アサギマダラと高知の自然のブログ

  旅をする不思議な蝶、アサギマダラと高知の自然の日記

トサノミツバツツジ・ツツジ科

2013年04月19日 | 植物図鑑
今日もミツバツツジの仲間でトサノミツバツツジを紹介します。

低山から標高の高い山まで幅広く見られます。
コバノミツバツツジと比べると花の色が濃いのも特徴です。


樹皮。
樹皮でこの仲間を見分けるのは難しいと思います。


 冬芽はコバノミツバツツジのような毛はありません。


 葉っぱはコバノミツバツツジより大きく、菱形をしています。


 葉表は若い頃は毛が多いですが、次第に脱落します。


 葉裏も毛が少なくなり、腺点が残ります。


 花は雄しべが10本。
色が濃くて鮮やかです。


 子房には腺状の突起があり、花柄にも腺があります。
毛は少ないか無毛です。
長毛が混じってるものをアワノミツバツツジといいます。




コバノミツバツツジ・ツツジ科

2013年04月18日 | 植物図鑑
 今日は久しぶりに植物のネタを。
季節柄という事もあり、コバノミツバツツジを紹介します。

 非常に地域変異の多いミツバツツジの仲間の中でも西日本に広く分布するのがコバノミツバツツジ。
細かく分けると四国にあるものはアラゲコバノミツバツツジとされるらしいですが、訳が分からなくなるので統一して書きます。


 コバノミツバツツジは毛が多いのが特徴。
冬芽にも毛があるので、見分けがつきます。


 葉っぱは互生で、三枚が輪生します。
クローバーと同じで、たまに4枚や5枚の時もあります。


 ミツバツツジの中でも葉っぱの形で見分けやすいと思います。
形は卵形。


 葉の表面は次第に無毛になりますが、裏面は毛が残ります。


 花はミツバツツジの仲間の中では薄い方。
色で見分けがつく事が多いです。


 子房には長い白毛が密生し、花柄には白毛と褐色の毛が密生します。


 果実には荒い毛が密生します。


 高知の日高村の錦山にあるものは葉っぱが特に小さく、形も菱形に近いものになり、ニシキコバノミツバツツジとして分類されています。


トサミズキ:マンサク科

2013年04月06日 | 植物図鑑
 またちょっとサボってしまったので、久しぶりの植物図鑑になってしまいました。

 今日はトサミズキです。
もう花はほぼ終わってしまっているので遅れた感もありますが、花だけではないので。


 トサミズキは各地に植栽されているので珍しくもないように思えますが、実は高知県の一部にしか自生しない限定的な植物です。
名前もそこからきています。
落葉低木で植栽されているものは小さなものばかりだと思いますが、自生している場所では3m以上の木もあります。

 樹皮は灰褐色。


 冬芽は丙のある丸っこいのが花芽です。
葉芽はもっと細いですね。


 新枝には長い毛と星状毛があります。


 葉は丸っこく、基部がハート形になっています。
表面は無毛。


 裏面は星状毛があり、脈上には長毛があります。


 花は早ければ3月上旬には咲きます。
7~10個の花が垂れ下がってつきます。
トサミズキは葯が赤いですが、キリシマミズキやヒュウガミズキは黄色なので見分けるポイントになります。
また、ヒュウガミズキは一つの花序の花の数が少ないですね。


 果実は緑色の球形。
花柱が残ります。


エドヒガン:バラ科サクラ属

2013年03月26日 | 植物図鑑
 今日の植物はサクラの続きでエドヒガンです。
個人的にはヤマザクラとともに日本を代表するサクラだと思っています。
今回は葉っぱや冬芽などの画像が撮れていないので、花を中心に紹介します。

 ソメイヨシノが咲く少し前に山肌に白やピンクの花が見えたら、エドヒガンの場合が多いと思います。
ヤマザクラと違うのは葉っぱの展開は花の後になるので分かると思います。
おそらくサクラの古木が最も多いのがエドヒガンではないでしょうか。


 エドヒガンを見分けるポイントの一つが樹皮。
ヤマザクラなど普通に思う桜の樹皮とはかなり違うので、花の時期ならすぐ分かると思います。


 葉っぱは花の後に芽吹きます。
ヤマザクラと違って芽吹きの頃から鮮やかな緑色です。
ヤマザクラと違って葉裏の脈状や葉柄に毛があるのが特徴です。


 花はほぼ白のものからピンクの濃いものまであります。
ピンクの花を見ることが多いような気がします。


 萼がプックリ膨らむのが花の大きな特徴です。
蕾の時にひょうたんのような形になる事から、高知県の仁淀川町ではひょうたん桜として有名な古木もあります。
花も毛が多いのが特徴です。



ヤマザクラ : バラ科

2013年03月25日 | 植物図鑑
 ブログのネタが少なくてどうしようかなと考えていたところ、以前にサイトで植物図鑑的なものを作ろうと思ってめんどくさくなってやめてしまっていた植物を図鑑的に取り上げてみたいと思います。
自分の勉強にもなるので。

 まず一発目はサクラの季節という事でヤマザクラにします。

 おそらく日本に自生する桜の中で最も一般的に見られると思います。


 樹皮はもろサクラって感じの樹皮です。


 冬芽は芽鱗の先が外に開くと図鑑にはありますが、よく分かりません。
無毛なので冬芽でもエドヒガンやソメイヨシノとの違いが分かります。


 葉。
芽吹きの時は赤くなってる事が多いですが、個体によって違います。


こちらは緑っぽい芽吹きの葉。


 桜らしい葉。
遠目では区別は難しいですね。


 葉の表面は無毛。


 裏面は白っぽくて無毛。


 新枝は赤褐色で無毛。
皮目があります。


 花は芽吹きと同時くらいに開きますが、個体によって違います。
葉がそこそこ広がって咲くものや、花の方が早く咲いてるものもあります。
芽吹きの赤い葉と一緒に咲く色合いが良いですね。


 花も無毛。
全体的に毛がないのがエドヒガンなどとの違いです。


 果実は最終的には黒っぽく熟しますが、画像はまだ若い果実です。


 
 これから少しずつ図鑑的にやっていきたいと思いますが、細かく画像を撮れてないものもありますのでご容赦を。
また、間違いなどありましたらご指摘頂くとありがたいです。