国有数の酒どころ・伏見を抱える京都市だ。
 京都市は昨年1月、「京都市清酒の普及の促進に関する条例」を施行。清酒による乾杯の習慣を広めることで、消費低迷が続く地元の日本酒の利用促進を図り、地域経済の活性化を促すことが目的だ。罰則規定や拘束力はない。
 その後、続々と同様の条例の制定が相次ぎ、6月には都道府県としては初めて佐賀県が「佐賀県日本酒で乾杯を推進する条例」を制定されている。
 また、鹿児島県いちき串木野市や宮崎県日南市、熊本県多太木町、長崎県壱岐市では、地元焼酎による乾杯条例も実施。乾杯条例を制定した自治体は今では10を軽く超える。
 一方、愛知県常滑市や長崎県波佐見町といった焼き物の産地では、乾杯時に酒ではなく器の利用促進を勧める条例が制定された。さらに乾杯にとどまらず、地元産コシヒカリを給食や朝食で食べるよう求める条例を新潟県南魚沼市が、加賀野菜といった食材をはじめ、料理や酒、器、作法などの食文化の継承を狙う条例を石川県金沢市が制定するなど、様々な分野へと波及している。


 乾杯条例バブルとも言える一方で、条例案を不採択にするところも現れた。
 宮崎県都城市では焼酎での乾杯条例の制定を求めた地元商工会議所の陳情を、市議会が賛成少数で不採択とした。委員会では「何で乾杯するかは個人の自由」「酒を飲めない市民もおり、条例で勧めるのはなじまない」などの反対意見が出され、本会議でも反対多数だったという。乾杯条例の元祖である京都市でも、特定の酒、日本酒に限定して推奨することには「議論があった」(京都市伝統産業課)という。苦戦している伝統産業はほかにもあり、「日本酒だけ特別扱いだ」などと批判を受けるのではと考えたのがその理由だ。
 日本酒の国内の消費量は1975年の約167万キロリットルをピークに減り続け、2011年には約6割減にまで落ち込んだ。だが、京友禅などの染物や西陣織といった織物はピーク時から生産量が9割減になったとも言われており、日本酒業界以上に壊滅的な状況にある。それでも京都市が日本酒による乾杯条例を制定したのは、「乾杯で清水焼のお猪口を使うなど、伝統産業全体にも効果が期待できる」と発想の転換をしたからだ。「日本酒で乾杯すれば、それに合う京焼や清水焼といった器、京料理などにも興味を持ってもらえる。さらに、日本の伝統文化へと造詣がわき、畳や織物などの訴求にもつながる」と京都市伝統産業課は期待を込める。同条例案は議員により提案がされ、全会一致で可決された。(日経ビジネス)
 
 
 しかし、自分から乾杯で日本酒を選ぶ人は増えてはいない。やはりビールの王座は揺るがないだろう。
 日本酒をはじめとした日本の食文化は、クールジャパンの戦略の一つでもある。デザイン、アニメ、ファッション、映画などが今後の日本の経済成長を支える分野の一つとして期待されている。しかし、趣味的な市場であるから、大勢の外国人に受け入れられるものを探すのは容易ではない。 海外輸出を拡大するためには、日本国内でその文化が広く根づいていることが大前提だ。地元産業が真の復活を遂げるためには、伝統的な食文化の現代的アレンジも欠かせないだろう。
 
日本酒推進会議HPの日本酒からの手紙
 
日本酒を粋に飲んでみたいと思いませんか。
日本酒は、長い歴史の中でしなやかな感性とすぐれた技術で磨きあげられてきました。
甘くて辛い「妙味の酒」。特定の料理を選ぶことなく、心身を癒し、ご縁をつなぎ、和(なごみ)に酔うお酒です。
 
あらたまった礼講からにぎやかな無礼講に移るとき、私たちは乾杯します。
「みなさまのご発展とご健勝を祈念して・・・」
何に向かって祈るのでしょうか。カミ様?ホトケ様?ご先祖様?
ニッポン人の心の奥底に宿るものとふれあうとき、新たな力がうまれるはずです。
 
これからの人生をますます豊かなものにするために・・・。
日本酒で乾杯!
 
下記は乾杯デジタルフォトコンテストの入賞作品
皮肉なことにこの写真は東京都のデビット・ウイリアム氏の作品です。
酒の日本情緒を一番表現していると思えるものが外国人の作品だったとは・・・・・
日本人の作品も花見のにぎわいや家族の絆を表現する心温まるものが多数ではありますが・・・・・

最新の画像もっと見る

コメントを投稿