お寺さんから法要の案内が届いた。
3回忌、7回忌、13回忌。
親戚を集めて法要を営んだ。
それで終わった気になっていた。
代々続く菩提寺なので(寺の歴史は鎌倉時代にまで遡る)、もうやりませんとも言えない。
亡くなった父に出来る、唯一の親孝行でもあるし。
毎月、月命日に行っていた墓参も、今は年4回になってるし。
しかも、横浜に買い物に出かけるのがメインみたいになってるし。
定額給付金の使い道は、どうやらご供養代になりそうだ。
父が亡くなってから、早いのか遅いのか分からない時が流れている。
今でもよく覚えている。
7月の暑い日。
突然の電話。
事故だった。
あっけない死だった。
警察が来ていて、解剖があって、父の顔も見られなかった。
亡くなる前夜の父との会話だって覚えてる。
ちょっと疲れてはいたが、病気ですらなかった。
お休み、と言い、それきり二度と会えなくなった。
(しばらく反転します。携帯からも残酷な話がダメな人は飛ばしてください)
死の直後は、毎晩夢を見た。
恐ろしい夢だ。
恐ろしい亡くなり方をしたので、どうしようもなかった。
母も、私も、ほとんど眠れなかった。
解剖から戻ってきた父の、顔だけしか見ることが出来なかった。
他の部分は…ないのだ。
焼き場で、余りの骨の少なさに、妙な悲しみを実感した。
(反転終了)
初七日の法要の時。
お住職さんがお経をあげている最中だった。
晴れだった空が急に暗くなり、雷の音が鳴り響いた。
そして突然の雷雨。
お経が終わった後、それはまた唐突にやんだ。
親戚は皆で、父の怒りではないかと噂した。
そして、お経で供養されて成仏したのではないかと。
そうなのかもしれない。
私にはわからない。
夏なので、雷雨は珍しくないとも思った。
だがそれ以来、夢に出てくる父は、穏やかな顔になった。
雷神が父の代わりに怒りの涙を降り注いだのなら、お礼を言っておこう。
3回忌、7回忌、13回忌。
親戚を集めて法要を営んだ。
それで終わった気になっていた。
代々続く菩提寺なので(寺の歴史は鎌倉時代にまで遡る)、もうやりませんとも言えない。
亡くなった父に出来る、唯一の親孝行でもあるし。
毎月、月命日に行っていた墓参も、今は年4回になってるし。
しかも、横浜に買い物に出かけるのがメインみたいになってるし。
定額給付金の使い道は、どうやらご供養代になりそうだ。
父が亡くなってから、早いのか遅いのか分からない時が流れている。
今でもよく覚えている。
7月の暑い日。
突然の電話。
事故だった。
あっけない死だった。
警察が来ていて、解剖があって、父の顔も見られなかった。
亡くなる前夜の父との会話だって覚えてる。
ちょっと疲れてはいたが、病気ですらなかった。
お休み、と言い、それきり二度と会えなくなった。
(しばらく反転します。携帯からも残酷な話がダメな人は飛ばしてください)
死の直後は、毎晩夢を見た。
恐ろしい夢だ。
恐ろしい亡くなり方をしたので、どうしようもなかった。
母も、私も、ほとんど眠れなかった。
解剖から戻ってきた父の、顔だけしか見ることが出来なかった。
他の部分は…ないのだ。
焼き場で、余りの骨の少なさに、妙な悲しみを実感した。
(反転終了)
初七日の法要の時。
お住職さんがお経をあげている最中だった。
晴れだった空が急に暗くなり、雷の音が鳴り響いた。
そして突然の雷雨。
お経が終わった後、それはまた唐突にやんだ。
親戚は皆で、父の怒りではないかと噂した。
そして、お経で供養されて成仏したのではないかと。
そうなのかもしれない。
私にはわからない。
夏なので、雷雨は珍しくないとも思った。
だがそれ以来、夢に出てくる父は、穏やかな顔になった。
雷神が父の代わりに怒りの涙を降り注いだのなら、お礼を言っておこう。