ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 朝顔はまだ咲かない 」  柴田よしき

2019-08-28 00:15:27 | 
    「 朝顔はまだ咲かない 」 小夏と秋の絵日記  柴田よしき

        

柴田さんの本は、未読の本は目に付くと、とにかく買います。 これは、随分前に買った本ですが、青春ミステリと書いてあったので、後回しになっていました。
若い頃は好きだった高校野球も、最近は興味が薄れてきたのと同じで、テレビも本も、青春物、スポーツ物、若い人の恋愛物は面倒くさくて、余り観たり読んだりしなくなりました。
でも、この本はやっぱり柴田作品。 読みかけると、読みやすく、あっという間に読めました。
~~~~~~~ネタバレ
主人公の鏡田小夏は、高校の時にいじめにあって学校に行けなくなり、そのまま中退して19歳の現在まで引きこもり。
父は早くに亡くなり、母親と二人暮らしで、訪ねてくるのは親友の宮前秋のみ。
マンションの一部屋で、ふたりが語り合い経験しながら成長していく、青春ミステリ連作集。
~~~~~~~
引きこもりにも色々なタイプがあることを知りました。原因もいろいろで、人間関係が上手くいかないことが多く、結局、学校や職場に行けなくなる。
家族とも接触せず、ゲームやPCの世界だけに入り込む人。夜中だけ活動できる人。 家族に暴力をふるう人。
引きこもりの人も、本人はこのままでは行けないと思っていても、何年も抜け出せずにいるんだろうな。 本人も家族も、精神的にも経済的にも辛いことです。

小夏の場合は、外に出ると体調が悪くなり、自分でもどうしようも無くなりますが、それ以外は普通で、働きに出ている母親に代わり家事をしています。
秋がいてくれるおかげで、前向きになり、友達もでき、少しずつ外の世界に踏み出していきます。

小夏の母親がおおらかでいい人で、唯一の友達がこれまた天真爛漫で、あることで知り合った双子の大学生・有沢巽が理解があり、小夏は恵まれています。 
腹立たしいのは、小夏をいじめていた星野美里。 
小夏がすごい決心で思い切って会いに行っても、あんなにひどいいじめをして人の人生を狂わせておいて、いじめたことはすっかり忘れて大歓迎で懐かしみます。
いじめられた方は長年苦しんでいても、いじめた方は若気の至りですまし、懐かしい思い出になっている。 そんなもんなんですね。やり切れなさが残ります。



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