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多国籍軍支援 安保法制懇、報告書で提言へ

2014-04-13 | 政治

 安倍晋三首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)は、海外で戦闘中の多国籍軍に対して自衛隊が兵士の輸送や医療活動などの後方支援ができるよう、憲法解釈の変更を求める。5月の連休明けにも首相に提出する報告書に盛り込む。北岡伸一座長代理が明らかにした。

 憲法9条1項は、国際紛争を解決する手段としての武力行使を永久に放棄すると定める。報告書では「国際紛争」の解釈を「日本が当事者である国際紛争」と変更するよう求める。変更すれば、日本が当事国にならない自衛隊の海外派兵に憲法上の制約はなくなる。結果として、日本の領土問題などが絡まない国際紛争への多国籍軍に、際限なく参加が可能になる。
 爆撃など戦闘行為も憲法上、許されることになる。これまで政府は、海外での武力行使だけでなく、海外で戦闘中の他国への後方支援も「武力行使との一体化」として禁じてきた。イラクで自衛隊が多国籍軍を支援する際は、特別な法律を作って「非戦闘地域」を設け、自衛隊の活動を、その地域に限定してきたが、その設定も不要になる。
 
 ただ当面は、自衛隊による直接の武力行使は示さず、後方支援活動のみを例示。想定するのは、1991年の湾岸戦争で米国を中心に結成された多国籍軍で、具体的には、兵士や武器の輸送▽負傷兵の治療▽海にまかれた機雷の掃海などだ。
 安倍政権は、日本が自衛権を行使できる「必要最小限度」の範囲の憲法解釈を変え、集団的自衛権の行使容認をめざす。(蔵前勝久、園田耕司 朝日新聞)

私的な諮問機関をいっぱい作って、無制限に戦争ができる国を目指す安倍首相。しかし、裏で恐ろしい画策をしていても表向きの顔はアイドル大好き中年おじさんだ。

去年に続き、今年も葉桜になる前の12日、各界の著名人ら約1万4000人を招待して、東京・新宿御苑で「桜を見る会」を開いた。
「給料の 上がりし春は 八重桜」 首相御製の俳句である。スキー選手の高梨沙羅さんや女優の芦田愛菜さんをはじめ各界の著名人約1万4千人が参加した。自分の趣味なのか、若者の人気取りなのか、アイドルグループ大好きの安倍首相だ。
 
 昨年の12月14日夜には、ASEAN首脳と安倍晋三首相の夕食会で「AKB48」が、代表曲を披露している姿が、「まるで北朝鮮の喜び組のようだ」と、ネット上でつぶやかれていた。


<首相の顔が特定秘密に指定される日>
 2014年4月12日 田中龍作ジャーナル
  安倍首相がきょう午前、新宿御苑で「桜を見る会」を催した。筆者は首相の「おっかけ」ではないが、抗議のデモ隊が会場を包囲すると聞き、取材に出かけた。警戒が厳重なのに驚いた。新宿通りに機動隊のカマボコ(隊員輸送用のバス)が横付けされ、大木戸門前にはバリケードも設けられた。裏側の千駄ヶ谷門に回った。こちらはバリケードこそないが、制服警察官で一杯だ。
 筆者が大通りをはさんで門の正面にいたところ、本庁の私服刑事から「田中さんですね。ここにいてもらっては困る」と言われた。やんわりとした口調だったが、退去要請だ。これでピンときた。首相はここから出るんだな、と。新宿御苑には門が三つある。金魚のフンよろしく権力者についてまわる記者クラブとは違い、どの門から出入りするのか分からない。警察の退去要請は最高のヒントだった。
 別の私服刑事からは「総理の顔を正面から撮られるのは困る」と告げられた。警察から力づくで排除されると元も子もなくなる。千駄ヶ谷門正面から少しだけ横に移動した。門はしっかり見える位置だ。筆者は四谷署と本庁の私服刑事計4人に付き添われて、安倍首相が出てくるのを待つことになった。取材バッグの中味を見せろと言われたが、現場を離れたくない一心だったので応じた。
 
 安倍首相、記者クラブ御一行様の車列。囮(おとり)ではなかった。「アルタの騒動があったから警戒が厳しくなっているのか?」と聞くと、刑事は「あれ以降厳しくなっていますね」と答えた。先月21日、安倍首相がフジテレビの『笑っていいとも』に出演するため新宿のアルタスタジオを訪れたところ、抗議のデモ隊が殺到し大騒ぎになった。官邸と警察はこれに懲りており、首相が外出する際は警備が厳しくなっている。抗議のデモ隊は御苑に近づくことさえできなかった。最寄り駅の都営大江戸線「国立競技場」駅前で抗議の声をあげるのがやっとだった。首相の顔が「特定秘密」に指定される日が来るかもしれない。秘密保護法成立前夜には、新聞の「首相動静」を秘密指定すべきとの意見も閣僚経験者から出たほどだ。記者クラブ・メディアは報道の自由が保証されているが、フリーランスは対象外である。首相の顔を撮影したら特定秘密保護法違反で逮捕される・・・悪夢が現実のものとならないことを祈るのみだ。

 
 春の番組改編で、民放各社の報道・討論番組のコメンテーターの顔ぶれが変わった。(毎日新聞より引用)

 3月31日。テレビ朝日の昼の情報番組「ワイド!スクランブル」で2001年からコメンテーターを務めてきた作家、なかにし礼さん(75)が降板を報告した。なかにしさんは「日本国憲法は世界に誇る芸術作品」と称賛して、安倍晋三政権下で進む解釈改憲の動きを真っ向から批判している。
 原発再稼働を批判する元経済産業省官僚、古賀茂明さん(58)も3月末でコメンテーターを降板。

 森永卓郎さん(56)も次のコメントが原因で、最近、番組を降ろされた。
 司会者 「なぜ沖縄に米軍が駐留しているのですか」
 森永さん 「普天間にしろ、嘉手納にしろ、あそこにいるのは海兵隊という殴り込み部隊。占領にいく部隊です。だから海兵隊が日本を守ることはありえない。僕は、日本がアメリカに逆らった時に、日本を占領するために常駐していると思っています」
 森永さんの発言は「以前なら許容範囲でした。ところが最近は『極論に走らないでください』とまずクギを刺される」という。
 「このコメントは全面カットされて放送されませんでした。私が番組を降ろされた後、元NHK記者の池上彰さんが解説していましたが、見事でした。どこからも批判されない内容で、天才だなと思いました。今、番組に求められている人材は池上彰さんです。一方、何かを起こしそうな人はトレンドではない。お笑いならタモリさん、明石家さんまさん、ビートたけしさん。キャスターなら久米宏さん、鳥越俊太郎さん、亡くなった筑紫哲也さん」。

 しかし、がんの闘病を経験した鳥越俊太郎さん(74)がレギュラー出演する民放全国放送の番組もBS朝日「鳥越俊太郎 医療の現場!」だけになった。
 
 ある民放関係者は「安倍首相と直接会った社長から、番組改編後の出演者を誰にするかの指示が下りてくる。何が話されたかは知らされない。ただでさえ出演者に降板を告げるのは大変なのに、制作現場は説明に困っています」と声を潜める。

 テレビ朝日の討論番組「朝まで生テレビ!」で司会を務めるジャーナリスト、田原総一朗さんは、テレビが世論と政治を動かす『テレポリティクス』の黄金期を築いた。89年から10年まで続いた「サンデープロジェクト」では司会として政治家から言質を引き出し、「日曜に政治が変わる」とまで評された。田原さんに番組で追い込まれて辞任した首相は海部俊樹、宮沢喜一、橋本龍太郎の3氏を数える。

 だが、田原さんは「僕は政治家を失脚させようと思ってやったわけではない。突っ込めば新しいアイデアが出てくると思っていた。ところが、失脚してしまう。権力者は意外に弱い」と話す。郵政民営化などで巧みにテレビを利用した小泉純一郎元首相はその例外だった。安倍首相も前回政権担当時には、「お友だち人事」などでメディアから激しいバッシングを浴びて「政権投げ出し」ている。
 ところが「世の中が大きく変わってきた。いわゆる『批判』に国民が関心を示さなくなっている。景気のいい時代は批判に関心を持つだけのゆとりがあった。そのゆとりが今はない」(田原さん)。7月の参議院選挙はアベノミクスが焦点だった。「出演してもらった全党党首に『対案を提示してほしい』と頼んだが、結局、何も出てこなかった。ただ批判して良心的なふりをしても仕方がない。当事者に出てもらって言質を取る。テレビの番組作りは永久連続革命。マンネリ化したらおしまいだ。」

 「A国がミサイルで米国を狙っているので先制攻撃をする。日本は集団的自衛権を使って攻撃に協力せよ。」という指令が米国から来ると仮定しよう。日本政府はNSC会議を招集して集団自衛権を行使するかどうか、決める。会議の内容は議事録に残されず、国民には秘密にされる。会議の参加者が会議の内容を話すことは特定秘密保護法によって禁止されている。戦争を始めた張本人は実質的に永久に秘諾され、戦争責任を問われることなく、国は秘密裏に戦争を開始できる。これが「特定秘密保護法」と「日本版NSC法」と「集団的自衛権」の効力だ。憲法を改正することなく、単なる憲法解釈の変更で最後の関門・集団自衛権の行使も是認される見通しとなった。



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