ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 居酒屋ぼったくり ⑪」 秋川 滝美

2020-04-04 22:40:26 | 
     「 居酒屋ぼったくり ⑪ 」  秋川 滝美
        
             

いよいよ最終巻です。 
今回は五島家との顔合わせを無事済まし、仏滅結婚式と新婚旅行。 商店街の人達の心使いで素晴らしい披露宴に。 新婚旅行はお酒の仕入れ旅行。
店舗の改装と、新居となる二階の増築。 五島家の人々のサプライズで、桐のカウンターにジャグジー風呂。商店会から暖簾のプレゼント。
すべて円満に解決して、いよいよ「 ぼったくり 」が新装開店にこぎつけるまで。
~~~~~
ハッピーエンドで終わって、めでたしめでたしですが、おばさんは少々スッキリしない。
美音さんの、何もかもそつなくこなし、誰にも愛される出来過ぎた人柄と、すべてを受け止めてくれ、何があっても守ってくれる頼りがいのある要さんが羨ましい。
反面、僻みっぽい私は、人生そんなに甘くないよ。

要さんは、「 不幸に耐えたから幸せになるんじゃない。幸せは努力の対価だよ 」と。  いい言葉だけれど、おぼっちゃまだな~と。
同じステージに立って言うならわかるけれど、生まれた瞬間から幸不幸に別れ、病気、貧困、努力する間もなく虐待などで殺される子供達。
病気も貧困もそれが不幸とは言い切れなく、克服したり、受け入れて、周りに愛され幸せな人もいるけれど、苦しいだけで終わる人達もいるのは確か。

文中で、偶然ニュースで流れた、「 職権乱用 」と言う言葉を聞いて、美音が、「 食べ過ぎでお腹が痛くなるかもしれないけれど、それは自己責任だし、、 」とつぶやく。
要さんは、酒と料理と居酒屋経営には長けているが、美音は意外なところが抜けている。
これがよその女なら、間違いなく「 馬鹿じゃねえのか 」と、あきれるが、美音なら話は別。どれほどこの女に惚れてるんだと、赤面しそうになる だって。
だれしも知らないことは多いが、特に財閥に入る美音さんは、生活水準や、生い立ちの違いで苦労するだろうと心配。人生は長い。そんなに順風満帆ではいられない。
あんなに好きで可愛かったところが、嫌になるときもあるかもしれない。 子供ができたら、今みたいに、ぺろりと舌を出してはいられない。 

おばさんの深読みとジェラシーです。 美音さんの他人を思いやる気持ちと、商店街の人たちとの濃密さと、要さんの愛情深さに、圧倒されて。 
料理本の主人公にあれこれ言ってないで、、、 長い間楽しませていただきました。 こんな居酒屋があれば、きっと常連になっています。

お料理は、だまこ汁、手羽元のコーラ煮を作ってみます。
もう1冊「 おかわり 」リクエストしてこなくちゃ。 

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       ありがとうございます。
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