アサギマダラと高知の自然のブログ

  旅をする不思議な蝶、アサギマダラと高知の自然の日記

瓶ヶ森と稲叢山、久しぶりのダブルヘッダー

2012年06月25日 | 
 日曜は雨らしいとの事だったので、土曜日に瓶ヶ森と稲叢山へ行ってきました。
縦走する事はありますが、離れた山に行くのは久しぶりです。

行く途中は雨が降っていたので心配でしたが、駐車場に着いた頃に丁度止んで、一安心。
今日はツマトリソウが目的なので、足早に登ります。


 男山に手前に少しあったような気がしたが、見つからない。
見逃したかと思いましたが、まだあるだろうと女山に向かいます。


 同じ時期に咲くマイヅルソウはたくさん見られました。


 女山に着く直前にやっとツマトリソウを発見!
一輪だけでしたが、しばらく撮影。


 曇ってはいましたが、ガスっては無かったので、そこそこの眺めでした。


 女山は素通りで、そのまま下山します。
この時期はウラジロモミの芽吹きの季節なので、美しい芽吹きがたくさん見られました。
個人的には花を見るよりこっちの方が好きですね。


 下山中には愛媛県側に晴れ間も見えてきて、西条方面は雲海状態でした。


 笹原はそんなに好きというわけではないんですが、この氷見二千石原は何度見ても素晴らしい笹原です。


 登山口から10分ほどの所にあるツマトリソウの群生。
これだけ見たいんだったら、ほとんど登らなくても見る事が出来ます。


 下山後は瓶ヶ森林道を散策しながら稲叢山へ。
林道沿いのオオヤマレンゲもかなり咲いてました。
ここで久しぶりの山友達と会い、しばらく談笑。


 駐車場に着いた時にも知人と出会い、また話し込んでしまいました。
人気のある時に来ると知人に良く会います。

 登りはじめたのがもう3時過ぎ。
山頂まで行くわけでもないので、人がいなくて丁度良い山歩きになりました。


 オオヤマレンゲもたくさんでしたが、まだ蕾もかなりあるので、来週も楽しめそうですね。


 下山後の帰りに目的の一つだったミヤマフジキを見に行った。
全体的に花が少ないが、これも少ないようでした。


季節の花②・ウツギ

2012年06月20日 | 植物
 今日の季節の花はウツギを取り上げたいと思います。
低山ではすっかり終わりになっているので季節はずれの感もありますが、高い山はこれからの所も多いので。

 まずはノーマルにウツギ。
この時期らしく、白い花をたくさん咲かせます。


 ウツギの仲間は全体的に星状毛が多く、特に花や萼片などは黄色っぽく見えるほどです。
ウツギの仲間を見分ける時によく花糸の形を見る事がありますが、なかなか難しいし、花がなければ分からないって事になるので、葉っぱや枝の毛で見分けた方が簡単だと思います。


 枝にも星状毛が密生します。


 次にウラジロウツギ。
花はウツギより少し小さいので、見慣れてくれば花を見ただけで分かります。


 ウラジロウツギの特徴は何と言っても葉っぱ。
葉の裏が星状毛が密生して、真っ白に見えます。


 毛のないヒメウツギと比べると一目瞭然。


 次にヒメウツギ。
私はウツギの仲間では一番好きです。
ウツギより早い時期に可愛い花をたくさん咲かせます。
毛がないので、よりキレイに見えますね。


 葉っぱは表には毛も少しありますが、裏面はほぼ無毛です。
触るとハッキリ分かります。


 枝も無毛。


 そしてマルバウツギ。
低山に多くて、葉っぱが丸いので分かりやすいと思います。
花もウツギの仲間では唯一キレイに開くので、分かりやすいですね。


 葉っぱの裏の星状毛は柄があって、長く見えます。


 枝には長い毛も多い。


 このほかには私は確認出来ていませんがコウツギや、栽培品種でサラサウツギなどがあります。
花も良いですが、この花には昆虫もたくさん来るので、両方観察出来ていいですね。

アジサイの季節

2012年06月18日 | 植物
 季節はすっかり梅雨本番。
梅雨といえばなんといってもアジサイだと思うので、今日はアジサイについて書いてみたいと思います。

 最初にお断りしておくと、実は私はアジサイが好きではありません。
好きな方が多いと思うのでいやがられると思いますが、全てが装飾花という不自然きわまりない形態が好きになれない理由なんです。
ただ、アジサイの仲間全てが嫌いなわけではなく、好きじゃないのはアジサイだけなんです。

 アジサイの仲間の基本的な形態は中心に両性花、周囲に花としては機能しない装飾花で昆虫をおびき寄せるようになっています。
代表的なガクアジサイでよく分かりますね。


 そんな中で私が一番好きなのがヤマアジサイ。
特に石鎚山系で見るヤマアジサイは鮮やかです。
本当にきれいな青を見せてくれます。


 アジサイの花の色は土壌が酸性かアルカリ性かで違ってくると言われますね。
アジサイの花の色素はアントシアンで、この色素は金属イオンと結びつくと色調が変わります。
ツユクサはマグネシウムと結びついて、あの鮮やかな青が出ています。

 アジサイの場合はアルミニウムイオンと結びつくと水色になります。
土壌が酸性だとイオンとなって根から吸収され青くなり、逆にアルカリ性だとアルミニウムイオンが乏しくなって、ピンク色になってきます。
同じ株でも土壌のPHにムラがあると細胞に届くアルミニウムイオンの量が違ってくるため、違う色になったりします。
また、青い花でも終わりになってくると酸性の老廃物がたまって、赤っぽくなってきます。


 なんだか小難しい話を書いてしまいましたが、私は植物の名前を覚えるよりも、こんな事が面白いと思ってしまうので、ちょっと書いてしまいました。

アジサイの仲間は他にもガクウツギやコガクウツギ、ノリウツギ、ツルアジサイなどたくさんあります。
ヤマアジサイの中にはコアジサイのように装飾花が無いものもあったりするので、そんなのを見るのも楽しいですね。

 最後にアジサイの仲間で私が見たちょっと珍しいものを。
これは色が紫になったガクウツギです。
ガクウツギというと白ってイメージしかなかったので、違う種類かなぁと思って詳しい方にも見てもらいましたが、やはり色以外の特徴を見ると、どうみてもガクウツギなんです。
私も一度しか見た事がありません。


森林総合センターを散策

2012年06月18日 | 自然観察
 久しぶりのブログ更新になってしまいました。
これからはこまめに更新するようにしよう(と思う・・・)

 今日は所用で香美市に行ったので、待ち時間に森林総合センターに行ってきました。
たまに仕事の合間で来たりするんですが、詳しく観察した事はありませんでした。

 ここの里山林は樹種が多く、勉強になります。
大木がないので二次林かもしれませんが、極相林の構成に近いんじゃないかな。


 駐車場で栗の花を撮ってたら、何だか花序が動いている。
よく見るとどうも擬態した虫のようだ。
ここまでなりきった擬態は初めて見る気がする。


 池の畔から林内へ入ります。
昨日の雨で増水しているようなので、水生昆虫は無理かな。


 里山林を歩いている頃には陽も差してきて、林内はかなり蒸し暑い。
風もなかったので、あっという間に汗だくになってしまった。


 かなり上の方まで行くと、植林になってきて、立ち入り禁止の標識が。
ここからは森林センター外になるみたいです。


 引き返して親水公園へ。
このあたりの感じはなかなか良いと思う。
ここにあるヤナギ(と思うが)、何年か前に花を見てから調べてみたが、未だに同定出来てない。


 花は少ないので、昆虫の観察をしてみた。
ヒメジョオンが咲いてるこの時期に多いベニシジミ。
このほか人も数種のシジミチョウが見られた。

 草刈されたところではバッタが多かった。
ここで面白いシーンに遭遇。
ツチイナゴが抱き合っている。
何をやっているんだろうとずっと見ていたら、最終的にはオンブ状態になった。
どうやら交尾の様子だったらしい。