アトリエ 籠れ美

絵画制作、展覧会、美術書、趣味、その他日常の出来事について
平成27(2015)年5月4日より

人間、出あい頭が大事

2016-02-12 06:21:44 | 随筆(日記、旅行)、お知らせ、こぼれ話
 「田舎のおじいちゃんちに王貞治のポスターが張ってあって、それを見て野球選手になったなんて奴はいっぱいいるじゃないか。だから人間、出あい頭が大事なんだ」
 とは、ある芸能人の言葉です。

 確かにそうです。自分が将棋を始めたのは、小学校低学年の頃、従兄の家に遊びに行ったとき、無理矢理将棋をさせられたからです。その従兄は小学校の高学年で、たぶん学校で友達と将棋を指してひどい負け方をして悔しいから、私を相手に勝ちたかったんでしょう。勝つのは当たり前です。私は駒の動かし方ひとつ知らなかったんですから。子供ながらに戸惑い、むっとしたことを今でも覚えています。それで頭にきて将棋を覚えました。父に本屋で将棋入門書を買ってもらったのです。その後、従兄は将棋をすっかりやめてしまい、私は未だに指し続けています。

 私が絵を描き始めたのは20代の後半。このまま絵を描けないでいたら、一生のコンプレックスになるかもしれないと思い、タウンページで調べて地元の絵画教室に行ってみたのがきっかけです。

 確かに出あい頭は大事です。ひょんなことからさまざまな物事に興味を持ったり、人を好きになったりします。私がこのブログを始めたのは、自分が今まで絵を描いてきた経験は誰かの役に立つのではないか、私の経験を書くことで、これを読んだ人が私と同じ間違い、無駄な時間を過ごさずに済むのではないか、そう考え、ふとやってもいいかなと思ったから。ただそれだけです。役に立っているといいのですが。

 不思議なものですね、出あい頭って。一期一会、なんて言葉で言うと大袈裟になるから嫌ですね。ほんのちょっとのきっかけの積み重ねの下で人間暮らしている、そういうことでしょうか。


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