goo blog サービス終了のお知らせ 

Under construction

有限会社 あさだ建築のブログ。
日常や住にまつわる様々なできごとの感想を綴っています。

間伐材の利用

2008-06-19 13:13:09 | 社長のログ:日常
皆さんは間伐ってご存知ですか?
間伐については、懇意にしている丸栄製材所さんの方がくわしいとは思いますが、
植林をした後、成長に伴って木が混み合ってくるので、適当な間隔が保てるように間引き伐採
することです。
野菜でも、畑に種をまいた後、ある程度間引きますよね。木でもおんなじ。



先日NHKのニュースをかけていると、ヒノキの間伐材で漁礁を・・・というニュースを
やっていました。あいにく、しっかりと見ていなかったんですが、後になって非常に
気になり、いろいろと調べていくうちに、「間伐の問題点と利用方法」にぶつかりました。

まずは問題点

間伐材・・・といっても同じ木ですので利用価値はありました。以前は(1970年代)くらいまでは
建築現場の足場や木柵なんかに利用されていたようですが、それが金属製の単管足場にとって
変わられると需要が減り、このあと環境問題が取りざたされるようになる2000年代まで、長らく
間伐材の値段は下落し、その結果、間伐もせずにうち捨てられる森林も続出したそうです。
間伐もせず放置された森林は当然のごとく、木の生育が悪く、しいては地球温暖化の一助と
なってしまいます。

間伐材利用促進

そこで、最近は間伐材をさまざまな物へと利用する動きが活発です。

名刺・封筒・ガードレール・割り箸・バイオ燃料・漁礁・・・・etc.


で、漁礁。
間伐材で作った漁礁は鉄・コンクリのみで作った漁礁に比べて、水質低下も招かず、海に沈めた木の
周辺では、プランクトン等が発生しやすく、魚がそれを餌に寄ってくるという実験結果もあるそうです。
三重県尾鷲では日本有数のヒノキの産地なのですが、いち早くヒノキ漁礁を試して
いるようです。

http://www.forsta.or.jp/2_2_fsc_news/series/Series6_OwaseCity.pdf


間伐材有効利用促進となれば、間伐材価格も安定し、間伐の促進→健全な森林の育成・・・
と話はつながるはずです。
しかしながら、実際にはまだまだ問題があって、林業の収益性の低さや後継者問題等で
事業から撤退する業者も多く、しかもエコロジーも最初は気運も高まりますが、次第に尻すぼみ
になることもままあって(例のグリーン購入法も有形無実なこともありましたし(笑))、なかなか
間伐材利用に拍車がかかりません。


我々建築会社も木が命。
よりよい木を育む森林の育成には大いに関心があります。
林業の方、材木問屋さんらと共に、こういった問題も考えなければいけないと
痛感いたしました。


林野庁:http://www.rinya.maff.go.jp/seisaku/sesakusyoukai/kanbatu2/top.htm