ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 サラバ  上・下 」  西 加奈子

2015-10-12 00:01:33 | 
   「 サラバ  上・下 」  西 加奈子


      


2015年直木賞受賞作品。 著者は1977年、テヘラン生まれ、カイロ・大阪育ち。
作品の舞台は、イラン、大阪、エジプト、東京と展開されていきます。 
主人公の生まれた瞬間から、37歳の現在までの回想録です。 
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第一章 猟奇的な姉と、僕の幼少時代
第二章 エジプト、カイロ、ザマレク
第三章 サトラコヲモンサマ誕生
第四章 圷家の、あるいは今橋家の、完全なる崩壊
第五章 残酷な未来
第六章 「 あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ。」

1977年、圷 歩(あくつ あゆむ)は父の海外赴任先のイランで生まれた。
両親と4歳年上の姉・貴子、運転手とメイド付きで恵まれた生活をしていたが、イラン革命がおこり、大阪に戻る。
小学生になり、再び父の赴任先のエジプトへ行き生活するが、両親の不和で母と姉とともに大阪に戻る。
歩と姉、父、母、祖母、叔母たち家族、友人知人との関わりが、生まれた時から、37歳になるまで書かれている。
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後に歩が自伝小説を書きだして、それがこの本の最初からになっているのが分かります。
書き出しは、「僕はこの世界に、左足から登場した」という意表を突いたものでした。
姉・貴子の奇行の数々には、驚きと不安と心配でいっぱいになりました。
美人ですが、恋人ばかり作って子供と向き合わない母親と、見て見ぬふりをして気配を消して生きる歩。
夏枝おばさんは受け身で、歩たちにはいい人だけど、祖母とともに働かず、歩の父からの援助で生活しています。
父は、別れた後、家族に家を買い援助して、妻の母や姉、後にもう一人の姉の主人・治夫の借金まで肩代わりし、自分は質素な生活をしてのちに出家します。
最後に、別れた理由を知っても、そこまでする理由が分かりませんでした。
祖母、母、叔母、姉、歩も誰もまともに働かず、大阪時代のアパートの大家さんの矢田のおばちゃんの遺産と父の仕送りで暮らし、
姉は世界を放浪しますが、あまりにも自分の生活とかけ離れていて入り込めませんでした。
高校の友人、須玖とエジプトのヤコブは好感が持てましたが、須玖と結婚した歩の大学の友人の鴻上は、だれにでも体を開き、
サークルの全員と関係をもち、その後も奔放で、須玖は承知していましたが、私の考えが古いのか?いい子だけれど受け入れられませんでした。

最終的にみんな落ち着くところに落ち着いて、「あなたが信じるものを誰かに決めさせてはいけないわ」でまとまりましたが、
700数十ページ、私には内容が読みずらい本で読むのに時間がかかりました。 


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