ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 複合捜査 」「 聖女の救済 」「 ジェノサイド 」

2024-09-08 22:44:48 | 

        「 複合捜査 」 堂場 瞬一

        

眼鏡屋さんで貰って来た本。 「 検証捜査 」の兄弟編。 堂場瞬一さんは警察小説の旗手です。 テレビドラマでよく見ます。
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さいたま市で夜間緊急警備班 NESU〔 Night Emergency Security 〕が発足。
班長の若林祐45才は、部下の失態で出世街道を外れた男。仕事の虫で、部下を無能扱いし若手刑事からは煙たがられる存在。 
夜間の事件に出動し、初動捜査にあたる。ある夜、放火事件があり、翌日、繁華街で惨殺死体が発見される。二つは関連があると睨んだ警備班は・・・・。
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警察側と犯人側、交互に話が進み、双方の心の声が、聞こえてきます。
3分の1ほど読んで、犯人が想像できました。若林に辞めさされた男。答えを求めて一気読み。

警察は「 三無主義 」 手を抜く 無視する 放置する。 保守的ーー端的に言えば怠慢な組織。その中で、若林はやる気満々で、部下からは疎まれている。
若林は刑事としては余り魅力的ではないけれど、部下の桜内省吾は、暴走しがちな若林を止めながら、若手刑事の不平・不満をなだめ、間に立って苦労している。
人間的には桜内に魅力を感じました。 彼は、「 検証捜査 」でも特命チームの一員だったそうです。

        「 聖女の救済 」  東野 圭吾

        

ガリレオシリーズ第5弾。福山雅治さんと柴咲コウさんをイメージしながら読みました。
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IT関連の社長の真柴義孝が自宅で死体として発見される。司法解剖の結果、毒物が原因とされ、殺人事件として捜査本部がたてられた。
離婚問題でもめていた妻・綾音が、第一容疑者として挙げられたが、彼女には鉄壁のアリバイがあった。
刑事の内海薫は、物理学者の湯川学に依頼して助言を求める。
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「 1年たっても子供ができないので離婚してくれ 」   なんてひどい男。
殺すことはないけれど、気持ちはわかるわ。 完璧な殺人計画だったけど、湯川博士の前では、残念ながら、解明されてしまった。

        「 ジェノサイド 」 高野和明

        

 

帯がすごい。「 このミステリーがすごい! 」1位 「 週刊文春ミステリーベスト10 」国内部門 1位 「 山田風太郎賞受賞 」1位 3冠達成!
谷原章介氏・中江有里氏・杏氏・鈴木おさむ氏の推薦文。
高野さんの作品は、先にデビュー作の「 13階段 」を読んで2冊目です。
「 ジェノサイド 」の意味を調べました。 犯罪としては、集団殺害罪と訳す。日本では、集団殺戮、集団殺害、大量虐殺と訳される。ラファエル・レムキンの造語。 怖い!
読みかけましたが、アメリカの軍隊や化学の話の言葉や内容が難しくて挫折。他の本を先に読みました。
とうとう、読む本が無くなって、仕方なしに、再びこの本に取り掛かりました。他の本は1~2日で読めましたが、この本は退院するまで、ゆっくり読みました。
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舞台はアメリカとアフリカと日本。
ジョナサン・イエガー( ホーク )は陸軍特殊部隊( グリーンベレー )出身。妻リディア  息子ジャスティンは「 肺胞上皮細胞硬化症 」を患って余命わずか。
スコット・プランケット マイヤーズ 20代 白人。    ウオーレン・ギャレット イエガーと同年代の白人。 ミキヒコ・カシワバラ ( ミック ) 日本人。
4人は特殊な任務を受けアフリカに。

古賀 研人   李 正勲 ( イ ジョンクン )
亡くなった父の意思を次いで研究を。

突然、新種の生物が出現すれば、旧人類は滅ぼされると、今までの歴史が物語っている。そこで、新種の生物の抹殺計画が始まる。
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知らない言葉や専門用語がたくさん出てくるので、じっくり読みました。理系の知識がないので、ちんぷんかんぷんで、アメリカの軍隊や戦争も詳しくないので分かりにくかったです。
文中の、ジョセフ・ハインズマン博士の言葉。「 戦争というのは形を変えた共食い、人間だけが同種類の大量殺戮を行う唯一の動物。人間性とは残虐性である 」
今でも世界中で戦争という名において、考えられない残虐なことが行われているのを、ニュースを見て常に思います。
ベトナム戦争後、精神的外傷( トラウマ ) PTSD患者の増加。 自殺が増えています。
先日、終戦特集でたまたま見たテレビで、日本でも戦後、心を病んだ患者が急増して、家族が苦労した話をやっていました。

目前の敵を射殺した兵士が、生涯癒えぬ心の傷を負うのに対し、空襲に参加して多数の命を奪った爆撃手は何の痛手も感じないのである。 原爆然り。
今の戦争は、現地に乗り込まず、無人でボタン1つで建物や人々を破壊します。なので、その下の悲惨な光景が想像できないのです。悲しいことです。

難解で、590ページの厚い本でしたが、色々考えさせられました。 愚かな一部の人々が地球を滅ぼさないことを願います。

これで入院中に読んだ本の記録は終わります。      

 

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1 コメント

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Unknown (yukiko)
2024-09-10 00:49:07
私も堂場瞬一さんの本は図書館にあるものは全部読みました(笑)
24冊しか置いてなくて
『検証捜査』は2回も借りてしまいました
東野圭吾さんはまだ16冊しか読んでいませんが
田舎の小さな図書館なので、あまり揃っていないのです
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