アトリエ 籠れ美

絵画制作、展覧会、美術書、趣味、その他日常の出来事について
平成27(2015)年5月4日より

2016年公募美術団体展その17

2016-11-09 05:54:58 | 展覧会、美術館、公募展、貸画廊、貸ギャラリー
 今月の2日に中央美術協会会則(中美本部会則)が、4日に中央美術協会東京支部規約が郵送されてきた。

 前に属していた公募美術団体では本部会則は立派なA4小冊子だったけれど、中美の場合はA4コピー用紙3枚、左上ホッチキス留めです。支部規約については前に属していた公募美術団体では本部会則小冊子に併載されていました。中美の場合はA4コピー用紙2枚、左上ホッチキス留めです。

 このままでは見づらいのでクリアファイルに入れました。余っている適当なものへ入れてしまったので、今後ちゃんとしたのを買ってそれに入れ替えたいと思っています。

 さて、中美の本部会則と支部規約、合わせてたったA4用紙5枚ですが、その内容は前に属していた団体よりも厳しい内容を含んでいます。まず本部会則で特徴的なのは、本展出品作の質が極端に悪ければ理事会にかけて降格処分にするということと、どうやら飛び級があるらしいということです。

 中美は、委員、会員、準会員、会友の4階級で構成されています。降格処分とは委員なら会員に、会員なら準会員に、準会員なら会友へ格下げされるということです。そして飛び級があるらしいというのは、「会員は、準会員、会友の中から推挙選考会議で推挙する」とあるからです。通常は1階級ずつしか上がらない。公募美術団体で飛び級なんてあるの? へえーって感じです。降格処分にしろ、飛び級にしろ、よっぽどですね。滅多にないでしょう。

 次に支部規約で面白いのは「支部会員は、原則として、東京支部中美展及び中美展(本展)に出品しなければならない」と明記されていることです。そんなの当たり前でしょう、とお思いの方もいるでしょうが、実際はそうじゃないんですねえ、これが。支部にだけ属して本展に出品しない、したくないという人もいるし、もっとひどいのは年会費だけ納めて出品しないという人もいる。いわゆる幽霊会員です。

 支部にだけ属して本展に出品しないというのは、支部会員だけれど、本展に出品しないので本部会員ではない、つまり本部会員になりたくないということです。
 本展あっての支部展、本部あっての支部ですから、本末転倒なんですが、支部会員同士は何かと会う機会が多いので、そこでのつながりができ、支部活動が楽しくなり、それで満足してしまう場合です。

 向上心がないと言えばないんですが、趣味で美術活動ができればそれでいい、しんどい思いして大きな作品を描いて本展へ出したくない、というわけです。また支部は本部に比べて年会費が安いので(だいたいどの公募美術団体の支部年会費は1万円)、お金もかからずに済むという論理です。

 そして幽霊会員とは、学校のクラブ活動の幽霊部員と同じです。しかし年会費を払っておいて何も美術活動しないんですから、これまた変わっていると言えば変わっているんですが、実はそう珍しくもない。前に属していた公募美術団体の東京支部でそういう人がいました。支部展の打ち上げにしか出席してこないという(もちろん元気で作品制作はできる人です)。

 まあ人はいろいろですから、わからんでもないですが、あんまり良くないのは事実ですね。支部会員は同じ地域に住んでいる人同士なので、あまり強く言えないということはあるでしょうし、その人の人柄が良すぎて、まあいっかとほったらかしにしてしまう場合もあるかと(支部ですし、年会費はちゃんと払ってくれているし)。

 ひとつの組織を立ち上げて運営していくのは、しかもそれを何十年に渡って行うのは、かくも大変だということがよくわかるわけです。しかし駄目なものは駄目とはっきりしていくことは必要で、その線引きが難しい。常に許容範囲というのがあるわけで、あまりがちがちにやるのはよろしくない。志同じく美術活動をする者同士なんですから、外交交渉のようなやり方は当然よくないわけです。

 規則は緩くし、それを高いモラルで守ってくれればいいのですが、なかなかそうはいかない。中美の現理事長さんが言っておりました。近く理事会を開き除籍者が出そうだが、こんな狭いコミュニティーで一般社会のルールを守れないというは一体どんな人なんだと。全くその通りです。

 おっと忘れてました。中美はかけもちOKみたいですね。他会へ一般公募出品しても構わないみたいですし、コンクールへ出してもいいと。この辺の縛りは各公募美術団体によりますね(前に属していた公募美術団体では基本的に駄目でした)。

 私も中美会友になったので、ここであれこれ会則について書くわけにもいきませんが、必要なことはきちんと書かれていますし、特に問題なしですね。簡潔でいいと思います。

 最後にこうした公募美術団体展の年会費について気になる方に言っておきますと、中美は会友が年会費3万円で、階級が1つ上がることに5千円ずつ増えていきます(委員だと4万5千円)。安い方だと思います。それとこの年会費は会則に明記されていますので、勝手に変えられませんのでご安心を。

 付)年会費には本展の出品料が含まれます。中美展の出品料は1万円なので、会友なら年会費3万円のため、年会費は実質2万円です。しかも図録1冊(2千円)が無料になります。中美はかなりの太っ腹です。うちはもうけが出ませんと理事長も申しております。

 注)年会費を値上げ、または値下げしたかったら、総会を開き、協会員の承認を得ないといけません。

 蛇足)支部展は支部会員が出品料を払うのかは各公募美術団体によります。中美東京支部の場合は年会費に含まれます。やはり中美は太っ腹です。

 よろしかったら中美へどうぞ。お待ちしております。


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