新聞に見るオーストラリア

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日米などの国際チーム カンガルーの遺伝情報解読

2011年08月21日 | 科学
2011.08.21.北海道新聞朝刊第2社会面

 日本のスーパーコンピューターはさすがですね。

日米などの国際チーム カンガルーの遺伝情報解読



タスマニアデビルも
有袋類の解明に期待


 ヒトと同じ哺乳類なのに母親に胎盤がなく、子をおなかの袋で育てる有袋類のタスマニアデビル(フクロアナグマ)とカンガルーの全遺伝情報(ゲノム)が、国際研究チームにより相次いで解読された。カンガルーはオーストラリアなど、タスマニアデビルはタスマニア島に生息。有袋類の細胞核ゲノムは、2007年に南米のオポッサムが解読されただけで、今回の成果は有袋類の進化過程の解明や保護に役立つと期待される。
 日本の理化学研究所や東京大などを含む国際チームは、小型のカンガルー、ダマワラビーのゲノムを解読し、英科学誌ゲノム・バイオロジーに発表した。ゲノムを構成するDNAは約29億塩基対、タンパク質を作る遺伝子は約1万5300個と、いずれもヒトより少なかった。驚異的なジャンプカや鋭い嗅覚、母乳に含まれる抗生物質などに関連する遺伝子群が見つかり、ヒトの医学研究に応用できる可能性もある。
 一方、米ペンシルベニア州立大などの国際チームは、タスマニアデビルが絶滅の危機に陥っている主因の「デビル顔面腫瘍性疾患(DFTD)」にかかった雌と、ある程度DFTDに抵抗力がある雄について、それぞれゲノムを解読し、米科学アカデミー紀要に発表した。
 DFTDはかまれたり、交尾したりすることでうつり、がん細胞が増える病気で、1996年に初めて報告された。解読成果は、DFTDに強い野生の個体を選んで捕獲し、繁殖させる保護策に役立てられる。


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