Blogアトリエ陶夢 <夢宇窯>

アトリエ陶夢の作品や活動紹介、各種陶芸活動、陶の郷づくりを掲載します。

トレインキルン 窯づくりの道⑥

2023年05月19日 | 陶芸活動

 2月から本格的な築窯が始まってから4か月が経過しました。

今回は、5月5日からの夢宇窯作業となります。

メインは草刈ですが、雨の合間に3日ほど窯づくり作業もできました。

 窯場周辺や母屋周辺の草刈や草抜きから始めました。

 窯づくりは、前回の続きで本体部分のレンガ積みを進めました。

今回は9段目からの横差し穴と色見穴を含むレンガ積みが主な作業となりました。

レンガ幅の調整のためのレンガのカット作業に時間を要します。

残りのレンガを使い果たし、11段目本体最上段のレンガ積みまで ほぼ到達しました。

   

左写真 後方の排煙部です。この上に高さ3.5メートルほどの煙突が乗ります。

右写真 前方の焚口を含む箱形の燃焼室がレンガ10段積みで作られます。

追加煉瓦は、700個ほど必要となりそうです。

イッテコイ窯に比べると、意外と大きな窯になりそうです。

効率的なイッテコイ窯と比べて熱効率はどうでしょうか?

焼成室部分の広さは、棚板の広さに換算してほぼ同じ位です。

まだまだ完成には程遠いのに、焼成が益々楽しみになります。

 

 


トレインキルン 窯づくりの道⑤

2023年04月16日 | 陶芸活動

窯レンガの積み上げ進む

 桜満開の4月1日から12日間、夢宇窯の里に築窯作業に行って来ました。

前回、三段ほどレンガ積みして終了でした。

今回はその続きで八段ほど積み上げました。

   

今回は、燃焼部分の空気取り入れ口 四段の階段状になった変わった形状のレンガ組が仕上がりました。

同時に、焚口の支えとなるアーチの制作がメインの作業になります。

この窯は、焼成部屋の長方形の胴体の前後に薪燃焼室と穴窯の捨て間にあたる排煙室と煙突がくっついている形状です。

トレインキルンと名のごとく機関車の形です。

作業の山場は、それぞれの部屋の仕切りにあたる部分の制作となりました。

     

燃焼室の下部十段と焼成室は八段が積み上がりました。

焼成室はあと四段で積み上げは終わります。 

しかし、レンガが後百個余りとなり追加が必要となりました。調達のめどが立てば次の作業が出来ます。

中古レンガでも手に入ればいいのだけれど……。

暫く休憩となりそうです。

窯場の上には、満開の桜が陽の光をうけて輝いています。

 

今頃は、葉桜になっていることでしょう。

 

 

 

 

 


トレインキルン 窯づくりの道④ 

2023年03月01日 | 陶芸活動

 ブロック積み上げ作業開始

2月前期作業でコンクリート基礎が完成しました。

後期18日から26日の間は、レンガの積み上げをしました。

コンクリートの基礎の上には、まず、12センチ厚のブロックレンガを55個並べます。

 

其の上に、いよいよ耐火煉瓦を並べていきます。

旧窯の基礎レンガ部分には、8丁レンガを敷き詰めていました。

そのレンガや他に6丁レンガ、不足部分には普通レンガを代用して窯底に並べました。

  

 

窯底部分のレンガ敷きが終わると次は本格的な窯レンガ積み作業の開始です。

 

1段目2段目と仮積みをしては様子をみて、目地止めをしていきます。

水平を取りながらの作業でゆっくりですが少しずつ作業は進みます。

今回は、2段目の途中で作業中断となりました。次回の作業の仮積みをして終了です。

<トレインキルンの全体設計図>

 信楽「陶芸の森」でのトレインキルン築窯講座で篠原希さんから提供された基本設計図を基に、焼成室の長さを2/3縮小を含め多少の変更を加えています。

 窯レンガ積みの作業で使用する主な道具です。

 


トレインキルン 窯づくりの道③ー基礎づくり

2023年02月13日 | 陶芸活動

 昨年末、旧窯の解体を終え新窯づくりがやっとできます。🐰年の最初の仕事は、窯の基礎作りです。

旧窯より倍近い長さのため、サイズを前後に拡張する必要があります。

窯設置部の整地から、コンクリート基礎の枠づくり、コンクリート資材の調達から始めます。

今回のコンクリート基礎作りでは、ポルトランドセメント4袋、砂、砂利を使用しました。

コンクリートづくり作業は資材の運搬から練りを全て自前でやったため、すべての作業に4日間を要しました。

 写真は拡張部分の底半分にコンクリートを詰めたところです。その後、上部半分にもコンクリート詰め完成となりました。

予定では、基礎の上にブロックを55個を並べて敷き詰めるところでした。しかし、ブロックが週末になっても届きません。ブロックの設置は次回に繰越です。

 

 ブロックの入荷遅れのため、夢宇窯の里での作業に余裕の時間ができました。

その為、梅の剪定、切り干し大根づくり、それに久しぶりの作陶ができました。

畑には、この寒さにも耐えてた残りの大根が数本残っています。

さすがに地上に出た青首の部分は痛みかけているものの地下部分はまだ健在です。

なので、半月の薄切りで干し大根にしました。

 作陶は、珈琲マグカップと皿づくりです。

次回からいよい築窯作業に入ります。

 


トレインキルン窯づくりの道ー解体作業その2

2022年12月13日 | 陶芸活動

イッテコイ窯の解体作業も終盤を迎えます。

11月の作業から2週間ぶりです。今回は、解体完了を目指します。

 

 煙突部分が残っていた前回からは大きく姿を変えて、その面影はもうありません。今回一日目の作業状況です。解体といってもレンガは再利用ですから、一つ一つのレンガをはがし、硬化した目地やバリを取り除く作業に時間を要します。燃焼室の内部は、薪の燃焼によって灰が釉になりガラス化しています。

 

道具を持つ手も、年と共に関節に負担を掛けすぎ炎症をおこしています。握力も減少!レンガの重さが関節に響きます。

それでも新しい窯への期待と楽しみが原動力となります。あと十年の活動の武器となるであろう新窯づくりに前進!

   

三日目で敷き詰めた八丁レンガを取り除くことが出来ました。

終了です!思ったよりスムーズにあまり時間を使わずに作業が終了しました。小屋の中はレンガでいっぱいです。

 

これからは、新窯づくりの作業に入ります。次回につづく

 


トレインキルン窯づくりの道!ーその1解体作業

2022年11月27日 | 陶芸活動

イッテコイ窯解体作業開始!

1回目の窯の解体作業を始めたのが8月末でした。

解体前の全貌です。つぶすのはもったいないなーの思いですが……

アーチ部分から解体を始めます。

 

 

 レンガの積み上げは時間もかかり大変だったのに、つぶすのは早いものです。でも、焼成内部のレンガは灰の釉化によって表面がガラス化し固まっています。再利用のための掃除が大変です。ここまでで前回は終了です。

 9月、10月と二度アトリエに滞在できたのですが、田畑の除草作業に日を取られ窯作業はできませんでした。

今月は12日から二週間の滞在中にじっくり作業が出来ると期待するも作業日数はたったの二日間でした。築窯作業まではなかなか道のり遠しです。でもこれからは冬場で除草の心配はありせん。

 今回は、煙突の解体から始めました。

 

小屋天井に突き出ていた煙突を取り除きました。

今回はここまでで終了です。次回は12月に入ってからです。

年明け1月からは、トレインキルン窯の基礎作りに入れそうです。

 

 


イッテコイ窯解体開始‼

2022年09月11日 | 陶芸活動

先月末28日にいよいよ解体スタートです。

窯の補助金具を外し、焼成部のアーチから解体開始です。作るのは時間がかかりますが、つぶすのは楽です。ですが、レンガの再生使用に向けた清掃処理に時間を取られそうです。焼成室内部のレンガ表面は高温で灰がガラス化してグラインダー掛けが必要です。今回は、アーチ部分の解体で終了としました。

  

 


第10回河童の会 薪窯焼成会 

2022年08月07日 | 陶芸活動

先月、イッテコイ窯の最終焼成会をしました。                             イッテコイ窯(夢宇窯)を築窯してから10年余りになります。これまで河童の会で10回、通算14回の焼成をしました。

この辺りで窯の作り変えをしようと計画しました。その為、今回が最後の窯焚きになりました。

夏日となった先月8日~12日まで5日間焼成活動をしました。焼成時間は今回も、44時間でした。余りもの暑さで窯小屋内は異様な高温! 夏場の焼成はやめた方がいい!と思い知らされた今回の焼成でした。

 

        

 

 新窯はイッテコイ窯をつぶしてトレインキルンへ作り変えます。残り10年の活動期間を楽しむための設えです。トレインキルンは、窯入れや窯出しが楽にできそうです。焼き方もいくつか工夫で楽しめそうです。何よりも窯造りを暫く楽しめそうです。

 次回から、窯造りの様子も報告しますお楽しみに❣

 


トレインキルン焼成の試み 第3弾 炭化焼成

2021年12月09日 | 陶芸活動

  陶芸の森講座「トレインキルン築窯と焼成」

コロナで伸び伸びとなったこの講座も今回で最終を迎えた。

今回は、炭化焼成の試みである。

12日の日曜日には窯出しとなる。

残念ながら、別用があって参加できないが焼き上がりが楽しみである。

3,4日の二日間にまたがる焼成は27時間となった。

12時間後には、火前の温度は1250℃まで上がっていた。

この窯は、昇温が本当に楽にできる感じだ。

しかし、後部の方は950℃前後と200℃ほど低い状態である。

17時間程経過すると火前は1300℃に達する。

焚口を閉じ横差しで昇温を行っていく。

26時間後には、後部の温度も1230℃ほどにあがり、炭化焼成の準備に入る。

三か所の横差し口から50kgほどの炭を投入して窯を閉め終了となった。

 

   今回の講座では、トレインキルンの構造を築窯を通して知ることができた。

また、三回の焼成によってこの窯の面白さと可能性が感じられてきた。

蒸気機関車の形そっくりのこの窯は、焚口の大きさに魅力があり、炎が上から下へ流れる面白さがある。

穴窯とは炎の流れに大きなの違いがありそうだ。

この窯だからこその焼味が生まれることを期待したい。

また、焚口の構造から、太い材木でも節くれの材でも古材でも薪材として使用できる。廃材でも有効活用できそうだ。

 今回の講座では、コロナ過で2年にまたがるロングランとなったが、その分楽しみも2倍となった。

 

 


トレインキルン焼成の試み 第2弾 陶芸の森講座

2021年11月25日 | 陶芸活動

  トレインキルンよる冷却還元焼成

 今月12日~14日の三日間、第2回トレインキルン焼成が開催された。

昨年度で終了の講座ではあったが、コロナの影響でのびのびとなり2年目のロング講座となった。

初回の焼成は、通常の焼成でその焼具合を確かめるのが目的であった。

2回目となった今回は、冷却還元の焼成でどのような焼味が得られるか楽しみである。

 穴窯や他の窯では出ない表情が可能ならば、この窯の評価は高まる。

指導者の陶芸家篠原 希さんによるとトレインキルンの窯の特徴や狙いは、焼具合だけでなく焚口の特徴にあるようだ。

そろそろ資源や環境の視点から焼成を見直す時が来たのであろう。

トレインキルンの焚口は広く大きい。

その為、廃材の使用や端切れ、節など割り木にできない木材など有効に焼成できる利点がある。

その点で「陸の豊かさを守る」SDGsの取組みに繋がるのかもしれません。

 次回3回目は、炭を大量に投入するとのこと。炭化焼成の試みのようである。

煙突からは火花の花が咲くでしょう!

 

  

 

 水洗いをすると鉄さびの様な雰囲気が現れました。場所は中ほどです。                          


トレインキルン築窯講座

2020年11月17日 | 陶芸活動
 トレインキルン

 先日、陶芸の森主催の陶芸講座に参加しました。
今年は、コロナ感染予防のため行事が中止となり、本講座も諦めていたのですが突然に開催のメールが入りました。
トレインキルンというアメリカの陶芸窯づくりと焼成の講座です。

 1回目の講座説明の日は、開催案内に気づかず参加できませんでした。
 内容は、説明と基礎作り作業のようでした。

窯の基礎は、コンクリート基礎の上にコンクリートブロックを一面に敷き詰め、その上に34番レンガを三段に積み上げたものです。
第2回目はその基礎のうえに窯本体のレンガを積み上げる本作業です。

 

 手前の上部分が薪投入口となり、ファイヤーボックス部分となりで奥が煙突部分になります。トレインの名のごとく細長く機関車をイメージさせます。

      

次回、都合で参加できないのですが、銅部分のレンガ積み上げができ完成に近づきそうです。
2月以降4月までに窯だきが予定されています。
どんな焼具合の窯となるのでしょうか楽しみです。
 

牛ノ戸焼窯元を訪ねて

2018年12月12日 | 陶芸活動
 先月29日、窯冷ましの間を利用して鳥取市河原町の牛ノ戸焼窯元を訪問した。
夢宇窯の里(岡山県・久米南町)からは、53号線を鳥取方面に1時間半ほど走ると行くことができる。
ウイキペディアの概要によると牛ノ戸焼は、天保年間因幡の陶工、金河藤七によって開窯。その後は小林梅五郎に継承された。徳利や擂鉢などの日用雑を焼いていたが、4代目の時に継承困難になるが、民芸運動を行っていた吉田璋也、柳宗悦、バーナード・リーチらの激励、指導の甲斐あって窯を絶やすことなく後に継がれている。島根県の布志名焼や出西窯らと同様、民芸運動家たちの影響の強い焼き物であると記されている。

 窯元は、静かな村合の農家に溶け込んでいる。母屋の側に昔ながらの土間づくりの広い木造平屋の作業場や登り窯が隣接していた。
若い後継者の方が対応してくれた。窯場や精土場も案内してくれて、近隣から採集した土の精製の方法も丁寧に説明してくれた。
緑と黒の釉の掛け分けの品を一品買った。

      

 昼近かったので、近くの「 cafe えばこ」 を紹介してもらった。民家を譲り受け内装を少し変えてcafeにしたようだ。
「どちらから来られました」との問いかけで、「私も大阪です」となり、住まいが高槻という出会いになりました。「明日、野菜をもって娘のいる高槻に行くんです」同郷のお隣さん会話がこんな場所でできるという偶然でした。

 

 玄米ご飯の地物野菜使用の優しい料理でした。ご馳走様!

 <追加> もう一軒、中井地区の窯元を訪問しました。因幡・中井窯です。牛ノ戸焼の流れを汲んでいるようですが新作・創作の要素が強くなっている感じがしました。
 

しがらき学ノススメ!ー「信楽大壺をつくる」に参加 

2018年10月29日 | 陶芸活動
 大壺づくり講座参加のため、久しぶりに陶芸の森に行きました。
信楽は、秋真っ盛り!

   
 毎年の参加で、5個目の信楽大壺が生まれます。
登り窯の火袋で焼成した焼き上りは、私のイッテコイ窯(夢宇窯)とは大きな差です。

 指導いただける陶芸家の方の壺の造り方を学ぶことが大きな目的なのですが、焼き上がりはもっと楽しみです。

今回は、予定の講師の変更で信楽作家小牧鉄平さんの指導を受けることになりました。
制作過程も、分かりやすく大変参考になりました。

制作方法の微妙な違いが作品の出来上がりに影響を与えるように感じます。

今回の、大壺づくりの出来上がりは如何に… 12月には焼き上がります。

    

 久しぶりの陶芸の森の窯場も覗いてみました。

 小型の穴窯が修理されつつありました。

  

吉川充 陶展 ―これまでの仕事― 

2017年12月10日 | 陶芸活動
 昨日9日、正覚庵 東福寺塔頭で開催されている陶展に游の会世話人4人でお邪魔しました。
恩師である吉川充先生には、今でも陶芸指導を頂いています。
先生のエネルギッシュな作品は、私の作品づくりの大きな指針ともなっていて、
今回の作品からも、制作意欲を駆り立てられる力を頂きました。

 広い境内の会場のあちこちににちりばめられた作品群は、野外ながらも負けない迫力が感じられました。
室内にも、机や畳、床の間、廊下、箱庭、階段とあらゆる場所に作品の配置があり、
作品との出会いを楽しませて頂きました。

            

清水焼の郷まつり

2017年10月21日 | 陶芸活動
  京都清水焼団地の陶器祭り


 
 昨日から始まりました。
残念なことに、雨模様!明日は、台風の接近で中止とか!

 10年数年前のアマチュア陶芸展がまだ開催していた頃、2年ほど入選した事がありました。
その作品展がこの祭りの期間開催されていた時、陶器祭りを覗きに来たことがありました。
ずいぶん前のことですから、久しぶりで懐かしく感じました。
 清水焼の郷会館も新設移転されていました。

   
 
 地元は勿論、府外からも工房・窯元さんが参加しています。70ブースほどのお店が並びました。

    

 先週の備前焼まつりの会場とは、全く異なる京焼、釉薬物のは派手やかな作品群は、見応えを感じました。
次は、この場に作品を並べてみたいと思います。