アサギマダラと高知の自然のブログ

  旅をする不思議な蝶、アサギマダラと高知の自然の日記

横倉山・4月21日

2013年04月25日 | 
 21日に横倉山に行ってきました。
春を中心に何度も通ってる横倉山ですが、その理由はこれ。
コオロギランは見た事がないしある場所も知らないけど、このアカガシの原生林に惹かれます。


 上の駐車場から登るとすぐにアカガシ、スダジイの豊かな森が広がります。
登り初めはスダジイやウラジロガシも混じるので、いっそう良い雰囲気。


 前回は雨だったので行かなかった安徳水。
名水とのことだけど、まだココの水は飲んだ事がない。


 安徳水周辺は沢沿いで、また少し違った雰囲気。


 私が特に好きな場所が行在所跡。
歴史に興味がない私にとって、跡地が良い森になってくれた事がうれしい。


 この日は風がちょっと強くて、馬鹿試しでもあまり先の方には行けなかった。
常緑樹と落葉樹の新緑が混じる山肌が美しかった。


 馬鹿試しの下でも色んな植物が見られるので行ってみたが、ちょうど端境期になっているようで、花は少ない。
下から見上げる馬鹿試しは上から見るより怖い。


 先日牧野植物園で花を見たハナイカダだったが、ここではまだ蕾。


 畝山眺望所から馬鹿試しを見ると、落葉樹が多いので山肌が新緑で眩しい。


 今回もいつもと同じルートを辿る。
何度来てもこの稜線のアカガシ林は素晴らしい。


 この日は嵐の後で、スゴク見通しが良かった。
前回も良かったが、今回はそれ以上に澄んでいる。
兜嶽からは室戸岬もよく見えた。


 今回のトラックログ。
いつも通りのルートでした。


日本三大杉美林の森・千本山

2013年04月24日 | 
 ちょっと時間が経ってしまいましたが、14日に馬路村の千本山に行って来ました。
ここは日本三大杉美林、高知県の木である魚梁瀬杉の森として知られる山で、毎年行きたくなります。

 久しぶりの魚梁瀬ダム湖。
ここから千本山が見えるんですが、周囲の山よりも低いのが千本山になります。
山としては低いんですが、ここには他の山では絶対見られない森が広がっています。


 登山口は西川渓谷沿い。
着くと正面にいきなりこの山最大の「橋の大杉」が迎えてくれます。


 西川にかかる橋を渡るといよいよ登山道の始まり。
川沿いは落葉樹の新緑が美しい季節です。


 すぐに橋の大杉の根本に。
魚梁瀬杉の特徴はスラっと真っ直ぐな杉。
樹高は54mあるそうです。
高さだけなら杉の大杉にも負けない大きさ。


 登り始めは杉やヒノキ、モミ、ツガなどの針葉樹とツクバネガシを主とする常緑広葉樹の多い森。
まさに代表的な暖温帯林が続きます。


 木道の整備された道をつづら折りに登ると、登りも緩やかになります。
まず現れるのが親子杉。
ここから本格的な魚梁瀬杉の森が始まります。


 この山は天然杉の巨木が素晴らしいんですが、それと同じくらいスゴイと思うのがこのサカキの大木。
両手が全く回らないので、幹周は2m以上、樹高も10m以上はあると思います。


 ここの森はホントに素晴らしい!
真っ直ぐな杉ばかりなので画像では分かりづらいかもしれませんが、巨杉だらけの森です。


 登山道は登りもあまりない楽な道なので、存分に森を楽しむことができます。
ここは写真場と呼ばれる撮影スポット。


 写真場から少し行くと鉢巻落としと呼ばれる場所につきます。
ここは鉢巻が落ちるくらい上を見上げないと先が見えないことからついたそうです。


 普通に歩けば1時間もかからない道を2時間以上かけて傘杉堂に到着。
ここまでが目的です。
山頂まではまだ半分ほどなんですが、ここから先は保護林を外れることになるのであまり面白みがなくなってきます。
だから私はほとんどここまでしか来ません。


 展望のないこの山の唯一の展望台から見えるのは魚梁瀬ダム湖と丸山大地。


 下山ものんびりと動画を撮りながら。
ここはどこがいいってことではなく、どこもいいので、いつも撮影ポイントに迷ってしまいます。


 杉の巨木を見ていると大きさだけではなく、その模様もいいですね。


 存分に魚梁瀬杉の森を楽しんだあと、のんびりと西川沿いを散策。
杉の森とは全く違って、西川沿いは新緑と花が美しい季節でした。


 今回のトラックログです。
これを見ても分かるように山頂までの半分ほどしか登ってません。
山頂に行きたい方は傘杉堂から先は楽な道が続くので、全部で2時間ほどで登れると思います。

 

トサノミツバツツジ・ツツジ科

2013年04月19日 | 植物図鑑
今日もミツバツツジの仲間でトサノミツバツツジを紹介します。

低山から標高の高い山まで幅広く見られます。
コバノミツバツツジと比べると花の色が濃いのも特徴です。


樹皮。
樹皮でこの仲間を見分けるのは難しいと思います。


 冬芽はコバノミツバツツジのような毛はありません。


 葉っぱはコバノミツバツツジより大きく、菱形をしています。


 葉表は若い頃は毛が多いですが、次第に脱落します。


 葉裏も毛が少なくなり、腺点が残ります。


 花は雄しべが10本。
色が濃くて鮮やかです。


 子房には腺状の突起があり、花柄にも腺があります。
毛は少ないか無毛です。
長毛が混じってるものをアワノミツバツツジといいます。




コバノミツバツツジ・ツツジ科

2013年04月18日 | 植物図鑑
 今日は久しぶりに植物のネタを。
季節柄という事もあり、コバノミツバツツジを紹介します。

 非常に地域変異の多いミツバツツジの仲間の中でも西日本に広く分布するのがコバノミツバツツジ。
細かく分けると四国にあるものはアラゲコバノミツバツツジとされるらしいですが、訳が分からなくなるので統一して書きます。


 コバノミツバツツジは毛が多いのが特徴。
冬芽にも毛があるので、見分けがつきます。


 葉っぱは互生で、三枚が輪生します。
クローバーと同じで、たまに4枚や5枚の時もあります。


 ミツバツツジの中でも葉っぱの形で見分けやすいと思います。
形は卵形。


 葉の表面は次第に無毛になりますが、裏面は毛が残ります。


 花はミツバツツジの仲間の中では薄い方。
色で見分けがつく事が多いです。


 子房には長い白毛が密生し、花柄には白毛と褐色の毛が密生します。


 果実には荒い毛が密生します。


 高知の日高村の錦山にあるものは葉っぱが特に小さく、形も菱形に近いものになり、ニシキコバノミツバツツジとして分類されています。


稲叢山・4月13日

2013年04月17日 | 
 今年はかなり暖かいせいでどの花も時期がかなり早い。
もしかしたらアケボノツツジももう咲いてるかもしれないという事で稲叢山に様子を見に行ってみた。

 この日は申し分のない快晴。
青空を背景にした稲叢山も鮮やか。


 稲叢山には登山ルートがいくつかあるが、今回は私の好きな渓谷コースから登ります。
アケボノツツジの時期は標高差の少ないトンネルから尾根を登るルートが人気ですが、はっきりいってこのコースの方がキレイに見られます。


 登山道は文字通り渓谷に沿って登っていきます。
もう少ししたら新緑も美しくなりますが、まだアケボノツツジは咲いてない様子。


 伝説の洞窟周辺は断崖が連なる場所。
こんな岩場がアケボノツツジは好きなんですよね。


 山頂の見える広い岩場で休憩。
花の時期はここのアケボノツツジを山頂をバックに見られます。
去年は裏年だったけど、今年は花芽も多そうで期待出来るかも。


 トンネルコースと合流してからの尾根道はアケボノツツジが多い場所。
稲叢山は石鎚山系のように笹原が無いのが私の好きな理由の一つです。
でも、決して笹原が嫌いなわけではありません。


 この日は霞んではいましたが、雲一つ無い快晴。
展望もまずまずでした。


 例年ならまだ登山者の少ない稲叢山も、春が早いせいかこの日はそこそこいるようでした。
山頂は人がいるので、ダムの見える静かな岩場で昼食。


 下山は南の尾根を下る最短ルート。
このルートがけっこう人気です。
南の尾根は高いところでもアケボノツツジは蕾になってます。
来週には咲いてるはず。


 下山後は瀬戸川渓谷のアケボノツツジの大木を見に行ってきました。
先日、高知新聞に載ったらしく、今まで見た事がないほどの人が見に来ていました。
ここのアケボノツツジは株の大きさも見事ですが、道路の対岸の高いところにあるので、人が近寄れないのが良いと思います。
稲叢山のように根を踏まれて枯れてしまうような事はまずありません。


横倉山・強風と雨、後に雪に・・・

2013年04月09日 | 
 週末は荒れた天気。
高知市内は晴れたので、予定通り横倉山に行ってきました。

 市内は晴れていたのに、いの町あたりからもう雨になった。
登山口に着いた時も降っていてしばらく舞ってみたが止みそうになかったので、小雨だし登る事にした。


 登山道にはコミヤマカタバミがたくさんの花をつけていたが、やはり雨のせいでほとんど閉じてるかうつむいた状態。


 横倉宮についたが団体がいたので、素通りして下の平家穴へ。
このあたりはさすがにちょっと時期が早いようで、花は少なかった。
下から馬鹿だめしを見上げると上から見るより絶壁に見える。


 畝傍山展望所に着いた頃になんだか白いものが舞ってるように見えた。
まさか雪じゃあないだろうと思っていたが、なんとアラレが降ってきた。
相当寒くなってるようだ。


 いつもなら住吉の断崖へ向かうところだが、天気も悪いのでパス。
そのまま空池へ向かった。


 空池も花はちょっと早いかなと思ったが、ケマルバスミレやコガネネコノメソウ、ミツバテンナンショウ、ナツトウダイなど、この時期の花が殆ど見られた。


 ここで引き返し、馬鹿試しに向かう。
馬鹿試しに着いた頃には雨も上がり、南の方は晴れ間も見えてきた。
前日の嵐のおかげなのが、ここでは初めてなくらいに空気が澄んでいて、太平洋もハッキリ見えた。


 馬鹿試しからはいつものように山頂を経由してカブト嶽へ。
まだ4月の上旬だというのに、アケボノツツジが満開。
しかも、今年は花がかなり多い様子。
これは他の山も期待出来るかも。


 カブト嶽からは室戸岬までハッキリ見えた。
ここから室戸岬が見えたのは初めてかも。


 今年は春が早いので、もう新緑の季節。
新緑の時期は落葉樹だけでなく常緑樹も芽吹きの季節なので、紅葉の時よりも美しい。



トサミズキ:マンサク科

2013年04月06日 | 植物図鑑
 またちょっとサボってしまったので、久しぶりの植物図鑑になってしまいました。

 今日はトサミズキです。
もう花はほぼ終わってしまっているので遅れた感もありますが、花だけではないので。


 トサミズキは各地に植栽されているので珍しくもないように思えますが、実は高知県の一部にしか自生しない限定的な植物です。
名前もそこからきています。
落葉低木で植栽されているものは小さなものばかりだと思いますが、自生している場所では3m以上の木もあります。

 樹皮は灰褐色。


 冬芽は丙のある丸っこいのが花芽です。
葉芽はもっと細いですね。


 新枝には長い毛と星状毛があります。


 葉は丸っこく、基部がハート形になっています。
表面は無毛。


 裏面は星状毛があり、脈上には長毛があります。


 花は早ければ3月上旬には咲きます。
7~10個の花が垂れ下がってつきます。
トサミズキは葯が赤いですが、キリシマミズキやヒュウガミズキは黄色なので見分けるポイントになります。
また、ヒュウガミズキは一つの花序の花の数が少ないですね。


 果実は緑色の球形。
花柱が残ります。